堺で独演会するの、14年ぶりなんだろうです。
だからか、ちょっと固かったな。
いつもの毒と、まくらも少な目で、終わり後の噺も短く、
2時間半で終わってしまった。
“上方落語をきいてる人たちが多そう”と言うてたから、
若干のやりにくさも感じてるのかな。
コロナ禍以降、客に寄り添った噺をよくする。
コロナ前は、嫌われようが、どうでもいいや!と、
お客を置いてけぼりにする、ドSさがたまらなかった。
最近、性格がまるくなったのか、気を張るのに疲れたのか、
サービス精神が旺盛で、物足りなさを感じることがある。
兵庫と京都は、毒全開だったのに、堺はおとなしかった印象。
落語そのものでなく、まくらね。
落語は、いつも通り、すっと引き込まれるうまさで、
はなしの途中で、時世への皮肉をいれて江戸時代と、現在を行ったり来たり、
自由にコントロールされてた。
この違和感なく、行ったり、来たりするところが、しびれるところなんや。
こういう切り替えのうまさがあるからこそ、平安神宮で斉藤和義とコラボ落語できたんやろうな。
音楽と落語を行ったり来たり。
あの光景が忘れられない。
斉藤和義ファンを前に、姿勢を正して落語を初めてきく客に、噺の途中で
「あの、言っときますけど、落語はそんなに姿勢ただして聞くような高尚な芸ではないんですよ。どうぞ、みなさんラクにしてきいてください」と、落語をきくのがはじめての人に、ピシャと言う姿が素敵やった。余計、緊張するやん(笑。と思いながら、噺を切って、またすっとはじめるところが、本当に忘れられへん。
あれ以来、談春落語にどっぷりハマっているのだ。
そういう意味で、この日の落語は物足りなかった。
年末、久しぶりにフェスで芝浜をかけると。
この芝浜は、いつもと違うものになる。
家族を必要としなくなった若者にも届くように、変えてみようと思うと、言うてはった。
挑戦する談春さんをみるが楽しみ。
寄り添うよりも、燃えてる時の方がおもしろい。たぶん。
目的が明確だから、おもしろい挑みになるんじゃないだろうか。
チケットもとったことだし、談春落語はフェスまで我慢しよう。
できるかな。
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2022年9月23日
@堺フェニーチェ
●1席目:権兵衛狸
新潟できいた時より、絵が浮かんでおもしろかった!
●2席目:ぞろぞろ
怠け者のお稲荷さん。つぎつぎと現れるぞうり。はじめて聴くが、こういう軽いのやるの久しぶりにきいた。滑稽噺も、いいな。
●3席目:ねずみ穴
久しぶりにきく。談春さんは落語なんてパワハラばっかりでしょ、と言うが、この噺に出てくる兄の深い愛情は、今の人にもわかるんじゃないかな。あんな厳しい対応を、身内にできる人はそうおらん。
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<今日のいちまい>
秋の睡眠障害、勃発。
マイスリー10を1錠のんでも一向に眠気がこないかと思ったら、
昼間にものすごい睡魔がおそってくるし。
酩酊期に、冷蔵庫からなにやら出して覚えのない料理をしてるし。
今朝は、キムチ鍋にスペアリブが入ってたし??
朝食べようと思っていたクルミパンがなくなってるし??
酩酊期になにやってるんだろうか?
最近やっと、入眠剤の副作用のトリップ現象を製薬会社が認めてたけど、服用者はみなとっくの昔から体験してるはず。「認めない」姿勢って、やーね。