舞台配信 ナイロン100℃ 48th SESSION 「Don't freak out」 | 気むずかしい いろいろ

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芝居、ミュージカル、落語、映画、
後輩、神社・読書・心理・呪いと祟りも。

キャパ200席ちょいのスズナリで、この舞台の仕掛け、すごい。

美術と照明の工夫で、3つの場所を表現する。すごいわ。

 

お芝居みにいったら、美術としかけに目が行きがち。

これは配信だったが、なんども巻き戻して、これはどうやって舞台美術をつかっているの?と確認してしまった。

女中部屋、地下窟、お嬢様の部屋。小さいスペースなのに、コロコロと場面がかわる、すごい効率的な舞台美術に目をうばわれてしまった。

 

そして芝居のストーリー設定が不思議。昭和初期なのか、明治なのか。田舎の金持ちの家で住み込みで働く女中姉妹を中心に、価値基準がズレた人々の群像劇。その価値基準のズレがよびこむ、凄惨な事故・事件。新聞の一面を飾るような派手な事件もあれば、警察沙汰にするほどでもないが悲惨な悪意まで、つぎつぎと露呈する個々に潜む悪意。

 

 

 

出演者の顔はみな白塗りされ、個人の不気味な内面が徐々に露呈するたび、不気味な表情が際立つ。犬神家の一族みたいな、不気味さが漂う。なのに、笑いが起こる。不思議な芝居。おもしろかった。

 

ケラリーノ・サンドロビッチは、つぎつぎと新作を生み出すし、その作品の毛色も幅広い。

 

 

おもろいなー。これ大阪では近鉄アート館で上演されていたのだが、わたしあの劇場キライで。パイプ椅子を段違いに並べてないから、平場は前の人の頭で、芝居がちっとも見えんのや。イライラすんねん。

だから、観に行かなかったのだけど、配信してくれてありがたい。

 

 

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2023年3月7日公演分 @ザ・スズナリ

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

美術:秋山光洋

照明:関口裕二

音響:水越佳一

音楽:鈴木光介

映像:上田大樹、石原澄礼

衣裳:宮本宣子

ヘアメイク:宮内宏明

 

出演:松永玲子、村岡希美、みのすけ、入江雅人、松本まりか、尾上寛之、岩谷健司、安澤千草、新谷真弓、吉増裕士、小園茉奈、廣川三憲、藤田秀世、大石将弘

 

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<今日のいちまい>

だいぶん前のコトやけど、めっちゃうれしい。