おもろかった。
こんなに主役が、憎たらしヒールであり続けたドラマがあるだろうか。
はじまりは優柔不断で頼りない若者だったが、どんどん冷酷非道な独裁者にかわり、
ほんとうに最終話で、ただの悪人ではない押し殺した“願い”をさらけだし、美しい家族物語として仕上げてしまう、見事な脚本だった。
大泉洋演じた源頼朝も、はじめはコミカルな役どころだったが、
力を得るうちに、ひでー男になり、ドラマの中では存在感をまし、あれ?主役は小栗旬じゃなかったっけ?だったのが、
頼朝が死んでから徐々に、徐々にひでー男になっていって、
小栗旬はこのままヒールのままで終わるのか?いや、三谷幸喜がそんな終わり方するわけないと思っていたら、
ほんとうに、ギリギリの最後でちゃんと光をあてるとは、見事すぎた!
舞台中心で活躍する俳優も多くキャスティングされていて、とくに「日本の歴史」の出演者が、メインキャストになっていたのは、テンションあがった。新納慎也と宮澤エマなんて、超かわいかった。シルビア・グラブや柿澤勇人の出演にもテンションあがった。
「鎌倉殿の13人」とはよくできたタイトルで、役柄と同様に、主役をささえるバイプレーヤーたちの演技力がなかったら、ここまで感動的にならなかったドラマではないかと思う。
そして、わたしが特に好きだったシーンは、柿澤勇人演じる実朝が、大竹しのぶ演じる祈祷師のオババに悩みを打ち明けたところ。「日本の歴史」にもあったセリフだが、とても心に響いた。
おまえの悩みはどんなものであっても
それはお前ひとりの悩みではない
はーーるか昔から、同じことで悩んできた者がいることを忘れるな
このさきも、お前と同じことで悩む者がいることを忘れるな
悩みというものは そういうものじゃ
お前ひとりではないんじゃ 決して
人に頼るのがニガテなため、このセリフのように考えられたら、
軽く生きれるのにと思ったのだった。
書き出したらキリがないから、いつもの詳細ははぶくけど、
ほんとうに俳優の仕事って素晴らしいなとおもうドラマだった。
熱かったな。
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2022年NHK
脚本:三谷幸喜
出演:小栗旬、小池栄子、大泉洋、坂東彌十郎、瀬戸康史、坂口健太郎、宮澤エマ、新納慎也、佐藤二朗、柿澤勇人、ほかいっぱい
田舎の農家兼、武士の家の娘が、武将に嫁いでしまったことで、家族全員が鎌倉の政治に巻き込まれ、あんなに楽しくて、仲良かった家族が・・・・。でも、やっぱり、家族は家族だった。
最終話の家族で大笑いしている団欒の回想シーンは、義時が手放さざるをえなかった、大きな宝物のように見えてジーンときたな。
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<今日のいちまい>
なんでこないに膝が痛いのだろうか?
老化現象のひとつだとしても、今まで傷んだことない箇所だけに、ショックがでかい。
しかも、いつもの整体でなおしてもらったのに、すぐに痛みが復活。
なぜだ?とかんがえて、かんがえて、ようやく分かった。
久しぶりにヒールを履いて30分以上歩いたからだ。
おそらく3年ぶりに、長時間ヒールをはいたから、
バランスとるのになれてなくて、膝に負担がかかりすぎたんだろうと思う。
しかも5cm以上あるし、かかとが細かった。
キンキーブーツで、ローラが言うてたな。
「美は、痛みをともなうものヨ!」って。
痛みは、イヤやわ。イランわ。それなら美を諦めるわ。
そんなクリスマスでした。