日本が誇る【すごい会社】

日本が誇る【すごい会社】

規模は小さくても、有名でなくても、日本一あるいは世界一の会社が我が国にはたくさんあります。製品やサービスの供給を通じて、我々の生活を豊かにしてくれる会社が我が国にはたくさんあります。そんな会社を、新聞・雑誌記事から抜粋してご紹介しています。

 

建設機械や産業機械向け部品の加工・組立てを手掛ける企業。

2020年頃は、図面をはじめとする膨大な情報は紙やExcelで管理されていた。情報が属人化していたり、多くの無駄な作業が発生したりしていた。

同社の岡田雄太専務は2023年末、社内アプリを自作する方針を選んだ。まずは、AIとの対話を重ねてウェブアプリの仕組みを学習。生成AIとの出会いから約2年間、トータル1,000時間以上AIとの対話を重ね、AIとの対話スキルを磨いた。そして同社の統合管理システムとして「OKADA Board(オカダボード)」を完成させた。

「OKADA Board」の導入により、月5,000~6,000枚分のペーパーレス化を実現。紙資料の管理工数も削減され、月530時間程度の労働時間削減に成功している。業務効率が飛躍的に改善したことで生じた人的リソースを基に、受注量のキャパシティーを拡大し、売上高も増加基調にある。同社はAIを活用した手順書管理システム「Knowledge Board」も独自開発した。誰でも理解できる簡単な仕様にし、従業員が自由に手順書を作成できるようにした。それまで同社には150件程度の手順書しか存在していなかったが、「Knowledge Board」導入後僅か4か月でそこから240件ほど増加。手順書による従業員教育を通じて、従業員の多能工化が実現し、業務の平準化にも貢献している。


『中小企業白書(2026年版)』事例2-2-3。
https://www.okadakenma.com/
 

 

大学や研究所、メーカーの開発部門を主な顧客とし、レーザーに関連した光学機器の輸入販売を行う商社。

同社は同業他社に比べて豊富な製品ラインアップを有しており、営業担当者が技術に詳しいこと、手厚いアフターサポート体制を強みとしている。一方で、取り扱う製品は最先端かつ専門性が高く、個別の技術解説書やマニュアルが用意されていない場合が多い。そのため、営業担当者は関連する海外論文や英語マニュアルを探して読み込み、自ら技術解説文書を作成する必要があった。

宍野吉虎社長は、2023年1月、対話型生成AIを初めて使用し衝撃を受けたという。宍野社長自ら率先してあらゆる業務への活用を試み、営業担当者の専門知識習得に活用した。世界中の論文を収集して要約させたり、英語マニュアルを翻訳させ、要点を抽出させたりといった営業担当者による活用が広がり、特に経験が少ない若手従業員の技術知識の補完につながっていった。

また、課題であった広告作成にも応用。商品選定、キャッチコピーの作成、その選定理由や訴求ポイントなどを生成AI に出力させ、それを基に営業担当者が推敲、ブラッシュアップしていく方法を採用したことで、作業効率が劇的に向上。営業担当者のパフォーマンスが向上した。

『中小企業白書(2026年版)』事例2-2-3。
https://www.optoscience.com/


 

 

化粧品など日用品の容器として幅広く使われるアルミチューブで国内トップシェアを誇る。

アルミチューブに樹脂ラベルを貼り付けた「アルプラスチューブ」を製造している。歯磨き粉などに使われる樹脂チューブが普及する中、その質感を持ちながら性能面で優れるアルミチューブを顧客から求められたことが開発の背景にある。アルミ製は樹脂製と比べて酸素や光を通しにくいほか、チューブ内の内容物を出した後も酸素が入りづらく安定した品質を保てる利点がある。使用し続けると穴が開きやすい課題もあるが、樹脂ラベルでカバーされたアルプラスチューブは耐久性も確保できる。

こうした特徴から引き合いが高まっているのが、高付加価値の医薬品向けの用途。少量でも高い効果が期待できる医薬品の開発が進む中、近年はその効能を安定的に維持するために保存性や耐久性のある容器が求められ始めている。アルプラスチューブはニーズを満たす商品として、水虫やアトピーを治療する医薬品の容器などに使用され、医薬品メーカーからの関心を集めている。国内シェア約60%を誇る同社では、製品開発だけでなく製造設備や生産ラインを開発する技術者も多く在籍し、社内の一貫製造体制を強みとする。


『日本経済新聞』2026/02/04付。
https://takeuchi-press.co.jp/
 

 

防雪柵大手。

創業は1955年。道路脇に設置して雪による吹きだまりや視界不良を防ぐ防雪柵を主に製造している。同社によると防雪柵の国内シェアはおよそ6~7割に及ぶという。これまでに設置した距離は延べ1700キロメートルにのぼる。

今後は国内市場の拡大が見込みにくいことが課題だ。日本の道路用防雪柵は60年ほど前から整備が始まり、現在は老朽化した設備の更新が中心だという。温暖化が進むと寒冷地でも、雪害対策の需要が縮小する可能性がある。

新たな市場を開拓しようと、防雪柵は普及しておらず、氷点下数十度に達することもある中央アジア・東アジア地域に着目した。2017年には政府開発援助(ODA)に参画し、キルギスの都市間を結ぶ幹線道路向けに防雪柵を試験施工した。現地の環境に合わせて改良した製品の効果が同国政府に認められ、24年には6.5キロメートル分の防雪柵を日本から納入した。

2030年にも中央アジアなどで生産体制を整える。カザフスタンとモンゴルに現地法人を設立し、欧州など周辺国への販売拡大も狙う。国内での建設需要の低下を見越し、海外売り上げを拡大する。

『日本経済新聞』2026/01/28付。
https://www.riken-kogyo.co.jp/
 

 

こいのぼり製造販売の最大手。国内シェアは約4割。

少子化や住宅事情の変化に伴い地方圏でも大空をゆったり舞うこいのぼりを見ることは減ってきた。同社のこいのぼりの年間生産数はかつての約300万匹から足元では100万匹足らずとなった。多くを室内用や菓子などとセット販売するミニ飾りが占める。ひな人形も外部から仕入れて扱うが、こいのぼりとともに3月の桃の節句と5月の端午の節句に向けた数カ月間に製造販売が偏るという課題もあった。経営安定のためにも通年で受注が見込める立体販促物に活路を探る。

「のぼり水族館」シリーズとしてウナギやマグロ、カツオ、アユ、サワラの5種類の絵柄でこいのぼり風の飾りをすでに手掛けてきた。平面ののぼりなどに比べて目立ち、すし店や鮮魚店、養魚業者、自治体イベントなどの集客に活用されてきた。「もう少しスケールを拡大したい」(永宗洋専務)と、同シリーズに一気に20種類を加えて4月から販売を本格化した。親しみのあるタイやカレイ、カニ、イカなどのほか、アンコウ、トビウオ、ノドグロといった地域性が強い魚介類も含む。

25種類以外の魚介類に加え、農産物を含む特産品、企業ロゴ、イメージキャラなどの制作受託やコラボレーション企画を伸ばす呼び水とする。物販・飲食店やイベント会場、動物園・水族館などの集客や演出のほか、企業や商品のPR、自治体の地域おこしといった需要を掘り起こす。

『日本経済新聞』2026/04/15付。
https://tokunagagoi.co.jp/
 

 

冷凍そば大手。1963年創業。即席麺を主に製造していたが、2000年代の食品業界の再編加速や冷凍食品市場の成長性から、冷凍・冷蔵麺に主要生産品目をシフト。中でも「そば」に注力し、「ブランド力のある信州そばでニッチ市場ナンバーワンになる」との目標を掲げた。

2014年から25年までに工場4棟を相次ぎ新設し、27年9月期の売上高100億円、国内シェア50%を射程に入れている。

売上高100億円をめざす企業を支援する中小企業庁の「100億宣言」企業でもある。25年8月の本社第4工場の稼働により生産能力が約10%向上したことで、来期までの100億円達成はほぼ確実な見通しとなった。

同社は有能な人材の獲得と離職率低減のため、かつて105日だった年間休日を段階的に増やしてきた。そのため、生産計画の精度向上や賞味期限の延長、さらには在庫を多く抱えるための冷凍庫増設なども進めてきた。一連の取り組みにより26年から年間休日120日を実現し、過去2年間見送っていた新卒採用を28年春入社から再開できるめどが立ったという。

『日本経済新聞』2026/04/15付。
https://www.shinetsumyojo.co.jp/
 

 

魚群探知機を世界で初めて実用化した舶用電子機器の大手メーカー。超音波および電磁波を中心としたセンサー技術をもとに、舶用電子機器および産業用電子機器を製造販売する。海外売上高比率が7割を占める。

商船用レーダーで世界シェアの4割を握る。この5年間で7割増と急成長を遂げている。


「魚群探知機で世界にネットワークが既にあったからこそ、商船用レーダーのシェア拡大につながった」(古野幸男社長)。世界中に30の子会社と100以上の販売・サービス拠点を持つ。世界に張り巡らすネットワークを生かし、納入先のレーダーに不具合があればすぐ駆けつけられる体制をとっている。漁船を相手に「浜営業」で鍛えたフットワークで世界を駆ける。

売上高の8割を占める舶用事業では、商船分野にはレーダー、電子海図情報表示システム、衛星通信装置などを、漁業分野には魚群探知機、ソナーなどを、プレジャーボート・ワークボート分野にはレーダー、オートパイロットなどを展開する。産業用事業では、ETC車載器などのITS・GNSS機器、GPS航法装置などの防衛装備品、ヘルスケア製品を手掛ける。このほか、無線LAN・ハンディターミナル事業を行う。

東証プライム上場企業。
『日本経済新聞』2026/03/23付。
https://www.furuno.co.jp/
 

 

工場の自動化設備などファクトリーオートメーション(FA)装置を手掛ける。自動車や電子機器など様々な業種の顧客企業の要望に応じ、自動化や省人化につながる装置や製品組み立てラインの設計から構築までを一貫して手がける。

「売上高100億円企業」の目標に向けて第2工場の建設に着手した。創業から約10年で顧客への提案力を武器に成長し、東北のものづくりを底上げする。第2工場は現在の本社工場の近隣に確保した1万6575平方メートルの敷地に、鉄骨2階建てで延べ床面積約4000平方メートルの規模になる。投資額は土地・建物で約13億円。2027年初めの稼働をめざし、同社の生産能力は現在の4倍に増える。まず20人以上を新規雇用する予定。

製造現場では人手不足などを背景に自動化・省人化設備の需要は大きいが、中小規模の生産設備メーカーは特定の顧客に依存するきらいがあるという。グローテックも創業時はある電子部品大手を頼みにしていたが、事業の安定とさらなる成長のため多様な顧客の新規開拓に動いた。武器としたのが「顧客の仕様書を具現化する力」。ある製品をつくるのにどんな工程や設備が必要なのかを、顧客の意図をくみながら形にして提案する。従業員のほとんどが中途採用で、生産設備関連の業界などの経験者で占める。

売上高100億円を目指す中小企業の投資を支援する国の「中小企業成長加速化補助金」の事業者に25年度、宮城県で唯一採択された。36年までに100億円企業の仲間入りをめざし、起工した第2工場はその推進役となる。敷地にはまだ余裕があり、第3工場の建設も視野に入れる。

『日本経済新聞』2026/04/16付。
https://grow-tech.jp/

 

 

企業システムにおけるインシデント(事故)管理ツールを開発する。

2024年の設立。インシデント発生時に対応策を提案する「Incident Lake(インシデントレイク)」を開発する。社内で利用するチャットツールや顧客管理ツールなどから必要なデータを収集し、利用者の質問に回答する。エンジニアを束ねるマネジメント層に使ってもらい、インシデントの原因や対策を確認する工数を減らし、本質的な業務に集中できるようにする。

J-KISS型の新株予約権方式で3000万円を調達した。調達した資金は、営業担当者におけるAIツールの利用促進や、開発エンジニアなどの採用を進める。金築敬晃代表は「例えばAIエージェントの部下を10人抱えて作業できるような、高い質の人材を採用する」と語る。28年までに大手企業を中心に100社への導入を目指す。


『日本経済新聞』2026/04/10付。
https://company.sigq.io/
 

 

奨学金情報サイトの運営などを手掛ける。

2019年に創業した。奨学金情報サイトの「ガクシー」を運営するほか、学校や自治体など奨学金運営団体向けに奨学金の運営管理システムを提供する。三菱UFJ信託銀行と共同で返済不要の給付型奨学金を支給するファンドも運営している。

9日、4億2500万円を調達したと発表した。調達した資金でサービスの開発や拡充などを進める。今回の調達は事業拡大期の「シリーズB」の初回調達分にあたる。ベンチャーキャピタルのニッセイ・キャピタルやテラスカイのコーポレートベンチャーキャピタルであるテラスカイベンチャーズ、三菱UFJ信託銀行などが第三者割当増資を引き受けた。複数の金融機関から融資も受ける。


『日本経済新聞』2026/04/09付。
https://gaxi.co.jp/