日本版サブプライムで5億円儲けた男のブログ -2ページ目

5億円男ができるまで - (2)俗なきっかけ

続きです。





90年代初頭、某日本企業の財務部に配属されました。


バブル入社のお気楽者ですから、さほど仕事にいれこまず合コン三昧のしょうがない毎日でした。





財務部の仕事は退屈でしたが、唯一面白かったのが、会社が若干手がけていた財テク(古ぅ~)。


その当時は珍しいかもしれませんが米系投資銀行が相手でした。


そのうちに担当者とそこそこ仲良くなり、ある日担当者がホームパーティに誘ってくれました。


30歳前半、年齢にして10も違わない方でした。





いそいそといってみたところ、代官山の超ゴージャス、超広いマンションで、日本人、外人、合計30人位はいたでしょうか。


インテリアなんかもまたゴージャスで(正確に言えば、その頃は見る目を持ち合わせていなかったので、もしかしたら安物なのかも知れないが)。


あぁ、のほほんとお客さん側にいてはいけないな、あっちの世界にいるといないでは世界の見え方がまるで違うのかもしれない。


と、そのとき強く思いました。





それからは、どうやったら外資金融の側に行けるか、人が変わったように仕事に打ち込み、勉強に明け暮れ、情報収集し、当時は少なかった転職エージェントをまわり始めたのでした。





しかし、今考えるととんでもなくしょうもない理由ですよね・・・人生なめてたんだな。

5億円男ができるまで - (1)バブル

よく考えると私がどんな経緯で今に至るか、きちんと書いていませんでしたね。

これから徐々に書いてみます。連載モノです。


私が就職活動をしていたのはかの不動産バブルの真っ只中でした。

学生でしたので「バブルへGO」にあるようなお札ピラピラや銀座豪遊といった経験は残念ながらありませんでしたが、それでもかなり異常な、ただならぬ雰囲気を体感できました。

学生が設立した企業が都心一等地のマンションで活動していた例が多数ありました。といってもパーティー開催や学生アンケートの類ですので、今のベンチャーとは全然モノがちがって不真っ当なもんでした(上場したガーラはそんな学生企業の生き残りじゃないでしたかね)。


本郷にある某国立大学の文系に在籍していましたので、官僚になるか、興長銀か、都市銀行か、バブルの勢いもあって選び放題のなか、同じ大学の友人から「外資系の証券で話きいてみない?ゴールドマンサックスっていうとこ。」と話を持ちかけられました。

なんでも、日本ではまだ小さいけれど、野村など大手証券で腕の立つ人ばかりをヘッドハントしているところだと。

友人が会った40過ぎの人は、給料もいいし、仕事を通じてお金の稼ぎ方は完璧にわかってるから何の心配もない、こっちの世界に来ないか?なんて言うそうです。明らかに中流未満の家庭に育ってきた私にとってはこれは魅力的でした。

しかし、全くのドメ(注:国際人の反対)であった私は、外国の会社に勤めるということが「公用語が英語だと全然無理だ」「すぐクビになるらしい」といったPOORなイメージでしかなく、結局接触しませんでした。


これが私が生まれて初めて外資系金融機関というものを意識した瞬間でしょう。


結局、とある非財閥系事業会社に内定し、平凡なサラリーマンライフが始まろうとしていました。

ちなみに卒業直前、今と同じようにたくさんの新興不動産会社がバタバタ潰れていました。MZA有明を運営していた会社とか、汐留に大きなイベントホールを持っていた会社とか、あれは何だったんだろう・・・


低流動性ハイレバ戦略から高流動性ハイレバ戦略へ

これまでの稼ぎの殆どはサラリー(といってもボーナスがベース給の数倍ですが)から高い税金等を支払った後の積み上げでしたが、個人の投資収益も結構貢献しています。

これまでは不動産と株式が主でした。

不動産は都心5区の立地のよいファミリー向けマンション(区分所有)を賃借人付きで空室価格の8掛け程度で購入し、数年後に退去したらリフォームして売却する戦略。上場している不動産投資会社、スターマイカに極めて近いです。

これは極めてリスクの限定された方法で10年以上前から外資ファンドがやっていた手法ですが、今でも通用します(もちろん超短期的には価格下落に負けるかもですが)。

自分は流動性を重視しますので「アパート一棟」「マンション一棟・区分はダメ」という考えは理解できません。

いざとなれば大負けせずに処分可能ですので、今のような極限的な市場環境になっても比較的平静を保てます。


基本的に銀行借入によりレバレッジを一定程度維持して比較的流動性の高い現物不動産をもっていたわけですが、現在のような流動性危機においてはそれでもアセットサイドの流動性がやや危険な気がします。まあ借入を普通の(リコースの)25年といった超長期で借りていますのでよいのですが、もし5年のノンリコースローンを借りていたら・・・と思うとコワいですね。


投資銀行ビジネスさえもグローバルに再考を迫られている昨今、今後の個人投資戦略も考えなおすべきなのかも知れません。

直感的には、借入による現物不動産投資を徐々に減らし、株式先物やFXのような高流動性ものをハイレバで手がけることで、細かな利益を積み上げつつ、不安になったらポジション閉じる、といった方向転換を図りつつあります。

今はFXメインですが、ひまわり証券のCFDでもやろうかな。


小田急ホテルセンチュリーサザンタワー

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新宿小田急サザンタワーのチャイニーズ、シェンロントーキョーで早くも上海蟹。その後は同じビル内のホテル、コーナーの眺めのよい部屋。
時節柄リーズナブルな組み合わせですがなかなか楽しめましたよ。
そういえば、外資系金融マンが財布を締めて予約とりやすくなった超高級レストラン増えてるらしいです。ちょっと前は客単価3万円レベルの店で若い金融っぽい客いっぱいいたよね。聞こえてくる話でわかるし。

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リプラス9月末超えられず・・・

現在USD/JPYを50%位の力でロング中・・・来週までのターゲット107円手前。ちなみにテクニカル分析重視派です。


リプラスが本日破産手続開始。

22日には「継続企業の前提に関する重要な疑義」注記が監査法人により付された旨を開示し、本日はストップ安となり、大引け後に破産の発表となりました。

同社は滞納保証の最大手ですが、私募ファンドやREITのアセットマネジメントも手がけています。どうも後者が今回の資金繰り破綻の原因のようです。

単にAMだけやっているのであれば資金繰り破綻が発生しないと思いますが、恐らく同社では物件取得・開発から稼動までを自己リスクで持ち、その後私募ファンドに転売、さらにREITへ転売というルートで収益をあげていたところ、サブプライム問題で不動産及び不動産融資の流動性が極端に細り、そもそも一時的保有であったはずの開発フェーズでつまづいたのではないでしょうか(推測に過ぎませんが)。


滞納保証ビジネスで多数の個人賃借人が関与しているにもかかわらず、民事再生ではなく破産となった点が不可解です。一説には滞納保証ビジネスにおける将来債権(将来のお客=賃借人から受け取る保証料)を証券化している点が何らかの障害になったという情報もありますが、不明です。


滞納保証ビジネスはスポンサーが出現してもおかしくないと思いますが・・・


私の投資ポートフォリオの相当部分も都心5区の投資不動産で、幸いリプラスの物件はないのですが、間接的にイヤですね。いつ底打ちがあるのだろうか。業界筋によれば10年前のハゲタカ系の方たちや政府系が安値買取スタンバイだそうですが。


しかし、もうこうなると「証券化」は悪のキーワードとなってしまいましたね。今月末を迎えられない「証券化」企業はまだ出るんでしょうか・・・