以前に入口前まで見に行ったことのある堀之内軌道の佐栗谷隧道ですが、最近になってTwitterで閉塞している御前崎市側が崩れて開口したという情報を入手しました。
ここは2019年1月に遠目で見ていて、2021年1月に開口している菊川市側の入口前まで見に行ってますが、簡単な説明はそこで書いてあるので今回は省略します。
ここは県道37号の旧道で、写真のトンネルは「佐栗谷トンネル」。
このトンネルの方は県道の旧道で、今回の目的である隧道は鉄道隧道だったので新旧道の関係ではないです。
トンネル左側の草が繁るところにあまり目立ってませんがチェーンが設置されていて、これは前回訪問時には写真を見る限りなかったようです。
近づいてみると色あせた「きけん」の看板があり、何やら煉瓦が見えてます。
ギリギリで埋められているみたいだったので、探せば埋まった状態も見つけられたかもしれませんが当時はそれやらなかったんですよね。
確かに開口してます。
Twitterで見た写真では菊川市側から撮ってて光が見えてるというものでした。
思ったより地面の下に開口しているので、何の予備知識なく偶然これを見つけたとしたら煉瓦アーチの暗渠か何かだと思ったかもしれません。
で、ここから入れると教えていただいたので慎重に下りて開口部に接近します。
っていうか、何だこの量の空き缶や空き瓶は!!
中を覗くと…!!おおっ!!
前回は水没と柵をどうやって乗り越えたらいいかわからなくて入ってなかったのですが、ここからなら危ないけどなんとか入れるかも。
この隧道、30年くらい前?に台風による土砂崩れで埋まったという情報があるのですが、坑口を埋めているのはゴミの山で私的にはゴミで埋めたんじゃないかとも思えるような状態になってます。
慎重におりていきます。
もしかしてこれって伸びたカセットテープのテープかな!?
30年くらい前に埋まったらしいというだけあって、1990年前後のものと言われてしっくりと納得がいくゴミが多い気がしました。
空き缶のパッケージデザインとか、詳しくは調べてないのですがそのくらいのものっぽい感じ?
私が小学生~中学生くらいの頃のものと思うとなんとなく懐かしいような気分になりながらゴミの写真を撮りまくってましたが、あとで写真を見返してみて思ったけどそんな写真の需要ないよね。(笑)
あとゴミに混じって貝殻もありました。
撮った気がするけどどこだかわからなくなってる…。
で、ようやく降り立ちました。
ここもう完全に素掘りですね。
振り返るとこんな感じ。
両側坑口付近だけ煉瓦巻き立てで、内部は素掘りです。
フラッシュ焚かないとこうなります。
ちなみにこの日は隧道の中が真っ暗であろうと予想できたので暗いところをしっかり写せる防水デジカメだけ持ってきてます。
軍手というか滑り止めつき手袋を装着してる都合上、スマホはカバンに閉まったままスマホでの撮影もしませんでした。
というわけで、進んでみます。
平らなところまで下りてきてもゴミがところどころに転がってますが、これは雨が降った時なんかに水が流れ込んでゴミも流されたんじゃないかと勝手に妄想してます。
あと、何かコードのようなものがありますね。前からこの隧道内を通っていたのでしょうか?
ネットで紹介されていた横穴を発見。
写真だと奥が暗いですが、肉眼ではしばらく先で右に曲がっているのが見えました。
これは戦時中、避難用に掘られた通路らしく曲がりくねって行き止まり(掘り進める途中で終戦を迎えた?)になっているそうです。
少し入っただけでまた本坑に戻りました。戻る際に入口付近の壁にカマドウマのかたまりを見つけてしまった。(゚Д゚;)
この写真にもよく見ると写っているので閲覧注意ですよ。
さらに進みます。
もうひとつ横穴がありました。知ってたけど…。
こちらも少しだけ入ってみようかと思ったのですが、先ほどより多くのカマドウマが壁面にいたのが目に入ってしまったのでやめました。
これを掘った当時はそんなこと考えてる余裕がなかったと思われるのに…。
こちらも数回曲がりくねって行き止まりになっているそうです。
御前崎市側の坑口が埋まった時期や横穴についてはこちらのサイト様に地元民であろう読者からの情報提供があったようでそちらを参考にさせていただきました。
菊川市側の巻き立て区間まで来ました。
これって白華現象ってやつですかね?白くなってますね。
前方に水没エリアと、坑口部分の柵が見えてますね。
あの辺りから先は長靴でもギリギリになるかもしれないくらいの水没というか、隧道の外側は泥濘になってたりして長靴を一瞬越えるくらいまで脚が沈んだ箇所もあったのでここで引き返して入ったところから脱出することにします。
需要ないと言いながらゴミ写真をけっこう選んでましたね私。
アクエリアスの缶が一昔前っぽいのと、はちみつレモンが懐かしいなと思って撮ってました。
そしてなんとか入った側から脱出。旧県道とはいえ、交通量がほとんどないので出入りのところを誰にも目撃されることがなかったのはよかったです。
念願の隧道に入れたのは良かったです。
それに、いつまでもこの状態とも思えないので再度塞がれる前に行ってこれたのもよかったです。