「うちの子は幼い」と心配する親御さんも多いと思います。
そこで、今日はそれに関するお話です。
確かに今は、精神的に幼い生徒が、どんどん増えているように感じます。もちろん、大人でも精神的に幼い人が増えているため、子供ばかりを責めるのもどうかと思いますが(笑)、知識と屁理屈だけは一人前で、権利の拡大要求だけはするくせに、義務も果たさず精神年齢は低いままの子供(大人?)は見るに事欠きません。
未成年での喫煙や飲酒が当たり前になる一方で、成人式は幼稚な行為で荒れ放題・・・という状況が典型的ですね(苦笑)
一方で、中学生くらいの親御さんが心配する「うちの子は幼い」は、「頼りない」「あどけない」「考えが幼稚過ぎる」といったニュアンスで言われることが多いです。
自分では何もできないくせに、反抗的に偉そうな態度をとることも「精神的に幼い」と言えるのですが、そちらではなくて、もっと純粋に「年齢相応に見えない、行動できない」という心配ですね。
こちらについては、少し違った見方が必要です。
実は、生徒が幼いご家庭のほとんどは、親が「子供扱い」をしすぎている傾向があります。
「頼りないから子供扱いをするしかない」というご意見もあるでしょうが、実は「大人扱いしないから幼いまま」という側面もあるのですね。
昔、日本には元服という慣習があって、子供はその日を境に急に大人扱いされるようになりました。武士の家では元服を迎えた息子に対し、母は三つ指ついて奉るというのも有名な話ですよね。
平和な時代の元服はともかく、戦乱の世の中であれば「元服=戦に出陣できる」という意味もあるため、子供はリアルな「死」の覚悟さえ必要となります。そのため、家族や周囲も一人前の大人として、一定の尊敬の念を持って扱いますし、本人もそれに見合う行動や態度を心がけるようになります。
しかし、成長は徐々に進むものですから、ある日を境に「今日から大人です」などと言うのは、かなりむちゃくちゃな話ですよね。一方で、子供というのは何かをきっかけにして、ある日を境に急に大人びることがあります。ですから、元服という分かりやすい儀式を行い、その日を境に周囲が急に大人扱いをするようになる「環境」が、本人の意識を作っていくのでしょう。
ところで、この元服の時期が近づいても、「お前はまだ頼りないから、元服なんて早い!」などと言っていたら、どうなるでしょう? 親にベッタリ甘えているような子供が、いざ戦場に出れば・・・あっという間に逃げ出すか、殺されるかしてしまうでしょう。
男尊女卑の時代ゆえの「母が息子に、三つ指ついて奉る」だった側面もありますが、本質的には決してそれだけでなく、子供に少しでも早く一人前の大人として精神的に自立してもらうための行為であったのでは無いでしょうか。
すなわち、「大人扱いするからこそ、子供は大人になる」わけで、子供が幼いままだとすれば、「大人扱いしないから幼いまま」である可能性も疑わなければならないのですね。
こういった話をすると、「それじゃ、さっそく今日から大人扱いしてみよう。放任主義に転換し、全てを子供の判断に任せて、好きなようにさせれば良いのですね」などと考えてしまう方がいます。
これが良いかどうかは分かりますね?(笑)
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