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「うちの子は幼い?」
言うまでもなく、完全な子供を、いきなり大人扱いするのは単なる無謀行為です。それは荒れ果てる成人式を見れば分かることですよね?(笑)
大人になるだけの精神的修養や、人間的な成長が土台に無いと、大人扱いしても、権利ばかりを振りかざして暴走するのが落ちです。元服というのも、それさえすれば大人になるというほど簡単なものではなく、そこに至るまでの子育てやしつけや教育があればこそなのですね。
もちろん、ご家庭や子供によっては、いきなり大人扱いしてもうまくいくことはありえます。しかし、それは生まれつきの才能、性格的な向き不向き、小さい頃からのしつけや教育成果などもありますから、全ての生徒やご家庭に共通だとは思わないでください。
ライオンが子供を谷に落とすのを見て、「ああすれば強い子が育つのか」と、シマウマが子供を谷に突き落とせば、2度と這い上がれませんよね(笑)また、馬などの多くの動物は、生まれてすぐに自力で立ち上がりますが、同じ事を人間の赤ん坊に要求するのは無茶というものです。
それぞれに適した成長の段階やスピードというものがあるのですから、うまくいっているものを見て、それが全て自分にも当てはまるとは思わないことです。
少し話が飛びますが、成績が良い生徒の親御さんの話を聞いて、「うちもそうしようか・・・」などと考える方も多いと思います。しかし、それはあくまでも「その人(家庭)だからうまくいっている」に過ぎず、つまりは「たまたま」なのですね。
実際、うまくいっているご家庭の話をたくさん聞いていきますと、「子供の好きにさせれば良い」「子供の好きにさせるだけでは本当の力はつかない」「ほとんど関知していない」や、「塾には通わせないと駄目だ」「学校の授業さえきちんとやっていれば大丈夫」「独学でやったほうが良い」など、バラバラのことを言っているものです(笑)
その「生徒」にその「親」や周囲の「人々」がいて、さらに今までの何年もの教育や子育てを含めた「家庭環境」があり、しかも今まで習った学校や先生や塾などの「学習環境」が全て整った上で、今のその生徒が出来上がっているのです。それを今さらになって、一部だけを真似しても、同じようにうまくいくと思うほうが間違いですよね。
ライオンにはライオンの、シマウマにはシマウマの、人間には人間の育て方があるように、Aくん、Bくん、Cさん、Dさん・・・全ての子供に共通するような、絶対に正解と言えるような育て方の「完成形」はありません。
ノウハウや他人の成功体験というものは、「参考にする」「自分の状況に合わせてカスタマイズしながら適用する」という使い方を心がけてください。
一方で、何事にも「大まかな正しい方向性」というものがあります。目的地に着くために、飛行機でも新幹線でも自動車でも自由ですが、全く関係ない方向に向かってしまうとたどり着くことはできません。
ライオン、シマウマ、人間で育て方が違うといっても、水や食べ物が不足すれば生きてはいけませんよね。子供には個性に応じた育て方が大切だと言っても、親や教師や大人の「愛情」は、誰にとっても必要不可欠です。
幼い子供を大人に育てる際にも、細かい方法論は人それぞれですが、方向性としては土台をしっかりとさせつつ、その上で大人扱いすることがポイントとなります。
それでは「うちの子は幼い」と口にする親御さんや、「あの生徒はどうも幼稚だ」と口にする教師は、実際にどうしているでしょう?
時間がある時に、ぜひ観察してみてください。
私の感覚としては・・・
大人扱いをするようには見えません。
だからと言って、「土台」を身につけさせることに意識が向いているようにも見えません。
一方で、土台も育てずにいきなり大人扱いする暴挙に出る大人もいます。
中には、いろいろと工夫や努力をされている方もいるのですが、このように細かい方法論以前の「方向性」が間違っていては、改善も何もあったものではありません。
お心当たりのある方は、ぜひ意識してみてくださいませ。
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