島崎藤村の「破戒」なんて、読んだことあったかなあ? 瀬川丑松という名前は聞いたことがあるので、もしかしたら、原作小説には触れていたのかもしれません… ただ、どんな話だったかは、まったくわかっておりません… 正直、この手の日本映画は、ちょっと暗いお話が多く、苦手意識はあったのですが、大好きな石井杏奈さんが出てるし、見ないわけにはいかないな… ということで、映画「破戒」でございます!
ちなみに、1948年には木下恵介監督が、1962年には市川崑監督が、映画化している、まさに不朽の名作なんだそうです… ということで、60年ぶりの映画化ということになります。いずれも、自分が生まれる前の映画、見たことはないと思われます…
自分が子供のころはもちろん、学校の先生として働き始めてからも、普通に「部落」という言葉を使っていました… 「子供会」なんて、「部落子供会」という名称だったしね… 特に関西地方では、差別用語として扱われていたものだと思いますが、いわゆる「部落差別」というのが、大きなテーマとして扱われている映画でした… 今、この令和という時代に、なぜに部落差別? なんで今、映画「破戒」なのか?
見終えて一言… 人に優しくならなきゃな、子どもたちに好かれるいい先生にならなきゃいけないよな… そんなふうに心から思える素敵な映画だったな… 「破戒」なんていう題名だから、ものすごく暗い雰囲気の問題作なのかと思ってましたが、心優しい映画だったな? 今の時代にも、見るべき映画だったなと思わされました…
まずは、主演の間宮祥太朗さんが、すごく素敵な先生だったことがあげられます… 部落出身という、自分の身分を隠して生きるという難しい役だったかなと思いますが、見事に演じ切っていたと思いますし、子どたちへの最後のスピーチなんか、本当に素晴らしかったと思います! そして、役だけでなく、プライベートでも親友だという、コマーシャルにも一緒に出ている矢本悠馬さんの存在も、ありがたかったかなと思いました…
そして、個人的には大ファンと公言している石井杏奈さん。最近ちょっと大人になってしまって、顔がきつくなってきて(いい意味で美人さんになってしまって)心が離れそうになっているんだけど、奥ゆかしい女性役で、久しぶりに素敵な役だったかなと思ってます! 可愛かったというより、素敵な女性だったと言えばいいかな?
Yahoo映画の作品解説より
被差別部落出身の瀬川丑松(間宮祥太朗)は、自らの出自を隠し通すよう亡き父から強く戒められており、地元から離れた場所にある小学校の教員職に就く。教師としては生徒に慕われながらも、出自を隠すため誰にも心を許せないことに苦しみ、一方で下宿先の士族出身の女性・志保(石井杏奈)に恋心を寄せていた。やがて、彼の出自について周囲が疑念を抱き始める中、丑松は被差別部落出身の思想家・猪子蓮太郎(眞島秀和)に心酔していく。
今の時代には、理解できない部分もたくさんあったと思いますが、それでも、令和のこの時代に見てほしい映画だったかなと思えました… 舞台挨拶の模様が、DVDの付録の中にありましたが、キャストの皆さんの想いの中にも、今の若い人たちにも見てほしい素敵な作品。監督さんからは、ロミオとジュリエットのような作品として見てほしいとの話がありました。それほど、温かい、素敵な作品だったと思いました!
っていうか、間宮祥太朗くんと矢本悠馬君の仲良しぶり、なんなんでしょう? 異常なくらい仲いいですよね? 二人とも、心からいい人なんでしょうね~