冬の北海道へ | 直球オヤジの自由奔走生活

直球オヤジの自由奔走生活

座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

暑いも寒いもイヤだが、「寒い時こそ寒い地へ旅をし、冬の良さと厳しさを知れ」が持論。ならば北海道へ行こう。と思ったものの計画は難航した。なぜだ。

暖冬とは言われているが、冬には変わりがない。私の一番の趣味であるバイクも現在冬眠中。この歳になったら無理して乗るとロクなことが無い。ならば、お気楽に鉄道の旅だ。何処へ行こう。全国の
鉄道路線に完乗した私において、鉄道の旅として最も魅力的な地は北海道だと断言する。

冬の北海道には過去半世紀の間、通算10回位行ったことがあるが、雪の無い季節のバイクツーリングとは全く違う真っ白で極寒の世界が楽しめる。ただ鉄道事業としてみた場合、北海道はまさしく冬の時代。3月末には
根室本線の一部が廃線となってしまい、他の路線の今後も予断を許さない状態だ。「いつまでもあると思うな、北海道の鉄道」が現実。さあ、今の内に行っておこう。廃線が決まってから騒いでも遅い!

一昨年の4月、全国鉄道完乗を目指して北海道の未乗路線に向かった。その時は大変な苦労をした。北海道は一部の路線を除くと、その他多くの路線の本数が非常に少ない。それまで未乗だった路線は行きづらかったからで、そんな路線ばかりを狙って旅をするのだから、それはかなりの難易度だった。しかし、
今回は自由自在。既に全線乗っているので、義務的に乗らねばならない路線は無い。好きな路線に乗ればいいだけ。過去の車窓風景を思い出しながら、乗りたい路線をピックアップして、それらをどう繋ぐかを考える。そう考えると、計画立案は楽勝だと思って臨んだら、これが予想外に難航した。それは自由過ぎるから。

一昨年に敢行した全線完乗では、未だ乗っていない路線に乗らなければならないという必須条件があった。そうなると自ずとコースが制約されてしまう。ところがそんなタガは一切無くなり、どうにでもして良いとなると複数の選択肢とその組み合わせは無限となる。選択肢が多いことはうれしい反面、
選択肢が多過ぎるが故にいつまでも計画が決まらない。何かと欲張りな私は「あーでもない、こーでもない」と次から次と思いを巡らしてしまい、一向に決断できない。そこでいくつかの条件を設定した。

1.旅の目的は鉄道に乗ること

 観光スポット、グルメには用は無く、ひたすら乗る。その上で以下の路線は必ず計画に組み込む。花咲線(根室本線の一部)、釧網線、石北本線、宗谷本線、室蘭本線と函館本線の太平洋湾岸区間。

2.「さっぽろ雪まつり」の開催期間を外し、5日以内とする
 
「さっぽろ雪まつり」の期間はハイシーズンとなり、人も多く相場が上がる。今年の日程は2月4日~11日。

3.乗り放題のキップを活用する
 特急も含めて
7日間乗り放題の「北海道フリーパス」を利用する。27430円とかなり高額だが、北海道は広大なので逐一購入するととんでもない運賃となるので、乗り放題キップは必須。
 
4.場合によっては路線バスもあり
 宗谷本線の終点の稚内まで行くが、宗谷本線は長大な盲腸線で再び同じ路線を使うのでは面白くない。日本海側かオホーツク海側を路線バスを乗り継いで戻ってみたい。
 
5.できるだけ安く
 費用を抑える上でのポイントなるのは
宿泊費北海道までの移動費用。大きな町(函館、旭川、帯広、北見、釧路など)は比較的ホテル代がこなれているので何とかなりそうだが、北海道と私の住む静岡県との往復をどうするか。鉄道、飛行機、はたまたフェリーだっていい。

難問だったのが上記の5だった。安い宿が多い町はわかっているが、列車の本数が限られていて、その町に丁度いい時間に着けるとは限らない。かと言って車窓が楽しめない夜間はできる限り乗りたくないのに加え、北海道の日の入りは4時半前後と早い。そして、最も悩ましいのが
北海道までの移動。特に飛行機となると路線も航空会社も多種多様で、どこの空港からどの航空会社を使い、北海道のどこに降りるかで全然違ってくる。最寄りの静岡空港と新千歳空港の空路も細々と残っているが、激安航空(LCC)ではないのでかなり高い。羽田からのフライトも高い成田まで行けばいくらでも激安LCCが飛んでいるが、成田までの時間と費用もバカにならない。空港での時間を勘案すると、新幹線も十分な速さではあるが運賃はかなり高額。ならば移動と宿をセットした、いわゆる「ダイナミックパッケージ」が費用的に有効な手段となるが、暴風雪による運休の可能性を考慮すると、計画の変更に融通が利かない点が、この手のパッケージツアー商品の大きなデメリット。

所要時間、費用、変更に際しての融通性、そして移動体として面白みなどを何度も頭の中でグルグル回して、計画は二転三転しながらようやく決まった。
5日間で費用総額は約10~11万円。私の通常の旅(バイクや鉄道)では概ね一日一万円前後になるのが相場だから、かなり割高になってしまった。やはり北海道までの往復の旅費がネックだった。ケチな私は費用面には大いに拘るが、何が最も重要なことかと考えれば乗りたい路線に乗ること。だから他の部分では妥協しよう。

自由であり過ぎることは、時に不自由でもある。選択肢が多く難航した今回の旅の計画立案だったが、自由主義社会の日本なのに、あまりにも選択肢の少ない政治の社会。腐敗臭が漂う与党、頼りにならない野党。いったいどっちを選んだらいいのか選択肢が少な過ぎる。オッと話が逸れてしまった。さあ、明日から北海道へ行こう。この時期は暴風雪によるダイヤも乱れや運休も心配の種だが、前回のブログで書いたように、歳をとるととかく心配性が悪化し考え過ぎてしまう。旅に出たら、今までの経験を活かし、そんなハプニングに対応しよう。それも旅の面白みだ。