北海道ツーリング計画に着手(その1)/フェリー予約に苦戦 | 直球オヤジの自由奔走生活

直球オヤジの自由奔走生活

座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

これが最後となるかわからないが、北海道ツーリングを敢行しよう。「思い立ったが吉日」の私は、怒涛の計画立案へと突き進んだ。しかし、道内までの移動、コース、宿など多くのことを検討しなければならない。これがなかなか思い通りにいかず、苦戦する。

全国各地を半世紀以上に渡ってツーリングをしているが、中でも北海道ツーリングは最多で、今回で
通算20回目。かつてはキャンプ(今で言うキャンツー)や駅寝も多数回経験済みで、酷い宿、素晴らしい宿にも出会え、経験だけは豊富(高級な宿だけは未経験)。林道を含め走っていない道も極僅か。そんな私でも計画立案で苦労した。それは、もう歳だから無理はできない。若かりし頃は、「なるようになる」「何とかなるさ」と鷹揚で、計画も大雑把だったが、歳を取ると長い人生の中での経験から様々なリスクを想定してしまう。つまり心配性になったということ。そんなリスクを恐れ、事前に計画をしっかり練ったり予約を取ったりするようになった。やれやれ、歳は取りたくないね。

まずは何日間行くのか。学生時代(半世紀前!)の北海道ツーリングは一カ月以上のこともあったが、今ではそれは無いなぁ。やってできないことはないが、そんな長期に渡って旅をしたいという気がそもそも無い。
一週間程度が丁度良い。期間を決める上で北海道までの移動手段を同時に考える。それに関しては本州からのフェリーで決まり。昔は本州を自走したことも何度かあるが、もうそんな元気も無い。というよりは、北海道も含め本州も散々走っているので、道中に走りたい未走破道路はほぼ皆無で、わざわざ自走する必要は無いというのが一番の理由。一足飛びにフェリーで行ってしまおう。

しかし私が住む静岡から見て、北海道への長距離フェリーが出ている港は、最も近くで
名古屋港だがそこまで半日は掛かる。他には茨城県の大洗新潟敦賀(福井県)が候補となる。どこから出航するにしても、港のある町まで長距離を走らねばならないから高速道路を使うことになるが、高い高速道路の料金をできるだけ安くするには、ETC割引が使える土日をフェリー発着港までの移動日に当てるのが通例。そうなると、最長日程は土曜日に移動し、北海道を走り終えた帰路の移動日を翌週の日曜日とするパターンの9日間。最短では日曜日に往路を移動し、その週末の土曜日に帰って来るというパターンもあるが、その場合は7日間になる。長距離フェリー移動の場合、船に乗っている時間も含め、自宅(静岡)~道内の往復移動に要する時間は延べ約2日半掛かる。計7日間の旅程とは言え、北海道を走れるのは実質4日半しかない。これではちょっと寂しい。よって、9日間コースとしよう。これなら道内6日半となり、一週間あればかなり走りまわれる。

では、フェリーの航路の選択はどうするか。静岡から一番近い北海道航路は名古屋港から出る「
太平洋フェリー」。先月の東北ツーリングでも仙台→名古屋でこのフェリーを使ったが、このフェリーは素晴らしい。私は全国の長距離フェリー航路の約9割は乗っているが、その中で最も気に入っているのがこのフェリー。日本で一番居心地のいいフェリーだと評価している。しかし、北海道までの途中に仙台に寄港しそこで4時間近く費やすこともあり、延べ40時間も掛かるのがネック。苫小牧に着くのは3日目の昼。

 


名古屋~仙台~苫小牧を結ぶフェリー

パブリックスペースも広く、居心地が非常に良く、私の好きな船(2024年撮影)

 

そうなると残る候補は二つの航路。大洗~苫小牧新潟~小樽。どちらを選ぶか。もちろん往路と復路でそれぞれ選んでもいいのだが、いずれにしても出航、到着時刻がポイントとなる。大洗から出る「商船三井さんふらわあ」は、夕方便と深夜便の2便あるが、深夜便は候補から外す。真夜中(1時45分)に出航して、翌日の夜(19時45分)に着くが、これだと到着した日は走れない。北海道を走るまでに丸々2日間費やしてしまうだけでなく、大洗港に着いてから出航する深夜までの半日がムダになるのも面白くない。夕方便は19時45分に出航するので、静岡から約300km移動するには丁度いい。往路はこれで決まりだ。

 

大洗~苫小牧を結ぶフェリー

料金はやや高め(2022年撮影)

 

帰路は日本海を行く「新日本海フェリー」を使えば、夕方(17時)に小樽を出港し、翌日の朝(9時15分)新潟に着く。新潟~静岡は450kmほどあり、静岡~大洗より150kmほど余分に走らねばならないが、高速道路を多用すれば問題無い。その分高速道路料金は掛かるが、新日本海フェリーの方が商船三井さんふらわあより7000円近く安い(2段ベッドルーム+250ccバイクの場合)ので、トータルではお得。これを帰路に使おう。

 

新潟~小樽を結ぶフェリーは垂直ステムという独特な船首形状をしているが、

船速は速く、所要時間は16時間半(2021年撮影)

 

こんな算段をした上で、フェリー会社のHPで空席情報を確認したら・・・驚いた。いや困った。3週間近く先のことなのに日によって満席。それも、ネックは人よりバイク。乗用車など他の車種は十分空きがあるのに、バイクだけ満席の日がある。それは土日に掛かる日。ここにも高速道路のETC割引との兼ね合いが関係しているのだろう。さてどうするか。とにかくフェリーの予約が取れないことには北海道に行けないので、ここは妥協しよう。思い描いたルートと反対に、往路は新潟→小樽、復路は苫小牧→大洗で探ると何とかなりそう。逡巡していると満席になってしまうかもしれない。とりあえず支払いは後日として予約だけ取ったが、さてこのパターンにした場合、移動はどうなるか。

新潟→小樽とした場合、新潟港発は真昼の12時。これでは静岡からその日に移動して乗船するのは不可能。真夜中に移動すれば可能だが、真夜中の高速道路は大型トラックがひしめいており、小さなバイクでの移動はやめた方が無難。夜間の高速道路は過去に何度も経験しているが、半世紀以上バイクの経験がある私でも、林道を走る以上の緊張感を強いられた(特に、東名や名神)。林道なら滑った転んだで済むが、高速道路ではそれは死を意味する。自分自身が注意する分には何とかするが、深夜の高速道路では大型トラックが相手となる。果たして彼らから私が見えているのか。それがイヤなら新潟まで道中一泊して移動し、船中泊を含め北海道到着は3日目の早朝4時半となる。その時間まるで夜だが、今の時期、北海道では既に夜が明けている。その日は一日半走れることになるから、ここまでに要した長い時間はそこで挽回しよう。

次は帰路を
苫小牧→大洗の航路にした場合を考える。大洗港着は14時。フェリーの奥の船倉からバイクが出られるのは14時半頃になるだろう。そこから静岡へ移動となるが、明るい時間は半日しかない。このパターンも何度か経験があるが、高速道路、首都高を全て使えば約300kmの移動距離を5~6時間で走破可能。暗い中を帰路に着くことになるものの、実質的な夜間走行は1時間程度だから許容範囲。

こうして、決して理想通りの移動とはならなかったものの、とりあえず
フェリーは確保した。さて、北海道との往復の移動は何と見通しが立ったが、肝心かなめの道内の一週間をどう走るのか、そして宿はどうするか、そんな重要な部分が残っている。それについては、また次回。