自立する子の親と、幼いままの子の親の違い | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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「うちの子は幼い?」
 



「大人扱いって言うけど、それって何なの!?」と憤激されておられる方もいるかもしれませんね(笑)

ここを詳しく書き出すと長編小説(笑)のようになってしまいますから、ちょっとした例を紹介して終わりたいと思います。

違いと言いましても、それは日常の言葉の端々に、ほんのわずかに出るものです。

例えば、帰ってきたら声をかけますよね。

子供扱いしていると、こういう言い方になります。
「風邪ひくといけないから、ちゃんと手を洗って、うがいしてね」

一方、大人扱いしていると、少し違ったニュアンスになります。
「タオルを出しておいたから、うがいが済んだらそれ使ってね」

うがいするのが前提になっているのがお分かりでしょうか。


例えば、今がテスト直前だとしましょう。

「ちゃんと勉強してるの?」と聞く人は、きっと多いですよね。
「今度は良い点とりなさいよ」などは余計なお世話が、つい言ってしまう方も多いでしょう(笑)

これも、大人扱いしていると、少し違ったニュアンスになります。

「予定どおり進んでる?」(=予定を立てて、自分なりに進めているのが前提になっています)

「調子はどう?順調? 今回は社会が難しいから、分からないところがあったら聞いてね」(=他の教科は自分でやれるというのが前提になっています)


もちろん、「どんなご家庭でも、いきなり後者の言い方をすれば良い」と言うものではありませんからね。前回も書いたように、ノウハウや他人の成功体験というものは、「参考にする」「自分の状況に合わせてカスタマイズしながら適用する」という使い方を心がけてください。

そして、その際のコツが、土台をしっかりとさせつつ、その上で大人扱いするという方向性でしたね。

うがいの例で言うと、最初から任せるのはもちろん駄目ですよ。子供が楽しんで覚えられるようなやり方でうがいの方法を教え、うがいの大切さもちゃんと伝えた上で、それなりの段階に来たら上記の対応にシフトするのです。

それを、子供が嫌がるようなやり方で教えたり、目的や意味も伝えることを怠り、そのくせくどくどと「うがいしなさい」と指示し続けるやり方をするから、いつまで経っても自立しないのですね。


こうした、ちょっとしたニュアンスの違いの及ぼす影響は、本当に小さなものです。しかし、親御さんは生徒と関わる時間があまりに多いですから、このちょっとした積み重ねが、驚くほど大きな影響を及ぼすようになっていくのですね。そして、その積み重ねの結果こそが、今のお子さんの幼さ、または、自立具合だと言えるでしょう。

「頼りない」と感じるなら、まずは頼ってみることです。
「自分で何もできない」と感じるなら、まずはやらせてみることです。
「行動が幼稚過ぎる」と感じるなら、まずは幼稚で無い行動をさせてみることです。
「考えが現実的で無さ過ぎる」と感じるなら、まずは実行させてみることです。

逆説的ではありますが、それが大人扱いにつながることでしょう。


(ちょっと単純化しすぎですから誤解の無いように付け加えておきますが、土台をしっかりさせることは忘れないでください。また、反抗期セミナーでもしつこくお伝えしているように「強制」はしないよう、子供が興味を持って前向きに取り組む形に持っていくことは必須条件です)

 

 

 

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