スースダイ、浅野です。
その後、Dさんによる即席講義が(Dさんの)時間があるタイミングを
見計らって行われるようになりました。
(僕は夕方までは暇だったので)
時にはカフェで、時にはレストランで。
アパレル産業の話から、Dさんの縫製業界の今までのヒストリー、
Dさん自身のヒストリー。
僕の父親よりも年上のDさんは、
時に厳しく、でもすごく優しく、そして技術者としてのプライドを教えてくれました。
僕のアパレルの当たり前は、Dさんの当たり前と言っても過言ではありません。
Dさんと過ごした、濃く、新鮮で、目から鱗の毎日。
Dさんと過ごしていると、こんな自分でも前進できている、と言う実感と共に、
「何かが起こるのではないか」と言う根拠のない自信が持てたりもしました。
夏休みに雑木林にカブトムシを捕まえにいくような、あのドキドキわくわく感。
今、Dさんとの時間を振り返ってみると、
小学生の時、2学期に入ってから夏休みを懐かしく振り返るような、
そんな郷愁と共に、もう二度と戻ることのない時間なのだと気づかされます。
僕はDさんに出会えていなければ、
全く違う人生を歩んでいたことでしょう。
そんなDさんは、もうカンボジアを離れ、数年前からベトナムで教鞭をとっているはずです。
今から、久しぶりにDさんにメールをしてみようと思います。
元気な返信が帰ってくる事を期待して。