産経新聞の<正論>欄に、麗澤大学特任教授・西岡力が『噓からの「慰安婦問題」終わる日』と題して、強制連行説、性奴隷説は事実ではないという論陣を張り続けてきたと述べています。それは、1991年に朝日新聞が捏造報道を交えて大キャンペーンをし、日本の反日学者、弁護士、運動家が裁判を起こした後に、まだ解決すべき課題が残っているという意味での慰安婦問題が生まれ、それが韓国に飛び火し外交問題として急浮上したものだとしています。

 

朝日新聞が2014年に部分的ではあるが自社の慰安婦報道の誤りを認め、過去の記事を削除し謝罪したことで、日本国内での論争はほぼ決着がつきました。しかし、韓国や米国など国際社会においてはいまだに強制連行説、性奴隷説が幅を利かせているのです。

 

その状況を打ち破るための努力が、日本だけでなく韓国と米国の勇気ある学者、運動家らによって力強く展開されています。韓国では李栄薫元ソウル大学教授のグループが名著『反日種族主義』を韓国で19年に出版し、日本語版も出されました。

 

また、米ハーバード大学のマーク・ラムザイヤー教授が20年、慰安婦制度は性奴隷ではなく年季奉公契約に基づくものだとする学術論文を学会誌に発表し、更に、今年1月、ジェイソン・モーガン麗澤大准教授と共著で『The Comfort Women Hoax(慰安婦の作り話)』という英文学術書を出版しています。

 

更に、『反日種族主義』の別の共著者である朱益鍾博士が昨年12月、韓国で『日本軍慰安婦インサイドアウト』という大作を出版しています。また、慰安婦問題に関する決定版とも言うべき同書の日本語訳『反日種族主義「慰安婦問題」最終結論』が、日本でも出版されるのです。

 

この本には、「第二次世界大戦のとき、日本軍は東アジアの多くの国、地域にわたって女性を軍慰安婦として動員したが、その問題で日本政府を最も執拗に、最も長い間追及したのは韓国人だった」「この韓国の慰安婦運動家を助けた一群の日本の知識人たちが…各種の資料を発掘・分析して『日本軍慰安婦=強制動員された性奴隷』という認識を確立し…韓国の慰安婦運動家たちは、彼らの後押しを受けて日本政府を攻撃した」「『研究は日本、運動は韓国』という役割分担まであるかのようだった」「しかし、日本の研究者たちが発掘して分析した資料を検討すれば、強制動員された性奴隷…という慰安婦の物語は成立しない」「これまで偽の慰安婦の物語を作り出した吉見義明ら日本の研究者たちは、この本に誠実に応えなければならない」などと書かれているそうです。日韓米の真実勢力がいまそれぞれの場所で、噓を暴いている。慰安婦問題が終わる日が近づいてきた。

 

 

そんな時、平成6年にベルリン市ミッテ区と友好提携している新宿区が、慰安婦像の設置を許可し続けるミッテ区へ、派遣費用700万円を使い、議員や職員らの表敬訪問を計画している問題で、区議会は12日、議員の派遣を議決し、今夏の実施が決まりました。8月17日~23日に、樋山真一議長ら議員4人と、職員1人が訪問するそうです。

 

ミッテ区では2020年、韓国系の市民団体が区の公用地に慰安婦像を設置しました。像の台座には「日本軍はアジア太平洋地域の無数の少女や女性を強制連行し、性奴隷にした」などと事実に反する記載もあるのです。

 

新宿区の吉住健一区長を含め、日本側からの度重なる懸念の表明にも関わらずミッテ区は許可を出し続け、像の撤去には至っていません。こうした中での訪問に議会では根強い反対もあるそうですが。本会議では「慰安婦像設置問題について、新宿区としての意見を表明する機会がないのは残念だ。真の都市友好は互いに思いを率直に議論することからのみ生まれる」とする反対討論もあったようですけどね。

 

さて、新しい都知事は、権限外として無視するのか、それとも東京都という看板もあるので派遣の中止を要請するのか。小池氏でも蓮舫氏でも無視なのでしょうね。