映画 任侠学園 ヤクザだけど教えはしごく真っ当な学園コメディ映画 | 気むずかしい いろいろ

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映画館で観たかった!

観に行く予定にしてたのに、バタバタしてるうちに終わってた。

 

みてみたらやっぱり面白かった!

この監督、おもにTVドラマで活躍している人で、

堤幸彦の助監督をしており、TRICK、民王、警部補 矢部謙三の監督もしている。

 

だからあのシリーズの間とか、小さいこだわりが多くておもしろい。

“いちいち”がおもしろい。

 

首を寝違えてずっと首をかたむけた演技をした西島秀俊が、

カットがかかった直後に

「これでいんですかね?ぜんぜんわかんない」って笑ってるシーンがエンドロールであった。

 

さらに、アドリブ王西田敏行だ。

阿岐本組という関東の弱小のヤクザの組長を演じるが、

お人好しで、文化をこよなく愛する街でも愛される親分を演じている。

さらに組員には下の三ケ条を徹底して守らせている。

 

・カタギには手を出さず

・勝負は正々堂々

・出されたものは残さず食う

 

と、アウトレイジの卑怯なヤクザの親分とは180度ちがう組長を演じており、

ちょいちょいアドリブと思われるおかしなセリフを混ぜ込み、

愛嬌たっぷりに演じている。

そら、おもろいやろ。

 

葵わかなのはみ出し者役は、どうしてもなじめなかったが、

葉山奨之のストーカーぶりと、オタクっぷりはなじんでた。

 

俳優の名前は分からんが、

西島秀俊が運ばれた病院の先生が、

傷の手痕した後に、組員たちに結果を知らせる時のあの間と表情は笑ったな。

ツッコミをいれた池田鉄洋もトリックの時から大好き。おもろい!

 

人のいい阿岐本組組長が、兄弟分から押し付けられた不良債権。

それが葵わかなたちが通う高校だった。

たいした成績でもないが、たいした問題もなく、ちゅうくらいの学校。

先生たちもやる気はなく、ほぼPTAの言いなり。

 

だが、毎日、夜には窓ガラスが割られるという、

表に出ない闇をかかえており、

任侠道をいく阿岐本組が学園を立て直しに勤しむのだが、

生徒の親でもあるうさんくさい弁護士が邪魔に入り.....。

 

暴力や脅しで解決するのでなく、

しごく真っ当な方法で立て直していくプロセスがおもしろい。

たとえヤクザだとしても、こんなコトを教えてくれる人なら尊敬できるかもしれない。

 

時間がゆるすなら、もう1回みたい。

 

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2019年日本

監督:木村ひさし

原作:今野敏「任侠学園」

脚本:酒井雅秋

出演:西島秀俊西田敏行伊藤淳史葵わかな葉山奨之池田鉄洋白竜光石研中尾彬生瀬勝久

音楽:末廣健一郎

主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ

アクション監督:下村勇二