スマートフォンに内蔵したカメラでユーザーの視線や感情（生体情報）を読み取り、さまざまなサービスを評価・検証してマーケティングに役立てるというシステムを開発、販売している。
教員の指導力向上を支援するクラウド型のサービス「classtock（クラストック）」を本格的に事業化する。実際の授業の様子を録画・録音してデータとして蓄積し、授業の振り返りや今後の授業に役立つノウハウを習得できるという仕組み。データはクラウド上に登録し、ウェブで見たり聞いたりできるようにする。
22年にFACT4と郡山市が包括連携協定を結び、小学校の教員や市教育委員会などの意見を取り入れながら開発を進めてきた。これまでに市内の小学校の約130の授業で、教員や児童にマイクを付けてもらって、撮影や録音を実施した。この中から「教員が膝をついて子どもの発言を促す様子」や「少数派の意見を引き出す様子」など授業中に工夫していることが分かる動画を100本以上登録している。
23年度後半からは音声分析機能を導入した。授業中の発言を自動的に書き起こせるほか、教員と児童の話す量の比率や児童がざわつきを抑え、授業に集中していく際のキーワードなどを分析する。これまで、教員は授業中の様子を文字化するときには、録音を聞きながら、手作業で書き起こしや分析をする必要があり、多くの時間がかかっていた。今回のサービスを利用すれば、従来300時間かかっていた作業が45分に短縮できるという。また、これらの動画や音声分析を通じて教員が自分で授業を評価して、改善の手立てを考えることができるとしている。
2023年度に郡山市の学校で試験的に導入していたが、専門の子会社を設立し、全国展開する。3年後には5億円の売り上げを目指す。
『日本経済新聞』2024/04/11付。
https://fact4.jp/