<つづき>
それはそうと。どれがどうなんだ?と訊かれても困るが、それはそうとして、それはそうと。
「クレヨンしんちゃん」がスペイン進出を果たしていたことは前述したよね。
雨のミハス(白い村世界一!の街)からアンダルシアへ向かう道中で、添乗員のSっちがこんな話をしてくれた。
「何年か前に、スペインでも日本のアニメ・アルプスの少女ハイジが放映され、とても人気がありました。スペイン語では<H>を発音しないので、みんな<アイジ・アイジ>と呼んで大好評でした。でも、母をたずねて三千里は不評だったようです。理由はあまりにもマルコが可哀想だったから。TV局には、マルコをいじめるな!という抗議が殺到したそうです。」
と。
カルモナのパラドールで目覚めた朝、TVを点けると「母をたずねて三千里」が放映されていました…。
あれほど不評だったはずなのに再放送とは・・・。 もしかしたらスペイン人、冷たくなったのか?
さて、カルモナのパラドールを後にし、バスに揺られて目指すはコルドバ。
余談だが、前日「今夜お泊りいただくパラドールは…」というSっちのガイドを聞いたとき、「ん?パラゾール?防虫剤か?」と思ったのは、どうやらボクだけではなかったようだ。余談終わり。
イスラムの色を強く残した街並を見学。ここでも、壮大な聖堂を目にし、宗教の力の大きさを実感。
「花の小道」と名づけられた路地に入り込み、「写真は奥まで行ってから振り返って撮って下さい!」というSっちの半強制的ガイドに従い写真を撮影。なるほど、小路の間にメスキータの塔が見えるというワケだ。
コルドバの観光を終え、目指すは一路首都・マドリード。
道中、ドン・キホーテの像があるドライヴインで休憩をとる。
O江さん:「ドン・キホーテって、何をした人じゃった?」
ボク:「セルバンテスが書いた…」
O江さん:「そりゃわかっとるって。どんな話じゃったかのぉ?」
ボク:「・・・。読んどらん。」
O江さん:「ワシも読んどらん…。」
激安の殿堂ではない元祖ドン・キホーテをよくわからないまま、一緒に記念写真。本邦初公開!これがボクです(^ ^A;
スペインという国は空気が乾燥していて、結構喉が渇く。ボクたちも四六時中セルヴェサばかり飲んでいたワケではなく、人並み程度にはミネラルウォーターも飲んだ。
このドン・キホーテがいるドライヴインで水を補給すべくミネラルウォーターの自販機に向かったところ、500mlが1ユーロで、1.5リットルが1.2ユーロ! <どないな料金体系じゃい!?>と思いつつも、迷わず1.5リットルを購入。
この水の値段、店によってバラバラで全く統制が取れていない。Sっちに訊いてみると、「ここはスペイン。<なぜ?>と思ってはいけない。あるがままを受け入れるべし。」とのお言葉。素直に了解です。
ボクが水の値段に大騒ぎしていた頃、O江さんは店内のみやげ物コーナーでチョコレート菓子を発見。その前に立ち寄った売店で同じチョコ菓子を買っていたO江さんは内容量の違いに気づかず「お!ここの店の方が安い!」と口走ってしまい、それを耳ざとく聞きつけた大阪のおばちゃん(アメちゃんをくれたのとは別のグループのおばちゃんね)は俄然張り切ってそのチョコ菓子を買い漁った。
程なくしてその値段の違いが内容量の違いによるものだと判明し、おまけに前の店よりも割高だったことまで判明しちまったモンだから大変。そのおばちゃんはO江さんにさんざん悪態をつくのであった。暫くしてからも、
O江さん:「すみませんでした。てっきり勘違いしてしまって…。」
おばちゃん:「いいの!もういいの!」
O江さん:「ホント、ごめんなさい。」
おばちゃん:「もう言わんといて! 言われたら悔しぃなるから!」
ちなみに二日後、帰国の飛行機の中でO江さんは荷物入れからジャンパーを落とし、このおばちゃんの顔にかぶせてしまうという「追い討ち」までやってのけることになるのであった。
そんなドタバタを経てバスはラ・マンチャ地方の風車が立ち並ぶ地域に到着。この風車、実際に稼動しているワケではなく、あくまでも「見せる」ためのもの。それに群がる日本人観光客もどうかと思うが、それをアテにして観光バスの後をクルマで追いかけて小物を売りに来る日本語がとっても達者なおっさんもいたりして、<それはそれでアリかもなぁ>という気になったりもする。
O江さんはそのおじさんから7ユーロで風車の模型を購入。後悔してないか???
ここで脱線。
日本だと、工事中の場所とか立入禁止の場所とかに張り巡らされているテープとかロープって、タイガースファン大喜びの黄色&黒の虎模様だよね? でも、それがスペインでは紅白なのでした。
「お国柄」の違いとゆーか・・・、なんだかめでたい気分になるよね、これ。商店街の福引コーナーみたいな。
さて、<O江さん、きっと後悔するだろうな>と思いながら、いよいよバスは首都・マドリードに到着。
ここで一行は二手に分かれ、新婚さん1組と母息子1組は<グレードアップ・プラン>で一流ホテルへ。その他大勢は<グレードダウン・プラン>ではなく<スタンダード・プラン>で並のホテルへチェックイン。
夕食は、オプションにてかのヘミングウェイもよく通ったという有名レストラン「ボティン」にて。
メインディッシュは、子豚の丸焼き。それぞれ切り分けて出してくれるというSっちの話だったが、店のボーイさんは切り分ける前に<こんなん出てますけどぉ>という感じで、丸焼けとなった子豚をそのまま見せに来てくれました…。
<有名レストランでの夕食>というオプションだったので申し込んだんだけど・・・。
確かに、豚を焼くタレは美味しいんだけど・・・。
その前のサラダは例の味気ないヤツだし・・・。
「どっか適当な店に食べに行けばよかった」と後悔するボクたちであったが、ここでも負けずにセルヴェサ!とヴィーノ!で流し込むのであった。このあたりになると、余ったワインボトルは確実にボクたちの前に回されてくるようになっており、飲酒環境はすこぶる良好でムーチャス・グラシアス!
<つづく>



