ドローンが描くディズニーワールドを堪能 | 直球オヤジの自由奔走生活

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座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

先の週末、私の住む町の花火大会でちょっとしたイベントが行われた。それはデズニー、いやディズニー嫌いの私においても驚きの光景だった。

自慢ではないが、
私はディズニーランドに行ったことが一度も無い。全く関心なし、行きたいという欠片もない、無料でも行く気なし。全国鉄道完乗においてはTDLの外周を周る「ディズニーリゾートライン」も乗らねばならないが、この路線に乗った時はホント苦痛だった。周囲の同年代の高齢者に聞いても、最低一度くらいは行ったことがある人間ばかりで、私のような者は、冒頭「自慢ではないが」と言ったが、もはや絶滅危惧人間のようでもあり、自慢してもいいのではないかと最近思っている。

だいたい、「ディ」という発音は高齢者にとってし難く、普通に口を開けると、「デズニー」になってしまう。娘(成人)からは、「何で年寄りは”DVD”を”デー・ブイ・デー”と言うのか」とバカにされたことがあるが、話を戻そう。そんな人間だが、私の住む町の恒例の花火大会で、ディズニーリゾートが提供する
ドローンによるショーが披露されることになり、にわかにざわついた。ディズニーには興味は無いが、ドローンによるショーとはどんなものか。その数も700機というから、これはすごい。膨大な数のドローンによるこの手のショーは、去年開催された東京オリンピックの開会式でも行われたようだが、私は欧州貴族の利権集団が既得権益を総取りするオリンピックもディズニー同様に嫌いで、東京オリンピックは一秒も見ていない。よって、それがどんなものであったのか知らないので、今回のショーがどんなものか全く想像できない。ならば行ってみよう。タダだし。しつこく言うが、ディズニーは嫌いだが。

幸い、花火会場と私の自宅とは歩いて行ける距離で、毎年欠かさずこの花火大会を家族で観に行っている(近年はカミさんと二人になってしまったが)。会場に着くと、今年はディズニー効果なのか、
例年より観客が多いように感じる。とは言え、「日本三大花火大会」に数えられるような有名な大会ではないし、河川敷も広大なので開始30分前に行っても、楽勝でどこにでも座れた。

開始時間の7時半。辺りは暗さを増してきたが、まだ薄暗さを残している。辺りを見回してもドローンは見えないし、音もしない。いったいどこからドローンが現れるのか。音楽とナレーションが始まった。いよいよ始まるようだ。ナレーションでは「
魔法の国・・・」云々カンヌンと言っているが、「何が魔法の国だぁ!」と、リアリストの私は口には出さないが内心そう思っていると、あらぬ方向の空中、それも比較的すぐ近くに、光がボヤァーと灯り出し輪郭を描き出した。「これは何だろう?」と思って眺めていると、段々とその正体が見えてきた。それは世界一有名なネズミだった。それが何という名なのか、その程度の一般常識は私でも知っている。描画は天空に並行して描かれるものだと思っていたら、空中に垂直に立てた形で描かれた。全貌を現した巨大ネズミは、手をゆっくりと動かす。全体もゆっくりと左右に回転するように動く。色も徐々に変化していく。これはなかなか面白い。



ボンヤリと輪郭を現わしてきてショーは始まった

手や体もゆっくりだが動く

 

ドローンは様々なキャラクターを描いていく。しかしディズニーに疎い私には、そのキャラクターを見たことも名前も知らない。カミさんに「あれは何だぁ?」と聞いても、私のせいでカミさんもディズニーに無縁なのでわからない。まあ、名前はどうでもいい。とにかく700機のドローンが整然と描き、そしてその描画を動かす様は一見の価値がある。



キャラクター名不明

キャラクター名不明(オバQかと思った。古!)

ピーターパンですな

 

いったいどうやってコントロールしているのだろう。高性能のGPSを備え、三次元の細かいメッシュ状のマップに、各機体毎にどの位置に動かすかプログラムしてあるのではなかろうか。しかし、そうやって動かすにしても、700機という数の機体を接触させずに移動させるにはどうするのか。中には墜落するドローンがあるのではないかと目も凝らしていたが、確認できなかった。



最後はやっぱりこの方ですな

 

こうして15分程のショーは無事終了。ドローンの放つ光が全て消えた。しかし、ドローンの姿は全く見えない。音も聞こえない。光が消えたあとの雲散霧消加減が、このショーの不思議さを増幅させた。会場は拍手喝采。



文字も描ける

TDLが開園して40年も経ったとは、私もよく持ちこたえた

 

このショーを提供したディズニーリゾートの目的はなんだろう?宣伝なんかしなくても十分集客できるのに。新たなテクノロジーでこんなこともできるんだよという、夢を与えるためか。なんせそこは「夢の国」だそうだから。いずれにしても面白い試みだった。いやぁ~、冥途の土産にいいものを見せてもらった。私も危うく「魔法の国」の魔法に掛けられ、「夢の国」に引きづり込まれそうになったが、幸いにもすぐ正気を取り戻した。

その後始まった花火のドカーーーンという大音響を繰り返し聞いていると、
この音がミサイルや爆弾である国のことを想像する。平和な国で屈託なく花火を見ていられる現状をつくづく幸せだと思う。「魔法」や「夢」の力で、この世から戦争や不条理を一掃してくれたらと思う。