私が体験したヤフオクでの詐欺未遂事件。

 

ヤフオクは、もう20年以上取引していますが、当初は身分証明書の提示もなく、誰でも参加することが出来ていたので、詐欺事件が横行していました。それが、オークションが怖いと一般の人が遠ざかっていた原因なのですが、私も過去に2度、落札した商品が届かず、一度はそれなりに高額だったので警察に通報し、ヤフオクの補償システムを利用して8割保証してもらいましたが、2度目はあまりにも価格が低すぎて、補償を受けずに泣き寝入りしてしました。

 

最近は、SMS認証や出品するときは身分証明の提示をしなければ参加できないようになっているので、かなり詐欺行為は減っています。お金のやり取りも直接ではなく、ヤフオクの事務局を通して行うので、入金したのに到着しないとか、発送したのに入金されないということもほぼなくなっています。

 

とはいえ、詐欺行為が全くなくなったわけではありません。最近多いのが、他人の出品している写真を流用して、あたかも現物の商品を持っているかを装って、1円などや安く出品し、落札後に高額の送料を請求する出品者や、相場の価格で落札した商品が、実は商品の写真だったケースなどの詐欺行為が起きているようです。

 

最近私が遭遇した詐欺未遂事件は。これもまた巧妙に仕組んだかなり悪質な犯行でした。本人がそれを意図していたのか、あるいは偶然なのか、あるいは単なる思い付きでやったのか分かりませんが、普通の詐欺事件とは趣を異にしていました。単に出品者と落札者だけの問題にとどまらず、それに関わる人を巻き込む大掛かりな詐欺未遂事件になりました。

 

事の始まりは、昨年の1月ころだったでしょうか、突然見知らぬ人からメールが来ました。よくあるDMであれば無視しますが、タイトルから私が出品しているプレーヤーに関する内容であることが分かりましたので、メールを開き内容を確認しました。

 

とても丁寧なあいさつ文から始まり、よくあるビジネス文章の定型のような言い回しで、知的レベルの高さがうかがえる印象を持ちました。

 

ただ、内容が直接取引を依頼するもので、しかも予定価格よりもかなりディスカウントを要求する内容だったので、文章は丁寧だけれども随分失礼な人だなと、直接取引はしないと丁重にお断りのメールをしました。

 

数日後、また同じ人からメールがありました。今度は、少し価格を上げて、どうしても欲しいとの内容のメールでした。直接取引にすることのメリット、つまり落札された際の手数料がかからないことなど、ヤフオクのシステムを熟知している人であることがうかがえる内容で、とどのつまり手数料分ディスカウントして欲しいとのこと。

 

結局、そんなに欲しければヤフオクから入札してくれときっぱり断りました。

 

その数日後、今度は2台分の代金を用意したから、ヤフオクを通じて入札するとのことで、ただポイントを利用しただの送料をサービスしてくれなど、とにかく少しでも得したいという魂胆が見え見えだったので、とにかくヤフオクを通じて入札してくれと、返事をしました。

 

そして、数日後、私が出品していたプレーヤーが2台落札されたという通知が届き、落札者を確認したところ、あの散々直接取引の依頼メールをしてきた人物でした。

 

ヤフオクのシステム上、落札者の削除も出来たのですが、他に入札者もいないかったので、一応ヤフオクのシステムを使った取引はOKにしていた以上、そのまま取引をすることにしました。取引自体は、入金もしっかりとあり、受取連絡もあり、何事ともなく無事終了しました。

 

取引自体はスムーズで全く問題はなかったのですが、それまでの経緯があったので、あまり気持ち良い取引ではなく、今後は二度と取引したくはないと、その人のIDをブラックリストに入れおきました。

 

それから半年くらい経った頃でしょうか、またその人からメールがありました。

 

(つづく)