高認と、通常の高校以外の進学先 | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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「中学生の進路に関する基礎知識」
 



今回は、その他の進路先についての解説です。

高卒資格や、大学の受験資格を得るための制度は、他にもいくつかあります。ただし、「高卒資格が得られるもの」「大学の受験資格だけを得るもの(=高卒資格は得られない)」とがありますから、違いには注意が必要です。

特に後者は、受験資格を得ても、大学へ進学しなければ、すなわち中卒資格までしか手に入らないことになります。混同しないように気をつけてください。


(1)大学の受験資格を得られるもの

「高卒認定試験」

大学入学資格検定(大検)が2005年度から姿を変えたものが、高等学校程度卒業認定試験、略して高認です。

これをうまく利用すれば、たとえ高校に行かずとも大学入試ができてしまうという優れものですね。夏と秋の年2回実施で、合格点は4割、そして内容も簡単ですから、高認をとるだけならそれほど苦労はしません。

問題は、高認をとっても高卒資格にはならないことで、いざ大学受験をしようと思うと、高認とは比較にならない難易度の入試を受けることになります。そのため、高認の勉強をゴールに設定することは絶対にやめ、行きたい大学に合わせた勉強をして、そのついでにとるくらいの気持ちで臨みましょう。

(なお、通信制高校で高認をとって単位認定してもらうことで、授業数が大幅に減らせるため、空いた時間で独学か一般の予備校に通うなどして勉強するという手もあります。何を選択するかどいうだけの話で、方法はいろいろあるのですね)


「高卒認定予備校」

上記「高認」のための予備校です。ニーズがあれば、そこにサービスが生まれるものですね(笑)

一般の高校、通信制高校、一般の塾や予備校などが高認コースとして併設しているケースが多いです。あくまでも「高認」の対策であって、大学の受験対策ではありませんから、これらを利用しなければ受からないようであれば、高認自体をやめておいた良いのでは・・・と思ってしまいます。

上記のように高認は「自力」か「ついで」でとり、どうしても予備校を利用したいのであれば、大学受験対策のほうにしたほうが良いでしょう。


「高等専修学校」

専門学校や専修学校の高校版です。予備校やサポート校と違い、正規に認可された学校ですね。

職業に関する様々な専門知識、技術、技能などを学ぶのが目的とされていますが、残念ながら、「高卒と同等」とは言うものの、高卒の資格は得られません。さらに、大学受験資格も得られないというのも困ったところで、もし大学を目指すなら「大学入学資格付与校」に指定されているところにしておきましょう。


(2)高卒資格が得られるもの

全日制、定時制、通信制はここに含まれます。
高卒資格が得られるのは、基本的にはこの3つしか無いのですが、併用する特殊なものがありますから、それを紹介しておきます。


「技能連携校」

たまに目にすることのある名前ですが、ややこしい制度ですね。

全日制の生徒は他の学校との併用が難しいですが、定時制や通信制の生徒であれば、別の專門の学校で学ぶこともできますよね。そこで学んだ科目の一部(職業科目、家庭科目などの技能連携科目)を、定時制や通信制の高校の単位として認めるのが「技能連携制度」です。

この時、定時制や通信制の高校と併用するほうの専門校の方を「技能連携校」と呼びます。どういうところがあるかと言うと、高等専修学校や職業訓練校などですね。ですから、技能連携校という分類の学校があるわけではありません。

この場合、もちろん技能連携校だけでは高卒資格は得られませんが、定時制や通信制の高校のほうを卒業すれば、きちんとした高卒資格が手に入ります。普通に専門校に通うよりも、一部の単位を認めてもらえるというのがメリットです。両方で同じ単位をとるのは不毛ですからね。

通常の高校と、専門校の両方で学びたいという頑張り屋さんな生徒向けの制度と言えるでしょう。



ここまで、いろいろな「中学生の進路の常識」を見てきました。常識と言っても、初めから選択肢に入らないものも多いですから、知らなくても困らないものも多かったと思います。

ただ、実際にお子さんが中退や不登校になってしまい、慌てて検索される方もおられるでしょうから、こういう制度があることを記事として掲載しておくことは意味のあることでしょう。

一般の読者の方も、進路選択の一助としていただけましたら幸いです。


 

 

 

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