ちょっと変なモノ/西日本ツーリング(その2) | 直球オヤジの自由奔走生活

直球オヤジの自由奔走生活

座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

私のツーリングの主体は走ることにあるが、ただ狂ったように走ってばかりじゃない。名所旧跡、いや迷所Q跡ではあるが、そういうスポットにも立ち寄っている。

私が訪問する場所は
普通の観光客が行くようなスポットではない。誰も知っている有名観光地には目もくれず、「ナニコレ」的なスポットを目指す。そんな私が今回のツーリングで巡ったちょっと変わったスポットをご紹介。

1.知っている?「本土四極」と「神崎鼻」
 「日本最〇端」という地には
無条件で魅かれるものがある。その中に「本土四極」というのがある。日本から島を除いた地点の内で、最北端が「宗谷岬」、最東端は「納沙布岬」、最南端は「佐多岬」。ここまではかなりの知名度があるし、多くの人が訪れる観光スポットでもある。では本土最西端はどこか。それは長崎県佐世保市の「神崎鼻(こうざきばな)」。「鼻」とは、まあ小さな岬のことで、比較的知名度が高いのが「長崎鼻」(鹿児島県指宿市)。

神崎鼻へのアクセスは悪くないし、景色も大絶景ではないもののなかなかイイ。だが、そもそもこの神崎鼻の知名度は非常に低い(私も去年まで知らなかった)し、更に言えば「本土四極」というのにも、ちょっと疑問符が付く。
なぜ島を除くのか。沖縄を含めた真の日本四極にすると最南端も最西端も沖縄に持っていかれるから?沖縄は本土ではないのか?そういう違和感を抱いたが、とにもかくにもこれにて私は「本土四極」を達成

 

日本本土最西端認定を示す神崎鼻のモニュメント

 

2.佐賀のエッフェル塔
 広大な
佐賀平野。ここに”エッフェル塔”があるという。まっ平の一大農耕地帯だからすぐに見つかるだろうと思っていたが、電柱や高圧鉄塔や携帯電話の基地局など数多くの塔が立っており、肝心のエッフェル塔が見えてこない。個人が勝手に建てたものだから、案内表示の看板なども無い。そうやってキョロキョロしていたら、県道沿いにそれが立っていた。「オオッ、これかぁ」。

それは
自動車板金工場の片隅に立っていた。この板金屋さんの社長さんが建てたという。造りは決してチャチではなく、子供だましでもなく、しっかりとした精緻な造形になっている。スケールは1/14で高さ23m。本家のエッフェル塔では資金難で割愛された両脇の小塔も建っている。専用駐車場は無く、道路際にバイクを止めるしかないし、すぐ横を走る県道は結構な交通量があるので落ち着かないが、地味ぃ~な県である佐賀で、それもまさかエッフェル塔に会えるとは望外の喜びだった。もちろん無料です。



本場のエッフェル塔には無い小塔も再現されている

 

3.なぜここにドイツの宮殿が(有田ポーセリンパーク)
 佐賀県の有田は
有田焼で有名。私はテレビ番組「開運!なんでも鑑定団」が好きで欠かさず視聴しているが、焼き物には全く興味は無いので焼き物の聖地であろうが素通り予定だった。しかし、そんな有田の山中にドイツの宮殿があるという。有田とドイツにどんな関係があるのか。その違和感と疑問を解くためにそこに向かった。その名は「有田ポーセリンパーク」と言う。因みに「ポーセリン」とは英語で「磁器」のこと。

それは市街地からかなり離れた山の中にひっそりとあった。公園には誰もおらず、かつて複数あった土産物店も今では一店舗のみ。季節は春なのに、ここ数日は寒~い風が吹き荒れ、ここも同様だった。しかし公園は寂れてはいたが決して荒廃してはいなかったし、そこに建っていた宮殿の造りは
精緻で美しい。でも、なぜここにドイツの宮殿があるのか。「開運!なんでも鑑定団」でよく聞かれる名窯「マイセン」は、有田焼の影響を受けたと言われており、そのマイセンの中心の地であるドイツのドレスデン市と有田市は姉妹都市の関係を結んでいる。そのドレスデンにある「ツヴィンガー宮殿」の「クローネン(王冠)門」をここに再現したとのこと。隣県の長崎県にはオランダの町を再現した「ハウステンボス」があるが、佐賀県はドイツだ。規模は比べようもないほど小さいが、こちらは無料です。



威風堂々、そして美しい王冠が立っている

細部に渡って造りは精緻そのもの

 

4.巨大観音(久留米大観音)
 私の好きな変なモノの筆頭に
巨大大仏がある。それは奈良や鎌倉にあるような由緒正しき歴史的な大仏様ではなく、何かの拍子に勢いで作ってしまった大仏様や観音様の方である。それらを私はツーリングの途中に寄っており、その巨大さTop10(No1は茨城県の「牛久大仏」)の大仏&観音様の内、現在7つ訪問済み。残っている3つの内の一つが、福岡県久留米市にある久留米大観音

市街地のお寺にそれはあった。巨大大仏様は近くで見るよりはちょっと離れた場所で眺めた方がいい。特に市街地にある場合、周囲の家々の屋根を遥かに上回り、
ニョキッと突き出て建っている様の違和感が面白い。これにて現存するTop10の8つを訪問。残るは2つ。この手の巨大大仏は勢いで建てたモノもあるので、管理不行き届きの末に取り壊されてしまう恐れがある。未訪問の大仏様観音様が現存する内に行かねば。



電線が邪魔だが、周辺の家々から突き出た違和感がこの手の巨大観音の魅力

慈愛に満ちた観音様の微笑みに見守られ、旅の安全を誓うのでした

 

ここに挙げた3箇所とも他の観光客は皆無だった。そして見るだけなら無料。有名な神社仏閣やテーマパークも否定はしないが、私においては有名か無名か、人気があるか無いかは関係無い。世の中の森羅万象、全てを見たり知ったりすることは絶対に不可能。他人の評価に左右されずに、例えそれが全く無名なものであろうが、自分自身、心から見たいモノ、興味や関心があるモノに絞った方がいい。それが旅における私の信条であり、流儀である。