過去を振り返った上で、北海道ツーリングへGo! | 直球オヤジの自由奔走生活

直球オヤジの自由奔走生活

座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

明日、北海道に向けて出発する。今回も無事故・無違反・無転倒・賞罰無しで終えたいが、そのためにもここで自分自身への戒めとして過去を振り返ってみた。

フェリーも宿も予約した。ルートも検討した。タイヤもエンジンオイルも交換した。準備万端だ。しかし、歳を重ねる度にリスクを恐れるようになった。一カ月ほど前にも、同じようなテーマで書いたが、今回は
過去19回の北海道ツーリングで実際に起きたことをベースに振り返り、今回のツーリングに臨むとしよう。



ツーリング持ち物リストを作り、それに沿って準備するようになってから忘れ物は無くなった

 

1.変則的な右直事故に注意
 北海道の道路の整備状況は飛び抜けて素晴らしく、内地のようにブラインドカーブが連続する険しい山道も少ないから、よそ見をしない限り、単独事故はさほど恐れていない。では他車との事故はどうか。大きな町を除けば交通量は非常に少ないから、対物事故もあまり恐れていないが、過去に一度「ヤバイ!」経験がある。それは
右直事故。車対バイクでよくある事故だ。それはこういう状況だった。

直線道路の前方を一台の乗用車が走っていた。速度差は大きく、すぐに追い付いた。するとその車、
減速しながら車線の左側に寄った。私は「道を譲ってくれた」ものと理解し、すぐさま追い抜こうとした瞬間!その車は右にハンドルを切り、Uターンしようとした。このまま進めば車の真横に激突する。猛然と急ブレーキを掛けてその車の数十cm手前でバイクは止まった。この車、後ろを全く見ていなかった。北海道は車が少ないので後方確認をさぼったのだ。対向車が自分の方に突っ込んでくるような経験は無いが、右直事故に繋がりかねないヒヤリとしたケースは何度かある。それらは交差点であるような対向車が相手ではなく、同じ方向に走る車を追い越す時に起きている。遅い車を抜く時は無自覚で抜かず、細心の注意をしよう。

2.挙動不審!鹿はバイクの大敵
 自然豊かな北海道、走行中に野生動物に遭遇することが多い。その中で最も注意すべき相手は
鹿。行く度に目撃頻度は増えている。遭遇回数は恐らく数十回ではきかないと思うが、「ヤバイ!」「もうダメだぁ!ぶつかるぅ!」というほどのケースは一回だけ。やや見通しの悪いカーブを走っていた。するとカーブの先に一匹の鹿が道路をゆっくり横断していた。その歩みと私のバイクのスピードと進行方向からしたら、このまま進んでも鹿の後ろをやり過ごせると計算した瞬間!その鹿がその場で固まったかのように歩を止めてしまった。このまま進めば鹿の胴体に激突する!強いブレーキを掛けて、すぐさまハンドルを切り、寸でのところで鹿をかわしたが、ほんとあれは危機的だった。

鹿は
挙動不審だ。途中で突然止まったり、こっちを見て認識しているはずなのに道路脇から飛び出してきたり、そして集団で移動することも多いから、一匹をやり過ごした後、何匹もピョンピョンと飛び出てくることがある。前方に鹿を目撃したら、鹿の挙動を予測したりせずに、とにかく減速して距離を保つ。のうのうと道でたむろする輩も珍しくないが、ホーンを鳴らせばその内退散する。尚、道内での鹿と車の事故は年間約5300件!(令和5年)も発生しており、年々著しく増加傾向にあるという。車でも場合によっては大破してしまうほどらしい。鹿との衝突が死に繋がる可能性があるバイクは他人事ではない。

 


こやつら道路上を占拠していたが、ホーンを鳴らして蹴散らすと、

傍らの牧場の中へ侵入していった(2022年)

熊とは比較にならないほど、半端ない数の事故が起きている

北海道庁HP「エゾシカとの交通事故防止について」より

 

3.熊の恐怖
 鹿は頻繁に遭遇するが、
熊は一回しか目撃していない。二十年以上前、道北のある国道を走っていたら、直線道路の遥か先に巨大な黒い塊が落ちていた。走りながら「あれは何だろう?落石にしてはおかしいし・・・」と推測した瞬間、「あれは熊だ!」と緊急停止。足が全く見えなかったし、微動だにしなかったことから、道路の真ん中で寝ていたのかも。

道北の山の中を走る交通量皆無の国道だったので、一向に他に車がやって来ない。私の位置は熊から100mほど離れている。どうしたものかと考える。この道が通れないと大きく計画が変わってしまう。そんな時間が2~3分続いたその時、大きな物体はムクリと起き、ゆっくりとした足取りで道路際の森へ消えて行った。

私は深い山中の林道や未舗装路を好んで走っており、夏草で生い茂る道も珍しくないが、熊に遭遇したのはこの一回だけ。この遭遇確率は鹿の比ではない。しかし、いくら確率は低くても熊は恐怖だ。対応としては
ホーンを多用すること。できるだけこちらの存在を知らしめるため、林道ではホーンを多用している。林道の途中で休憩や写真を撮る時には、エンジンは極力止めないか、止めるとしたら停止前にホーンを長く鳴らすようにしている。また、林道の入口に「熊出没要注意!」の看板があったら、そのまま突き進まずに一考する。もし恐怖に勝てないようなら、いさぎよく撤退しよう。

 

このくらい具体的に書かれると、ドキッとして考えてしまう(2022年)

これが一般的な看板だが、永年設置されているんじゃないかと疑ってしまい、イマイチ逼迫感を感じさせない


4.スピード違反取締りに要注意
 過去半世紀の間、道内で
キップを切られた実績は3回。内、スピード違反が2回。もうこの30年ほどバイクで切られたことはない。私は極力交通量が少ない道を選んで走っているので、取締り現場を目撃するのも稀。それでも交通量が比較的ある主要道をどうしても走らねばならないことはあるが、こういう道ではおとなしく走る。特に市街地の40又は50km/h規制の道路は要注意

ネズミ捕りだけでなくパトカーにも注意が必要だ。特にレーダーを搭載した、いわゆる「
レーパト」の存在は厄介で、ドライバーから見えない位置で待機し、取締りターゲットを捕捉するとレーダーで計測し、そのまま追ってくる。キップを切られないようにする最も有効なのは、取締り対象にならない交通量が極少の道を走ることが一番。そして少しばかりの運。

5.バイクトラブルをどう予防するか
 道内でバイクのトラブルに泣いたことはそんなに多くない。道内の林道はフラットダートや砂利道が多く、道巾も広く直線基調なので転倒する恐れは低い。深い轍にタイヤを取られてポテッと転んだことがあるが、記憶にある転倒はこの一回だけ。ただ、
パンクは2度ある。一度は林道で起きた。山の中で一人でパンクを修理したが、実に心細かった。しかし、もうこの20年ほどパンクをしていない。修理道具や交換用のチューブ(オフ車はチューブタイヤがまだまだ主)も持参しているが、果たして今の自分、パンクの修理作業ができるのかちょっと自信が無い。

パンクは運の側面はあるが、確率を下げるには
タイヤの空気圧を上げること。ダートを走る上では空気圧は低い方がグリップが高まるので低めにしたいが、パンクの確率は上がるはず。だから私は既定の空気圧より少し高めにしている。これでどれだけの効果があるかわからないが、もう直近20年以上もパンクをしていないからそう信じている。

6.備品類の破損を侮るなかれ
 旅の途中で持参したモノが破損し
たり故障したことは過去に何度もある。グローブ(バイク用手袋)、ナビ、雨具、スマホ、メガネなど、ツーリングに持っていくモノは多種多様で、道中で破損することもある。中でも一番困ったのがブーツ。半世紀で二度、ツーリング中にブーツが壊れた。ソールが剥がれたり、バックルが破損したりして非常に困った。たかが靴でも、ライダーにとってブーツが壊れたら足元スカスカで不安感増大。代替品を買いたくても、僻地で趣味的な品を手に入れることはほぼ不可能。

ただ、これら2例とも
事前に確認しておけばわかった可能性が高い。ソールが剥がれかかっていたり、樹脂製のバックルはクラックが入っていたはずだ。旅の途中で愛用の品が壊れると、場合によっては旅の遂行に大きく影響することがあるし、安全備品となるとバイクの場合無視できない。旅の準備ではそんな点にも目を配ろう。

 

ブーツのプロテクター兼バックル部がバカッと剥がれてしまった(2014年)


7.病気やケガの恐れ
 過去、道内の旅で一度だけ食あたりをしたことがある。吐き気と腹痛にさいなまれた。何が原因だったのかわからない。昔と今では衛生状態は格段に違うから、現在は心配していない。持病はどうか。高血圧や前立腺肥大のような高齢者特有の症状は私にもあり、薬が欠かせないが、突然の脳や心臓疾患が起きないかは神に祈るのみ。

ケガはどうか。バイクの転倒によるケガだけでなく、
写真を撮る時にも注意が必要。足元をよく確認して歩き回らないと、側溝や段差で転倒したり、最悪は崖下に転落したっておかしくない。歳なんだから何事も落ち着いて行動しよう。病気は防ぎようがないが、ケガは注意すれば防げる。

過去の失敗やリスクを頭の中に再度叩きこんだ。さあ、北海道へ向かうとしよう。無事に帰ってきたら、またブログを更新します。