No.1488☆(株)山陽製紙(大阪府泉南市) | 日本が誇る【すごい会社】

日本が誇る【すごい会社】

規模は小さくても、有名でなくても、日本一あるいは世界一の会社が我が国にはたくさんあります。製品やサービスの供給を通じて、我々の生活を豊かにしてくれる会社が我が国にはたくさんあります。そんな会社を、新聞・雑誌記事から抜粋してご紹介しています。

産業用資材として使われる「クレープ紙」を日本で唯一製造する。

「クレープ紙」は段ボール紙のように茶色く、指で破ろうとしても破れにくい。ぬれても乾かすことができ、シワ加工が施されているため伸び縮みする。鉄のコイルや電線束の包装、セメント袋の口縫いテープとして使われている。繰り返しリサイクルできるのも特長。

ただ市場は縮小を続けている。ペーパーレス化に伴いポリ袋が増えたり、ミシンでの密封からのり付けになったりしてクレープ紙の用途が激減。市場はピークだった2005年の6分の1ほどの規模となり、山陽製紙は日本でただ1社、クレープ紙を生産する企業となった。

市場の伸びが見込めないなか一般消費者向けの製品開発に注力。約3年間試行錯誤し、たどり着いたのがレジャーシートやランチョンマットとして使う「御座シート」だった。さらにデザイナーの協力を仰いでパッケージを工夫し、クレープ紙にストライプや水玉模様をプリント。名前も「ピクニックラグ」に変更し、一般の消費者が手に取りやすいように改良を加えた。2016年、インテリア製品の展示会に出品すると、ピクニックラグを手にした客から「この素材は何ですか」との質問が相次いだ。販売は好調で、現在はインテリア雑貨店や百貨店などで売られている。

『日経産業新聞』2018/03/27付。
http://www.sanyo-paper.co.jp/
 

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