夜席に行ってきた。
もちろん、立川談春めあて。
笑福亭たまも面白かったが、本人も言うてはったが、途中で飽きてくる。緩急がない。
談春さんは「渾身の一席」を主催者にお願いされ「文七元結」を選んだが、
持ち時間がいつもの半分しかないとかで、これまでとは違うものをしようとしたんだそう。
結果、調子がでてきてさのずちのおかみさんや、吾妻橋でのかけあいがのびて、
半分どころかいつも通りの尺に。後半、近江屋の主人とのかけあいは、超早口だったけど 笑。
幕が閉まり切る直前、首をかしげていはったから、
おもったようにできなかったんだろう。
仲入り後、はじめてきく八光。
急激におなかが痛くなってきて、話をきくどころやなかった。
で、この人、後期高齢者にはなしかけるように丁寧にしゃべりはるんやけど、
それが無性に小ばかにされてるようで、イヤな気になる。
ゆっくり喋んないと分からしまへんやろとか、
分かりやすい、聞きやすい言葉を選んでますからとか、
そういう心の声がきこえて、落語、めちゃくちゃ下手くそやった。
あれはもう、落語じゃなくて、読み聞かせやんか。
たしかに聴衆はみな後期高齢者で、あっちこっちで咳払いと痰がからんだ咳、口元をおさえない遠慮のないむせ返りの咳が響き渡ってたけど。
八光のように露骨な配慮されたら、自分まで無遠慮な高齢者になった気になり、自分の感性が鈍ったのかと疑いたくなる。
いや、わたしは上方落語が目当てじゃなくて、談春さんの落語だからと、言い訳したくなった。
八光の下手くそな落語がようやく終わり、お腹痛いも限界がきたので、途中退席。
トリは南光さんやったけど、ラジオで落語はキライやって堂々というてはったし、
らくだは、元々あんま好きじゃない噺やし。
席に戻らず、そのまま出口へ。
お値段以下の会やったわ。これじゃ、落語聴く人、若返らんって。
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SkyシアターMBS オープニングシリーズ
らくごのお時間 10周年落語会 噺家八景
2024年4月29日
@SkyシアターMBS
桂南光「らくだ」
立川談春「文七元結」
月亭八光「住吉駕籠」
笑福亭たま「源平盛衰記」