北海道までの往復のフェリーは予約できた。次はルートを考える。そして同時に宿探しも進めるが、これがちょっと一手間、二手間掛かる。
今回ツーリングのメインエリアは最果ての地、道北。これは最初から決めていた。直近の5年間に北海道ツーリングは3回敢行しているが、道北は2019年以来巡っていない。道北は道東ほど観光資源には恵まれていないが、そのせいか俗化しておらず、何よりもその寂れっぷり、いや失礼、寂寥感は北海道の中でここが一番。無人の荒野、原野を堪能したいのなら道北だ。
今回はだいたいこの範囲を攻める
静岡を出発して3日目の早朝に小樽に着き、8日目の夜に苫小牧を出る。道内は6日間。INとOUTの日時は既に固定されているので、その間の5泊6日をどんなルートを走り、どこに泊るか。これを決めるのが事前準備段階の山場。ここでは次に挙げる様々なツールを駆使して組み立てていく。
・ツーリングマップル:膨大な情報量を誇る、ツーリングライダー必携の地図。
・北海道全図:計画全体を俯瞰するには、細か過ぎるツーリングマップルではなく全図の方が良い。
・今まで走った道を書き込んだ日本全図:自宅のトイレの壁に貼ってある。これを確認しながら未走破道路を特定していく。
目をこらして探せば、まだ走ったことが無い道は少ないが残っている
・グーグルマップ:パソコン版を使用。PC版の方がスマホ版と比べてルート検索が格段にし易い(多数の経由地をマウスひとつで自在に操れる)。これを使って一日の走行距離を把握する。また、後述する宿探しでも力を発揮。
・記憶:過去に走った道や、雑誌やネットなどで見聞きした珍スポットを記憶を元に探って行く。
これらを駆使してルートを検討していく。優先するのは今まで走ったことがない道と珍スポット。それらを過去に何度か走り、今回「もう一度走りたい」道で繋いで行く。これはなかなか難しい作業で、何度もアーでもないコーでもないと幾重にも変遷するが、ここでの基本は一日の走行距離で、その目安は300~400km程度。北海道での平均走行速度は、食事や休憩、珍スポット訪問、写真撮影、道探しなども含めると、実際に走っている時のスピードよりずっと下がり、私の場合、北海道では45~50km/h位(本州では35km/h位)。活動時間を朝の8時~夕方5時までの9時間を基本としており、45km×9時間=400kmとなるが、もう歳だし余裕をみて350km前後としておこう。
行きつ戻りつ、クネクネとしたコースになるのが普通
しかし、そんな距離数を設定したところで、その日着く町に丁度いい宿があるとは限らない。道東や道央に比べると、道北は稚内と紋別を除けば大きな町はほぼ無いし、一般受けする観光地も少ないので、宿がある町はかなり限定されてしまう。距離数的にみたら「この町付近で泊りたい」と思ってネットの宿泊予約サイトでヒットする宿は極僅か。私の場合、費用を抑えたいので尚更見つからない。
そこで役に立つのがグーグルマップ。これを使って「ホテル」と入れて検索すると、「楽天トラベル」や「じゃらん」に登録されていない宿も含めてヒットする。ただこの時、一点だけ注意が必要。ヒットした後、料金設定スライダーをデフォルトの無制限状態から少しでもいじると、ネット予約サイトと契約していない宿は地図上から消えてしまう。検索条件に宿泊料金を設定すると、これらの宿の料金は不明なので、グーグルマップ上で該当せずと判断され地図上にマッピングされない。これでは楽天トラベルなどで探すのと同じ結果にしかならない。
金額が入っている宿はネット予約サイトと契約している宿
それ以外の宿は小さな点でプロットされる

宿泊費設定スライダーを少しでもいじると、ネット予約サイト未契約の宿は全て消えてしまう
これはグーグルマップのアルゴリズムによるものだろうが、とにかく、こうやれば全ての宿泊施設が浮かび上がり、いわゆる駅前旅館や民宿、キャンプ場も検索される。そして、ここからは手作業での絞り込みになる。グーグルマップのクチコミ情報や、その宿独自のHPを開設してることもあるし、所在地の自治体のHPに費用なども含め情報が掲載されていることもある。そして、最終手段は電話。ネット全盛のこの時代に未だ電話予約かぁと思うが、ネット予約サイトと契約すると手数料が高く(一説によると10%を超えるとか)、零細な宿ではこれを嫌っているのだろう。
道北以外のエリアは大きな町や観光地が多いので、ネット予約サイトと契約している宿が多いのか、今回のような苦労をしたことは無いが、道北はなかなかそういかない。こんな作業を何度も繰り返して、宿とコースを勘案しながら検討を進めると、徐々にコースが見えて来た。予約が取れた道内5泊の内訳は、ネット予約サイトでの予約は2泊、宿のHPからは1泊、宿に電話をして取ったのは2軒となった。満室と断られたのは4軒。予約できなかったのは全て同じ町で、地方でよくあるのは大きな工事(道北では風力発電建設が花盛り)があると作業者の宿泊先として押さえられてしまうというパターンかもしれない。
こうして今回のツーリング計画がほぼ固まったが、微に入り細に入り決めても面白くない。宿は予約したし、大まかなルートも検討したが、ある程度の流動性を持たせている。通行止めのこともあるし、あまりにも熊が出そうな雰囲気の林道ならば断念するかもしれない。ガソリンや飯を求めてコースを変更することも北海道ではよくあること。事故やトラブル以外ならそれでいい。さあ、残るは天気。こればかりはどうしようもないな。好天を祈るだけだ。



