割引クーポンに翻弄される | 直球オヤジの自由奔走生活

直球オヤジの自由奔走生活

座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

あっちこっちのチェーン店やネットサイトに会員登録をしていると、やたらと割引クーポンが提供される昨今。まんまとデジタル社会の罠にはまっていると自覚しながら、これらを上手く利用して生活費を節約したいと目論む私。しかし、その使い出が無く翻弄されている。いったいどう考えたらいいのだろう。

ここ最近やたらとクーポンやポイント獲得が続いていて、これらをどう活用するか、単に日常的に消費する品を買うだけなのに、どうしたものかと悩まされる。つい最近の事例では、次のようなクーポンが来てしまって、どこで何を買おうかと思案中。

① ウェルシア(ドラッグストア):〇日~〇日、10%OFF(但し、一品のみ)
➁ マツモトキヨシ(ドラッグストア):~〇日まで、10%OFF(食料品はポイント5倍)
➂ ビックカメラ:2000円以上の会計で500P進呈
④ ヤマダ電機:5、6月に使える300円金券、また他に10000P近く所有
⑤ ポンパレモール(通販サイト):今月末まで、2000円以上利用で1000円OFF
⑥ じゃらん(旅行予約サイト):今月末が利用期限の約3000P獲得
⑦ ホットペッパーグルメ(飲食店予約):今月末が利用期限の500P獲得
⑧ プレミアム付きデジタル商品券:20000円で購入し25000円の買い物

我が家では日常生活で消費する
消耗品や食品の購入は主に私の役目。カミさんはパート勤めをしているし、私よりずっと大雑把な人間なので「あんたのように細かい計算はできない!」と言われてしまう。まあ、確かにケチだし、生活費を抑えてその浮いた分は自分の趣味の足しにしたいのだから、ここは自ら動こう。そこでは値引きだけでなく、ポイントゲット(ポイ活)にも注目し、貰えるものは何でも貰おうとポイントの二重取りは当たり前で、三重取りもお手のもの。それでいて、不要な物は例え100円でも買わない。そんな私にとってクーポン祭りのような状態は、うれしい悲鳴と言いたいが、どこの店で何をどうやって買う(支払い方法やクーポンの利用など)のが一番お得なのか、高々数百円、数千円の買い物なのになかなか簡単にいかない。普段は即断即決の私なのに!

では具体的にみてみる。

 

上記①、➁はドラッグストア。ドラッグストアはスーパーマーケットとコンビニの中間的な存在で、洗剤やトイレットペーパーなど消耗品だけでなく食料品も売っており、クーポンの利用にはさほど困らないが、ご多分に漏れずどちらも酒類はクーポン適用外。さらに悩ましいのが、ある商品はウエルシアの方が安く、ある商品はマツキヨの方が安いというように、商品によって安い店が異なるし、場合によってはこの二つの店以外のドラッグストアの方がクーポンを使う以上に安いこともあったりして、10%OFFだからと言って安易に飛びつくのは早計だ。とは言えその差は精々数十円ほどなのだから、さっさと買ってしまえばすっきりするのに、ドラッグストアをグルグル回って、時間とガソリンをムダに消費してしまう。

➂の「ビックカメラ」や④の「ヤマダ電機」では大量にポイントがゲットできたり、商品券やポイントも持っているが、高齢者世帯には電化製品が溢れていて、もう
欲しい物は殆どない。壊れてくれれば考えるが、そうそう壊れやしない。ならば電池のような消耗品でも買おうかと思っても、100均の方がずっと安いから家電量販店でわざわざ高い電池を買う必要はない。⑤の「ポンパレモール」も含め家電量販店はネットの通販サイトも開設しており、実店舗に欲しい物がなければ通販サイトで何か買えばいいのだが、高齢になると物欲が乏しくなり特別欲しい物が無い。ならば最後の手段として、ポイント消化で困った時に使う常套手段の図書購入に望みを託すが、品揃えはamazonに遠く及ばず、欲しい本がなかなか見つからない。膨大な品揃えをしている通販サイトにも欲しい物が無いとは、これじゃあ内需が高まらないのも頷ける。

⑥の「じゃらん」のような旅行予約サイトで得られる
期間限定ポイントは、私のように結構な頻度で旅に出掛ける人間にとっては消化は可能。しかし、運悪くその予定が無いのに利用期限が短い期間限定ポイントが得られてしまった場合、じゃらんではホテルだけでなく「遊び・体験」のカテゴリーを探る。例えば、日帰り温浴施設。自宅から車ですぐの場所にいくつか温浴施設があるので、そこを予約して(手続き上、予約しないと使えない)ポイントを消化したことがある。こういうように上手く消化しないと、せっかく得られた大量のポイント、それはポイントと名がついているがほぼ現金なのだからムダにしたくない。

⑦の「ホットペッパーグルメ」の
期間限定ポイントはちょっと難しい。このポイントはランチでも使えるが、低料金(私の場合、1000円未満が対象)のランチでポイントが使える店はそれほど多くない。そもそも私は日頃の昼食はインスタントラーメン程度で済ましてしまうことが多いのに、いくら500円分のクーポンを貰っても、そこに数百円追加してまでランチを食べに行くという気にならないし、高級ホテルのランチではなく、庶民向けの店の数百円のランチにわざわざ予約を入れるっていうのも、ちょっと気が引ける。とは言え、使わなければ500円硬貨をドブに捨てるようなものだから悩ましい。

そんな思案を深める今日この頃、ここに市が主体となって⑧の「
プレミアム付きデジタル商品券」を売り出した。価格5000円の商品券で6250円分消費できる。これはお得だ。使える店は多く、クーポン配布があまりない食料品スーパーでも使える店が多いし、酒には使えないなどというような利用制限もない。これはうれしいが、購入限度額(20000円)があるので、約半年の利用期間の中でどう使うか考えないとすぐに使い切ってしてしまう。確実に消費する日常の生活用品や食料品なのに、なんでこんなことをいちいち考えねばならないのか

こんなにも頭を悩ませながら得られた特典を最大限利用しても、いったい年間どのくらい得をしているというのか。その細かい額をチマチマと計算したことはないが、精々
年間数万円というところじゃないかな。どんなに過大に見積もっても10万円以上得をしているとは思えない。さあ、これを大きいと見るか小さいと見るか。

ネット通販もやらず、スマホを使ったコード払いだけでなくクレジットカードも利用せず、割引クーポンも一切無し。だからポイント集めにも縁が無い。旅での宿の予約は全て電話で、これら全て支払いは現金。高齢者の中にはそういう人もかなりいるはず。こういう人々を非デジタル人間、アナログ人間、アナクロ人間と称されることもあるが、それはちょっと昔まで当たり前の光景だったし、私もそうだった。

もし今の私がこんな超アナログなやり方で暮らしたら、どれだけ出費がかさむだろうか。その差が何十万円となれば別だが、数万円程度ならば、安さを追い求めて東奔西走したり、あれこれと算段する悩ましい時間を費やさずに、いつもの店で欲しいものを実際に手に取って、財布から現金を取り出して支払うという
昔ながらの平穏な生活様式も決して不幸とは思えない。デジタル先進国では現金が使えない店が多い国もあるのに、世界有数のデジタル後進国の日本では幸いにも現金払いがどこでも可能。デジタル後進国の烙印は残念だけど、これはこれでいいんじゃないかとも思う。まあ、デジタル化やキャッシュレス化にすっかり馴染んでしまった私は、昔の様式には戻る気はないが、ホンのちょっとだけそんなかつての生活に憧れのような郷愁の念を抱いた、デジタル社会の罠に嵌った昨今の私です。