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   すぐログ!!

ナレーターの勝呂美和子(スグロミワコ)です^^
日々のこと、お仕事のこと、その他色々、すぐろのブログ

ナレーションを学ぶ17 与えることの意味

こんにちは、勝呂美和子です。今回はナレーションから少し飛んで、与えることについて考えます。

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この発信を始めてたまに言われることがあります「そんなに自分の手の内を明かして人が獲ったり、真似したり、不安にならないの?」

その問いに対しては「不安はあります。しかし、与えることの方が今の私には重要です」と答えます。

私は主に自分が学んできたことや、実践したことをブログに書いています。

講師をしたスクールでレッスンをした時に、レッスン後にこれを真似してやってみました!という方もたくさんいて、嬉しい反面、これたくさん真似されたら私の場所なくなっちゃうな。と思ったこともありました。

しかし、今の私には自分のやってきたことを出し惜しみするよりも与えてしまった方がはるかに大事であると考えています。それは私が受け手側に回るのではなく、いつも与え手側にいたい、と考えているからです。ナレーター、声優は番組の最後に色を入れる役割です。

多くの人間がそこまで一生懸命に積み上げてきたもの、それに色や、目をいれる。仕事。それを私のところでぶち壊したくない。120%プラスにして打ち返したい。

今はそう考えているので、受け手ではなくて、常に与え手になりたいのです。

私が与え手でありたい、と考える理由はそういうことです。そして、ブログに書き続ける理由もそこからきています。

いくらやり方を教えたところで、それ全部真似する人など全体の30%もいません。一度、真似してもそれを真似し続ける人もいません。また練習したことは必ず自分の糧になっていきます。それはその人のものです。

人それぞれ。コピーもそうですが、本人には決してなれませんし勝てません。

やり方を真似しても、人によって表現に現れてくる方向性は違うと思います。売り方も、表現の仕方も決して同じにはならないと思います。自分で最適なものを見つけて、自分で伸ばして行くこと。

 

「与えて。与えて。空っぽになったところに、人から与えてもらえるんだよ。」

空っぽになるまでは出し続けていこうと思っています。

 

 

勝呂美和子

 

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ナレーションを学ぶ16 個性

 

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個性という話。

こんにちは勝呂美和子です。「個性」についてずっと悩んできました。

 

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「個性」と言うのは不思議なものです。「もっと個性を出して」や「お芝居が誰かに似ている」など私はかなり悩んできました。全て私の表現力のなさがそうしているのですが、人からも指摘されるうちに何がなんだかわからなくなってきて、演技とは?もっと個性的にしなくては。私は表現が乏しいからもっと大げさにしなくては。と無理に個性や個性的を勘違いし、追い求めて行ったような気がします。

足して、足して、足して。きた中で、最近、「引いたものではどうか」と思うようになり、現場で求められる時は、すぐに出せるように、取り組みました。そうやっているうちに「引いたものが良い」と言ってくれる方が徐々に増えてきたようにも思います。

無理矢理にでも個性という強さを追い求めて行ったものも、私の一部として身になっている。と感じています。そして私自身、「引いてみようかな」「ここは足しすぎているな」と感じる事も増えてきました。

随分と前に、ある上の方にサンプルを聞いて頂いた時に「もっと、もっと引いていいよ」と頂いた言葉。その時は精一杯で「引く」という意味すら何かわかりませんでした。今、こういうことなのかな、と思ったりしています。

今頃気づいてかなり遅いとはおもうのですが、しかし、その言葉はずっと頭の片隅にあって「どういう意味なんだろう」とずっと考えていました。

私は無個性だから「足さなくてはいけない」「足す」を引いたら何も残らない。

また何もない自分になってしまう。と思い続けてきました。でもそうやって足して足して足してきたからこそ、思い切って引いたこともできる。いつの間にか「足した表現もできるんだね」と言われるようになりました。

自分を膨らませていって、引いてみて、そこから新たに生まれるもの。そういったことが個性と呼べるものでも良いのではないでしょうか。

そんなことを言っている私も完全体では決してなく、完璧など、まだまだ程遠いです。

現場を踏むたびにそう思い、実力を思い知らされます。でも負けたくありません。

きちんと自分と戦いたい。

求めてくれている方に120%、200%返せるように、選んでくれた方、見ている方に何か一つ届けられるように、日々、積み重ねて行きます。

 

 

勝呂美和子

 

 

ナレーションを学ぶ15 瞬発力

 

今回は瞬発力のお話。

 

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少し前。ある方から言われた私の強み。「勝呂さんは言われたことをすぐに行動に移す、それを続けているってことですね」

とっても嬉しかったです。ありがとうございます。と思うと同時に、えー!ともおもいました。今の私はそんな感じに見えていたのか。

今回のブログは私が日々やろうとしていることから何かお伝えできたらと思います。

確かにここ6、7年の私は言われたことをすぐに行動に移そう、と意識して行動してきました。それは、私が実際に行動に移すまでにすごく時間がかかる人種だと理解したからです。

「やりたいです」「やります」と口にだして言いながらすぐに行動に移さない。そんなことを繰り返していました。

でもそれは非常に損でした。一度口に出して自分を奮い立たせるという方法ももちろんあります。言葉は意味を持つのでそれももちろん良いと思います。

しかし、私の場合は言葉に出してから行動に移すまでにすごく時間がかかる人間だったのでそれは辞めようと思ったのです。「これ、やってみたら?」と言われたことはとにかく反応してやってみる、「やる」と言ったら深く考えずにすぐに取り掛かる、メールの返信もすぐに返す、思ったことをすぐに行動に移す。「即対応」これをまずやっていこうと意識づけたのです。

この行動は私の瞬発力向上にとても効果的でした。現場でも「これをこういう風にやってください」「この文章をこうして変更します。」「ここはこういう風にできますか?」

など、突発的なイレギュラーなことはたくさんありました。

そういったことに、即、その場で+αの対応できるか。それがその人の準備、力量にかかってくるのだ思います。昔の私はその場で「変える」ということが本当に苦手で、全くと言っていいほど出来ませんでした。しかし、こうして普段から意識して動くことで現場での判断やスピードも上がってきたように思います。

なので、冒頭でその方から言葉をいたいただいたとき、ああ、以前よりは進むことができたんだな。と嬉しくなったのです。

人は意識することで変えることができます。

前に違う方からこうも言われました。「今、売れていないんだったら今と違うことをしないと売れないんじゃない?」

今の現状を変えたいなら、今と違うことに挑戦するしかない。

その第一歩が私にとっては「即行動することの意識づけ」だったと思います。

 

勝呂美和子

 

こんにちは勝呂美和子です。

最近講師でお世話になっているスクールの生徒さんからブログ読んでます。とのお声をいただきとても嬉しいです^^ありがとうございます。前にも書きましたが、私のやり方は「正解」とうわけではありません。あくまでも私のやり方で、上達の仕方や、練習の仕方は様々あって良いと思っています。やり方を足していって、引いていって、残ったもの、その人から滲み出るものが個性ではないかと思います。

 

今回はボイスオーバーの重要性。

ナレーションと同じ。大切なボイスオーバー。

 

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TV番組を見ていて、よく外国の方がインタビューに答えていたり、外国ものの再現ドラマVTRだったりに日本語の吹き替えが当てられているのを目にしたり、耳にしたりしませんか。それが「ボイスオーバー」。

他にも記事の朗読や、短い文章を読んだりすることもありますが基本的にはセリフのことを指すのだと思います。

これはVTRの中に2、3行だけ出てきたり、簡単じゃない?と思われがちですが非常に重要です。きちんと内容に沿った言葉、表現、することができないとVTRの流れを一度止めてしまいます。そうすると良いVTRでもなんとなく気になって頭に入らなくなってしまいます。それではいけません。

私のボイスオーバーの練習法としてはまずそういったボイスオーバーがたくさんある番組などを自分でピックアップし、録画して、書き起こし練習、画に合わせて練習することです。私は女性なので、女性のパターンが多い映像を録画します。また、ボイスオーバーの場合は、その場で一人で何役も兼ねることが多いので、子供からおばあさんまで幅広い役柄が求められます。30代を何人かやってください。などもあります。

また原稿はその場で渡されることが多いので瞬発力が必要です。慣れている人ならすぐにできますが新人さんなど、ある程度自分のパターンや引き出しを持っておかないと現場で対応できません。なので慣れていないと自分が思うならば自分で引き出しを用意する、準備する、といったことが必要です。普段の演技でもそういったことは必要なので非常に大切になります。「パターンをそんなに持っていないよ」と思う人は口の形を普段より大げさに曲げて見たり、ウイスパーで出して見たり、わざと声を枯らして見たり、声のみで変えられないなら物理的に手を口に当てて口の形を変化させて喋ってみる、姿勢を変えてみるなど、練習の仕方はたくさんあると思います。練習してみて採用できるものを現場に持っていきます。

2020年に向けてこれから外国選手のインタビューもたくさん増えていくことでしょう。そういった事にいち早く対応することも準備の一つだと私は考えています。また、ナレーションで自分が入っている場合、ナレーションは一定の立ち位置で話していることが多いので、ボイスオーバーは自分の新しい面ををスタッフさんに聞いてもらえるチャンス、とも思っています。たくさんパターンをもっていればそれだけ使われる場所も増やすことができるということです。「パターン」というのは「表現できる」という意味で、です。

 

自分が出来る、出来ないを自覚して、準備する。

良いボイスオーバーをできるようになるには、まずは準備と瞬発力と思っています。

 

 

勝呂美和子

 

 

ナレーションを学ぶ、13立ち位置

今回はナレーションとはどういったものか。

こんにちは。勝呂美和子です。今回はナレーションとはどういったものか、

自分の立ち位置を考えます。

 

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ナレーションとは、不思議な位置付けの場所です。VTRに登場する出演者でもなく、状況を説明し、煽ってみたり、進行したり、時に演者に突っ込んでみたりする。日常には無い立ち位置。天の声のようなものでもあり、そしてそれが番組のテイストをも決めてしまう。

 

やり始めた頃はただ、書かれた言葉を喋れば良いだけでしょう。と思っていました。でもそれは間違いでした。

自分が今、どこに立って、どの視点でしゃべっているのか、それは近いのか、遠いのか、

主観よりなのか、突き放してみているのか。

ナレーターにはタイトルを読む前に瞬時に、的確に感じ取り、選択し「表現」することが必要です。

立ち位置が決まった時、ぱちっと画にはまります。それが何かしらずれているときは、なにか気持ち悪い感じになります。トッププレイヤーのプレイというのはもちろんピタッとあわせ、みている人間の期待を120%超えてくる。ということではないかと思います。

立ち位置を考えた時に、私のナレーションの幅は広がりました。

今までは一方的にしか読めていなかった方向が、ここは押してみよう、ここは引いてみよう。そう言った考え方もできるようになりました。ナレーションの強弱、押し引き、高低、速い、遅い。そう言ったことにプラスして、位置を含めた幅。

女性は、日常的にメイクをしますが、それもよく考えてみたら足し引きが大事ですよね。

目に強めにラインを引く、口紅は薄めにしてみる、ツヤを足してみよう。チークを足してみる、色を変えたらどうなるかな?眉をきつめにではなくふわっと描いてみる。メイクだけでなく、全身とのバランスも大事です。

顔は自分という絵を描くキャンバスですが、ナレーションも同じなのかもしれません。足し引きをして、より理想とする完全体に近づけて行く試行錯誤を繰り返し。

 

読んでいる時、自分がどう言った立ち位置でいるのか、一度考えて読んでみてください。

そう考えて工夫を繰り返していったら地味な練習も楽しくなっていきます。

 

勝呂美和子