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「数学力をつけるには?【前編】」
それでは、どうするのか?
端的に言うと、「本質をつかむ」ことです。
例えば図形と関数の融合問題といったら無限のパターンがあるわけですが、出題されやすいパターンは限られています。もちろん出てくる図形は変わりますし、使われる関数もバラバラです。しかし、そこで問われている思考法などは一定のパターンがあるのですね。その思考法の部分をマスターすれば、大量の問題を解かなくてもできるようになります。
分かりやすく言うと「コツをつかむ」のですね。
ここで私が言っているのは、よくある「文章題のパターン別演習 速さ編」「同 割合編」というような、誰が見ても分かるような狭い範囲のパターン分けではありません。あくまでも「思考法」のパターンです。
ちなみに、この本質的な部分をとらえるのは、数学教師にとっても生半可ではありません。
例えば高校入試問題を見ると、ほとんどの県ではこれがバランスよく出されていますが、いくつかの県では同じパターンの問題が出てしまっていることがあります。形式上、比例・反比例、一次関数、二次関数といった具合にバランスよく出ているように見えますが、使う公式や計算が違うというだけで「問われている数学力は同じ」ということもあるのですね。
本来、テストはその生徒の総合的な力を見るものですから、本質的に同じ力を問う問題を重ねて出してしまうというのはバランスが悪いです。入試の場合は複数の先生が分担して作っているでしょうから、ついつい重なってしまうのも納得ですが、学校独自の定期テストや実力テストでは1人で作っているはずなのに、逆にこの傾向が強くなります。「こんなに同じことばかり何度も聞いてどうするんだ?」という感じですね。
(業者テストや塾のテストでも似たようなことはあります)
要するに、出題しているほうもよく分かっていないことも多いのが現状なのです。そして、分かっていないものを指導するのは不可能ですよね。そうなると、問題集にあるようなありきたりのパターン別で演習させられて、そのパターンがザルなせいで本番では同じような問題が出ず、なかなか点数が上がらないということになります。
パターン別演習をするなら、綿密に計算されたパターンでないと意味がなく、それこそ穴だらけのパターン別演習をするよりは、パターンを分けずにとにかく大量に問題を解いておいたほうが、はずれが少なくてマシでしょう(笑)
こうした本質については、実際に問題を解きながら、または指導を受ける中で実感としてつかんでもらうしかありません。普通のパターン別指導だと「このパターンはできるようになった!」と思ってテストでちょっとひねったものが出ると手も足も出なくなるのですが、本質をつかむ指導だと見た感じ違うように見える問題でもなぜかできるようになってしまっているということが起きます。
(本質が同じですから、できるようになって当たり前なのですけれども)
ちなみに、数学ができる生徒(高校に行っても通用するという意味で)や、数学センスがある生徒というのは、この本質を見抜く力が優れています。別に誰かに教わらなくても、自分が意識してないところで自然にできてしまうのです。
もちろん、そういう生徒に「どこが本質なの?」と聞いても、本人は分かりません(笑) あくまでも感覚的にできてしまうところですから。その感覚を言語に翻訳して伝えるのが、本来の教師の役目なのですね。
これは他の教科も同じです。センスに頼るのではなく、センスと呼ばれる部分をいかに翻訳し、調理して伝えるかが勝負です。
ちょっと話がずれましたが、そこそこできる生徒が数学力を高めたければ、本質をつかむ指導をしてもらうことが最短の近道です。それが無理なら、たくさん問題を解いて経験値をアップすることが、遠回りですが確実な道でしょう。もちろん、そのためには良問がそろった問題集を使いましょうね。変に偏っていたり、癖のある問題ばかりをそろえた問題集では意味がありませんから。
(この場合は、極端にパターン分けした問題集はやめておきましょう。そのパターン分けが自分の受ける入試問題と一致しているなら良いですが、そうでないと本番では役に立ちません)
逆に数学が苦手な人は、分からないところを細かい単元ごとに確実に理解していくことです。方程式の計算ができない人は、方程式の文章題を練習して仮に式がたつようになっても、計算が合わずに×になりますから意味がありませんよね。やはり順序というものはあります。そういったところは数学の先生に聞けば、正しい道筋を示してくれるでしょう。基礎を飛ばして突然数学ができるようにはなりませんから、完璧でなくて良いため、1つずつ理解していきましょう。
(完璧なほうがよ良いに決まっていますが、完璧にこだわるとなかなか進まずにやる気が失われてしまいますからね。そのあたりは先生のモチベーションアップスキルも関係してきます。自分でやる場合、やる気が続かないときはできるところから取り組んでいきましょう)
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