簡単な値切り術 | 直球オヤジの自由奔走生活

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座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

先日、洗濯機を買い換えた時のお話。それは商談でのこと。「えっ!そんな簡単に値引きしてくれるのか!?」と驚きだった。それはたった一言だった。

12年間使っている従来型の縦型洗濯乾燥機。壊れてくれれば気持ち良く買い替えるのだが、一向にその気配が無い。しかしある日、カミさんがこんなグチを吐いた。「黒いモノが洗濯物に付いて、それを取るのにすごく時間が掛かる」。その正体は洗濯槽の外側にびっしり生えていると思われるカビ。過去に何度か洗浄剤でカビ取りはしたが完全には解消されない。カミさんのグチには素直に対応するのがモットーの私。カミさんの幸せは私の幸せ(ヘヘヘ)。「もう12年も使ったことだし、買い替えるかぁ」となった。もちろんカミさんに異論は無い。

まずは情報収集。家電量販店に行きカタログ集めと相場観を掴む。洗濯機に関しては全く関心も興味も無いので、最近の洗濯機がいくら位するのかよく知らなかったが、近年主流らしい
ドラム式の洗濯乾燥機は、なんと20万円以上もする!12年の時を経て、いつの間にか洗濯機はこんなにも高額になっていた。それにドラム式の洗濯乾燥機は大きい。高齢者夫婦二人だけの生活において、こんなに大きな洗濯機は要らない。大型で高額なドラム式洗濯乾燥機は対象外にしよう。

ならばと昔ながらの縦型の洗濯機を見ると、値段にかなりの差がある。シンプルで小型のものなら3万円位で買える。カミさんの要望は乾燥ができること。今使っている洗濯機にも乾燥機能が付いており、年に数回しか使わない機能なのに「これは外せない」という。必要か否かではなく、
今より仕様を落としたくないのが理由。贅沢になったものだと思うが、まあ私の趣味であるバイクでもそういう気持ちを抱くことはママあるので、ここは反論せず素直に「ハイハイ」と言っておこう。縦型の洗濯乾燥機だと10万円以上するが、ドラム式よりずっと安い。その日はそんなところで帰宅となった。

その後、自宅でカミさんはカタログをとっかえひっかえめくったり、離れて暮らしている娘の助言も加わり、カミさんの言うことがコロコロ変わった。その紆余曲折を書くと長くなるので中略。

ようやく「これだな」という機種が決まり掛けた時、
家電量販店のチラシが入って来た。そこにあったのはS社のドラム式洗濯乾燥機。特売品との触れ込みで税込13万円ほど。この金額なら縦型の洗濯乾燥機と同等だし、洗濯容量も少な目でバカデカくない。カミさんの決まり掛けた決心がグラリと傾く。そこでこのチラシの価格の信憑性を探るべく、チラシの店とは違う他店であるヤマダ電機に行ってみた。するとチラシと似たような価格で並んでいた。

チラシに激安と称されていた価格は、驚くほど安くはないようだ。がっかりだ。そこで、おもむろに
ネットではいくらで売られているのか探ってみると、べらぼうに安いではないか。設置が必要なエアコンや冷蔵庫、洗濯機の場合、実店舗の価格とネット価格が例え同じでなく、少しくらい高いのなら実店舗で購入したいと考えていたが、ネットと実店舗での価格差が4万円もある。それもここヤマダ電機の通販サイト「ヤマダウェブコム」でだ。ようやくドラム式洗濯乾燥機にしようと夫婦の意見がまとまったのに、これはどうしたものか。

再び売り場に向かう。店員が寄って来た。「どうですか、これ?売れていますよぉ」などとペラペラ喋る。私は店員を追い払らおうと「
おたくの『ヤマダウェブコム』の方がずっと安いんだけど」と応酬すると、すかさず、そして全く逡巡することなく「ではその価格で良いですよ」と言うではないか。「本当?かなりの差があるよ」と疑問を抱く。店員はそこで初めてネットの価格を確認し、これまた躊躇なく「はい、いいです。この価格で」。この間、私は一言も「まけてよぉ」とか「もっと安くならない?」という直接的な表現も交渉も一切していない。なのに先のたったひと言で、139480円が瞬時に98092円に下がった



139480円が一瞬で98092円になったのはうれしいが、

この価格表示にどれだけ意味があるのか疑問に感じた
 

いわゆる「安いニッポン」を憂いながらも、こと自分のことになると安く買えることに不満は無い。でも、もしネットの価格のことを引き合いに出さなかったら、いったいどんな売値を提示してきたのだろう。なんか釈然としないが、まっ、これだけ安くなったのだからこれで手打ちにしよう。そうして「これで決まり!」と言いたいところだが、私にはまだやり残していることがある。更に「もうひと声!」などと要求するつもりはない。この私でもそこまでえげつないことはしない。穏当なやり方で得する方法はないか。それはキャンペーンを利用することだった。

私はヤマダ電機に来る前、ネットでヤマダのキャンペーンを確認した。すると「
ヤマダPayで支払うと10%ポイント還元」とあった。「ヤマダPayってなんだ?」。私はヤマダのデジタル会員でスマホ画面に会員証が出る。その会員証と銀行口座またはクレジットカードを紐づけると、会計時に会員証を提示しただけで、紐づけされた口座やカードから支払われるというもの。但し、今回のキャンペーンが適用されるのは、指定の銀行口座「住信SBIネット銀行 YAMADA NEO BANK支店」かヤマダが発行しているカードだけ。実は私はこの銀行の口座を持っている。数年前に何かの拍子(これもキャンペーンだった)に作った口座だが、殆ど休眠状態で残金もゼロ。やっとこの口座が活用できる時が来た。ヤマダに来店する前、この口座に資金を移動してヤマダPayが使えるように設定してきた。今回の支払額は約10万円だから、ヤマダPayで支払えば、その10%である1万円がポイントで還元される。値引きとこの支払方法により、当初14万円近くの値札が付いていたものを実質9万円以下で購入できたという訳である。これにて一件落着。



翌日には配送、設置された

ドラム式では最も小型なのだが、今までの縦型のものと比べるとずいぶん大きい
 

今回の買い物で知ったことは、値切りの決め手は、その店のWeb通販サイトの価格をベースに交渉すること。そして、高額で大物の買い物をするのには色々と手が掛かるということ。幅広いグレードと多種多様なバリエーションから、どの機能が必要か、性能は、価格はなどと検討したり、物を収める予定の場所にちゃんと設置できるか確認したり、安く買うための算段など、考えなければならないことが多い。歳を重ねるほどこの手の検討は億劫になり、検討に疲れて「まだ使えることだし、このままでいい」となってしまいがち。こうして家の中に環境にもあまり優しくない古いモノが残り続け、消費も上向かずに内需は低迷し、景気も上向かないんだなと思う。

今回は、私ではなくカミさんの「欲しい!」がきっかけになったが、そういう時が来たら、先延ばしせずに実行に移そう。それが夫婦円満の秘訣でもある。