「そこのみにて光り輝く」とか「海炭市叙景」でよく知られている佐藤泰志さんの原作短編小説の映画化らしいです。今までのシリーズと若干違うのは、舞台が函館ではなく関東近郊だということでしょうか？ そして、一番大きく違うのが、監督さんが城定秀夫さんということでしょうかね～
作品全体が、かなり暗い雰囲気を持っているのは、やはり佐藤泰志さんの原作という部分が大きく、後半のエッチな雰囲気は、城定監督だからこそって感じでしょうか？ 松本まりかさんが、異常にセクシーというか、お色気があるんで、かなりドキドキしちゃいました… 山田裕貴さんなんかも、テレビドラマで見せる明るい雰囲気は全く見せず、かなりどんよりしたキャラを熱演しちゃってますからね～ ということで、映画「夜、鳥たちが啼く」でございます！ 夜になると鳥たちは発情しちゃう… といった意味で使われるのかもしれません…
イメージ的には、松本まりかさんというのは、完全にこういう路線で生きていける人なのかなと思っています！ まさに、どんなセクシー女優よりもセクシーですもんね！ エッチなシーンなんかも、こりゃ本気だよね！と、見ている我々がビビってしまうほどの演技を見せてくれます！ そんなイメージはありながら、テレビなんかではここまで演じることがないので、本気の彼女を見せつけられたなという感じがしています！ 最高でした…
そして、山田裕貴くんですが、過去の恋愛の場面もいくつか紹介されていますが、かなり荒れてましたよね… あのくらい感情が爆発しちゃってる彼を見るのも、初めてだったかな？ 事情があって、松本まりかさん親子を預かることになったんだけど、基本的には子供が好きで優しい男なんだろうなとは思いましたが、仕事が苦しいせいで、いろいろと追い込まれちゃってる部分があるんですよね… 結婚もしてないのに、奇妙な家庭内別居生活を送っている二人の結末はどうなるのか？ 見ごたえはありましたね～
子役の子と、３人でお出かけしたり、遊んだりしているところを見ると、すごく自然な親子にも見えるし、それでも一緒にはなれないお互いの事情みたいなのが見え隠れしたり… いろいろと複雑で、応援はしたくなる二人ではありました…
Yahoo映画の作品解説より
『海炭市叙景』などの原作者として知られる作家・佐藤泰志の短編集「大きなハードルと小さなハードル」所収の一編を映画化。売れない小説家と、離婚して行き場を失ったシングルマザーの共同生活を描く。佐藤原作の『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などを手掛けてきた高田亮が脚本、『アルプススタンドのはしの方』などの城定秀夫が監督を務めた。
若い頃に一発すごいのを打ち上げてしまった小説家が、次の作品が生み出せずに、ただただ悶々としている…というのは、なんだかよく理解できる世界ですよね… そんな男と、旦那に裏切られてしまって、行き場所さえも失ったシングルマザーとの恋の物語… 初めから、結末は見えてるというか、わかりやすい話ではあるんだけど… ま、そう簡単にはいかないんですよね…
そういう意味でも、子どもの存在ってありがたいものなのかと思ってしまう、そんなお話でした… 何回か出てくる野球のシーンにはどんな意味があるのか、正直よくわからないけど、全体的には満足感でいっぱいの、充実した映画になっていたかと思います！ もちろん、好き嫌いは分かれる作品にはなっていると思いますので、覚悟して見た方がいいとは思いますが…