平成31年第1回春日井市議会定例会

第5号議案平成31年度一般会計予算中、高蔵寺ニュータウン創生事業8,0574,000円(歳出8款4項1目)の高蔵寺駅周辺再整備について議案質疑を行いました。(末永けい本会議質疑2019.3.4

末永けい
 民間活力を導入した高蔵寺駅周辺再整備に関連する予算につきまして,その内容と金額の内訳について詳細をお尋ねします。また,県用地等購入費とございますが,こちらの購入目的,筆数,面積,費用,購入先について詳細をお尋ねします。
 それから,高蔵寺駅周辺の再整備のこれまでの検討について伺います。高蔵寺駅周辺再整備については,平成26年度よりさまざまな形で業務委託をする中,検討してきており,整理された課題などはその都度市民と共有しながら進めていただきたいと考えております。今年度実施した検討内容と次年度検討予定の内容をお尋ねします。
 次に,まちづくりのコンセプトについて伺います。
 地権者勉強会ではサードプレイスというコンセプトが報告されているとお聞きしております。このサードプレイスというコンセプトが導かれた経緯,それから,サードプレイスという少し聞き慣れない言葉だと思いますが,こちらの言葉のコンセプトの意味,それから,このコンセプトに基づいて現状どのように再整備の検討が進められているのかについてお尋ねします。
 続いて,低未利用地についてです。
 高蔵寺駅周辺の低未利用地活用についても高蔵寺駅周辺のまちづくりの課題の1つになっておりますが,市として駅周辺の土地利用の現状をどのように把握しているのか。そして,今後,駅周辺エリアの価値が高まるようにどのようなロードマップを描いているのかお尋ねします。

 

(前川まちづくり推進部長)

 初めに,高蔵寺駅周辺の再整備に係る主な費用といたしましては,検討のための委託料1,000万円を予算化しており,内訳につきましては,地権者,民間事業者等の意向を踏まえた事業モデル検討や地権者勉強会,都市計画変更などの関係機関協議に必要な資料作成等を予定しております。また,高蔵寺駅北口周辺の現況測量に300万円,機運醸成実証事業といたしまして,高蔵寺駅地下道を活用した物販,飲食等のにぎわい創出を行うイベント委託料に290万円を計上しております。
 次に,県有地等購入費につきましては,今後の再整備を円滑に進めるため3筆の用地を購入いたします。内訳としましては,愛知県から1筆,235.93平方メートルを購入するに当たり3,525万円を,その他2筆,合計100.14平方メートルを購入するに当たり1,4635,000円を予算化しております。
 次に,今年度と次年度の検討内容につきましては,今年度は地権者を交えた勉強会を新たに開催したほか,民間事業者とのヒアリング,主要施設の配置,事業採算性,商業立地検討などを行いました。今月24日には,物販,飲食等のにぎわい創出の効果をはかるため,高蔵寺駅地下道を活用したイベントを開催します。次年度は地権者勉強会,民間事業者とのヒアリング,にぎわい創出のためのイベント開催を継続するほか,地権者,民間事業者の意向を踏まえた商業施設等の事業モデル,実施手法等の検討を行ってまいります。
 次に,コンセプトを決定した経緯,コンセプトの意味,検討状況につきましては,高蔵寺リ・ニュータウン計画を策定する際に開催したワークショップにおいて,現在の高蔵寺駅北口周辺は立ち寄る魅力的なお店や施設がなく,人々にとって通過駅となっているという意見がありました。このような意見を踏まえ,再整備の検討を進める中で,高蔵寺ニュータウンの玄関口としてイメージできるものが必要と考えたため,都市と緑の接点として,暮らし,人,地域を育むサードプレイスをコンセプトとして設定し,検討を進めております。
 本コンセプトにつきましては,便利な暮らしを支える都市の魅力と緑豊かな自然環境が共存している高蔵寺周辺の特色を生かし,高蔵寺駅周辺が人々の滞留や交流が生まれる,自宅や学校・職場ではない第3の居場所,サードプレイスとなることを意味しております。現在,このコンセプトに従い,民間事業者へのヒアリングや広場空間の配置検討を進めております。
 次に,周辺の土地利用状況と今後の手順につきましては,高蔵寺駅から半径500メートルの範囲の土地利用状況を調査した結果,駐車場としての土地利用が多い状況がわかっております。今後,高蔵寺駅周辺について魅力ある再整備を行うことで,その効果が周辺地域へ波及し,民間による商業施設や飲食店の進出など,周辺地域を含めたエリア全体でにぎわいが創出されることを意識しながら検討を進めてまいります。

 

末永けい

 県用地等の購入も行われるということで,表に動きが見えてきたかなと感じているところですが,答弁の中で機運醸成実証事業という内容がございまして,これを行う目的や内容の詳細についてお尋ねします。
 それから,まちづくりのコンセプトとしてサードプレイスということの説明をいただきました。自宅でもない,学校・職場でもない第3の居場所というコンセプトということがわかりました。
 ただ,こういったまちの将来像やまちづくりのコンセプトについて,これまで私が毎度のように申し上げていることでございますが,計画や事業の構想段階から市民や民間の主体なども含めて議論・検討する場をつくることが必要であると申し上げてきました。まちの将来像を描くプラットフォームづくりは,これまでの検討委託事業の中でも委託先から市へ提案されている(※)ことでもあります。プラットフォームがあれば,アイデアに富んだまちの将来像が描けるでしょうし,機運の醸成にもつながります。市民や民間も含めたプラットフォームづくりについて,市の考え方とスケジュールをお尋ねします。

 

(前川まちづくり推進部長)

 機運醸成実証事業につきましては,今後の高蔵寺駅周辺のまちづくりに向けた機運醸成,集客,にぎわい創出を目的としまして,高蔵寺駅地下道を会場とし,物販,飲食等の販売ブースの設置やイベントステージを開催いたします。また,実証事業の当日は,今後の駅周辺のまちづくりの検討に活用するため,来訪者,販売ブースの出店者,イベントステージの出演者に対してアンケート調査を行いたいと考えております。
 次に,市民が議論し検討する場につきましては,高蔵寺リ・ニュータウン計画の推進に当たりましては,現在まで市民の皆様の意見を聞きながら進めております。駅周辺の再整備に関しましては,現在は地権者の皆様と勉強会を実施しながら検討を進めており,今後,計画が具体化し,例えば広場空間をどのように使用するかなど具体的なテーマを設定するなどし,市民の皆様に御議論や御意見をいただく場を設けたいと考えております。

 

ひらめき電球(※)高蔵寺駅北口における官民連携型街区再生検討調査(国土交通省)

この報告書内では、三位一体の推進体制の検討として,「構想段階から,権利者のほか,高蔵寺ニュータウンで活動するNPOや自治組織,高蔵寺駅を利用する大学,開発事業者,テナント事業者が連携できる仕組み,場の構築により,利用者・活用者目線と専門家目線による構想,つまり計画を策定し,さまざまなまちづくりの主体が活動できる場を創出する。」とされています。

市民の税金が使われてこのような提案を受けているわけですから、その趣旨をしっかりと酌み事業を進めていただきたいと思います!

 

(末永けい関連質問)

高蔵寺リ・ニュータウン計画は成果が出ているのでしょうか?施策が的を得ていないのでは?

高蔵寺駅周辺有料自転車駐車場の利用は増加傾向で、今後のあり方を適切に検討するよう要望しました

高蔵寺駅周辺再整備の検討において、駅北口周辺地区交通実態調査が行われました

高蔵寺駅周辺再整備検討は、H30年度は整備手法検討とあわせ整備に伴う事業費・補助額等試算の予定等