米菓子業界を席巻した「100 Calorie Pack」旋風にみる企業各社の販促プランと消費者動 | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

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ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

【今週の真似したいPRの切り口 FROM US】



今回は、アメリカの食品(菓子)業界で昨年までホットな商品企画の
切り口だった(最近では下火になってきているとも言われているが)、
「100calパック」に関するトピックスだ。



この「100calパック」は、消費者のヘルシー志向にこたえるべく、
2004年にKraft(クラフト)社が「Oreo Thin Crisps」「 Wheat Thin Minis」
「 Nabisco Mixed Berry Fruit Snacks」を世の中に送り出したことに
始まる。


※100 Calorie Packs Website
http://www.nabiscoworld.com/100caloriepacks/



日本でも、「食べ切りサイズ」などお菓子の子袋が、コンビニや駅売店など
を中心にして好評を博し、今や定着した感がある。


そんな「食べ切りサイズ」の商品の熱量を、ちょうど一袋あたり「100kcal」
として販売したのが、この「100calパック」なのだ。



さて、このクラフト社の「100calパック」は大ヒットとなり、販売初年度
の売り上げは、7500万ドル(ウォルマートの売り上げを除く)を記録
した。


この大ヒットを受けて、翌年2005年にはKellogg(ケロッグ)社、General Mills
(ゼネラルミルズ)社も、それぞれ「100calパック」の販売を開始した。


しかし、この「100calパック」最新の、商品販売動向ではその顕著な
売上の落ち込みが見られるようになってきた。


たとえば、冒頭のクラフト社の「Oreo Thin Crisps」は、去る4月19日までの
52週の売り上げが、当初の約30.5%まで落ち込んだと報告されている。


…にもかかわらず、菓子会社の多くは、「「100calパック」はまだまだ
強い力を保持している」」と信じ、主張している傾向があるようだ。


クラフト社では、今月新たな「100calパック」商品、「Oreo Mini Cakesters」
の販売を開始すると発表した。
また、業界全体では、昨年一年間で市場には新たに190種類の「100calパック」
が登場し、さらに今年も68種類の商品が新規投入されるという報告もなされている。


しかし明らかに、今後新規投入される商品群に関しては、このままでは「遅すぎた」
市場参入になることが、多くの専門家の間では予測されている。



では、過去数年間の「100calパック」への消費者の熱は、どのようにして終息を
迎え、また新たにどんな志向を持ち始めたのだろうか?



フードアナリストのPhill Lempert氏はこの現象について、


「最近の消費者は、自分たちで、それぞれの食品の100kcalがどのくらいの量になる
のかを、どのように知れば(測れば)よいのかわかってきている。」


ことが、影響してきていると分析している。



たとえば、Ziploc社のある広告では、同社の保存用袋が、スナックを小分けにして、
「ほぼ100cal分のスナック」を作るのに適しているというメッセージを消費者に
投げかけている。
また、今では大概の商品にはカロリー表記があり、自分で食べる量をコントロール
しさえすれば、摂取カロリーを抑えることが容易になっているのだ。


また、「100calパック」として発売された商品自体の「味」も一つの
要因だと考えられている。先述の、100cal版オレオでは、まったくクリームの
味がしなくなってしまっているそうだ。

カロリーを気にする消費者はもちろん多いが、だからといって「美味しくない」
「期待した商品(味)と違う」のでは、カスタマーはついてこなくなってしまう。


このような点を、フィル氏は要因として指摘している。



しかしさらに重要なことは、消費者の「ダイエット」に関してのホットな関心事
(トピックス)が、もはや単に「カロリー」ではなくなったということだ。

消費者の間で最近ホットな「Buzz word」は「Satiety=満腹感・満足感」
にうつってきている。


つまりは、ローカロリー、ヘルシーで、なおかつ「腹もちが良い」こと。また、
摂取した時に「食べた感(満足感)」が得られることが重要になってきている
というのだ。



そういえば、日本でもある健康補助食品のCMで、「しっかりボリューム、なのに
ヘルシー」といった言葉が使われていて、私自身も「おっ、良いかも!」と感じた
覚えがある…。


※クリーム玄米ブランシリーズ アサヒフードアンドヘルス株式会社
http://www.asahi-fh.com/balance_up/marisenbon/index.html



こういった消費者の動向の変化に、アメリカでもいち早く対応した企業も
出てきている。


Unilever(ユニリーバ)社の健康補助食品、「Slim-Fast」のCMでは、


「Control Hunger Up To 4hrs」


すなわち、「最大四時間、空腹感をコントロールします」というキャッチフレーズ
を使用して、消費者にアピールし、売り上げを伸ばしてきている。


※Slim Fast Website
http://www.slim-fast.com/



多くのカスタマーは「ダイエット」「ヘルシー」といったキーワードに敏感に
反応し、また恒常的に強い関心を持っていることは間違いではない。しかし、
これらの単純かつ、多くの詳細なトピックスを含むなキーワードだけで
プロダクトの企画・開発、またプロモーション戦略を遂行するのは、もちろん
不十分だと言わざるを得ない。



カスタマーの「真の関心事」は「ダイエット」という広いカテゴリーの中の
どの部分にあるのか、それを理解し、またその変化を敏感に察知しながら、
プロダクトやサービスを企画、開発する、また必要とあれば途中の軌道修正を
図っていくことが必要なのだ。



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【今週の目ウロコ度】


 2ウロコ
  
  「女心と秋の空」科目
   
  女性の心(人の心)は移ろいやすいもの

A woman is a weathercock.
  

 
【編集後記】
 

【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺 明佳(じんせんじ さやか)です。


 今回のメルマガでは、こっそり(いや、しっかり)、私の大好きな
「クリーム玄米ブラン」のことを話題に持ち出してしまいました。 

 このシリーズ、本当においしいんです。そして、確かに満足感があります!
 味も、いちご、ブルーベリー、メープル、カカオ、黒ゴマ…と非常に豊富。
 しっかりと、同社のマーケティング戦略にはまってしまっています。


 一昔前は、とにかく低カロリー(ノンカロリー)もしくは、ノンシュガー
 などがもてはやされていましたが、今やそれはもう当たり前。プラス@
 があるかどうかが重要なのですよね。


 私も含めて、変わりやすい消費者の心を察知することが、成否の分かれ目
 なのですね。企業様には大変ですが・・・。


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