ついに、彼女の部屋にきてしまった。
普通のワンルームの少し小汚いアパート。
彼女の実家はラオス近くの村らしい。
アユタヤの大学に通うために一人暮らしをしているそうだ。
いかついお兄さんは、どうやら出てこなそうだ。
ってか彼女は、普通に荷物をおきたかっただけのようだ。
彼女の部屋で写真アルバムを見たりなんかしていた。
なにかで表彰されている写真があった。
彼女は、タイ舞踊なんかも踊れて、大学のミスキャンパスに選ばれたらしい。
そら可愛いはずだ。
ってか、ホンマに大丈夫なんだろうか?
写真を見せといて安心させる作戦かな?
よし、こんな時は、こっちから仕掛ける作戦だ!
僕は、彼女にキスしてみた。
すると、彼女はとても驚いたような表情を浮かべ、胸を押さえていた。
なんて、純なリアクション!
こいつあー演技じゃ出来ねー!!
悪い女でも出来ね!
さんざん疑ってゴメン!
なんか、一気に信用できた。
僕 『ゴメンね、大丈夫?またどっか出かけよ。』
それから、また外に遊びにいった。
ショピングセンターに行ったり、カラオケに行ったり。
別にきまずくなることもなく、むしろ距離が縮まった感じがした。
手なんかも、つないでたりした。
カラオケでめちゃめちゃ盛り上がってしまった。
タイのカラオケにも洋楽はあるし、GREEN DAYやMr. Bigなんかのロックナンバーを熱唱してしまっていた。
なんて楽しいんだ!
彼女が、Enrique Iglesiasの"HERO"って曲を歌ってとリクエストしてきた。
ものすごロマンチックなラブソングだ。
あー、洋楽ちょっと詳しくてよかった。
僕は立ち上がって、おもいっきり熱唱してやった。
なんか、凄いウケたらしくて、2回も歌わさせられた。
今度は、彼女の事を信用していたので、ピザ屋にも行った。
アユタヤパークってとこのThe Pizza Company っていう店。
ピザ屋の厨房に入れてもらい、タイ人の友達を紹介してもらった。
みんな、Aomの事が大好きみたいだ。
Aomがピザ屋に行くと、みんなとても嬉しそうにAomに話しかけてる。
めっちゃ人気者だ。
あー、ホンマにAomはいい子なんやなー。
みんなはタイ語しか話せないので、Aomが英語語をタイ語に翻訳してくれた。
みんなすごく僕によくしてくれて、とても仲良くなった。
オカマだけどとても紳士なゴッド。
男前でノリのいいレン。
Aomのベストフレンドのエイ。
ちょっとだけ日本語が話せて美人なアム。
太ってていつもめんどくさそうなモー。
赤いリボンをしてるミーン。
モット、ルング、ティアプ。
Aomがうまく紹介してくれたおかげか、俺はみんなに気に入られたようだ。
特にオカマで紳士なゴッドには、特に気に入られたみたいだ。
ピザ屋を出た時にはもうすっかり夜だった。
彼女は、昼間に登った塔のある寺に連れて行ってくれた。
そこでは、ロウソクとお香とお花をもって、塔の周りを3週歩いて、最後に塔にある仏像に向かってお祈りする行事が行われていた。
僕と彼女もその行事に参加した。
なんて素敵な夜なんだ。
仏像にお祈りするとき、『どうか、この子を幸せにしてやってください。』なんて、本気で祈ってしまいましたよ。
よく考えたら、僕が他人のことをお祈りするのは初めてです。
いつも自分のことばっかりお祈りしてました。
お祈りが終わって、彼女のバイクに乗って寺をあとにしました。
夜の町を彼女と一緒にバイクで走って、なんかめちゃめちゃ幸せでした。
あー、帰りたくねー!
バイクに乗ってどこまで行こうか 風に揺られてどこまで行こうか(by銀杏BOYZ)
何故か、彼女の部屋についてしまった。
俺は、首周りや背中に酷い汗疹(アセモ)ができてしまっていた。
彼女は、濡れタオルを絞ってきてくれて、俺の身体を丁寧に拭いてくれた。
Aom 『大丈夫?貴方には、この国の暑さは辛いようね。』
なんていい子なんだ。
そして、またキスをしてしまった。
今度は、結構ノリノリでイケイケなキス。
タイ人のキスって激しいんだね。
そして、僕は、彼女とその続きをしようとした。
Aom 『ちょっと待って!』
俺 『そやね。そらちょっと待ってやわ。』
Aom 『ゴメンね。実は、私には元彼氏がいて、その彼にレイプまがいのセックスをいつもされてたの。顔や腹を殴られて、腕を押さえつけられて、、私は毎晩泣いていたの。だから、私はセックスが怖いの。今、彼には新しい彼女がいるわ。』
なんて酷い話だ。
元カレの写真を見せてもらった。まだ好きみたいで、写真がまだ残っている。
めちゃめちゃブサイク!!
2倍腹たつわ!ボケ!
タイはとても蒸し暑く、2人とも汗びっしょりだったので、シャワーを浴びた。
俺 『またバイクでどっか行かへん?デザートでも食いに行こうよ。』
屋台にデザートを食いに行った。
彼女のいきつけの屋台らしく、仕事上がりのピザ屋の友達も何人かいてた。
屋台の横で、モーが女の子のバイクを修理してあげてるみたいだった。
カキ氷のようなパフェのようなデザートを食べた。
ピザ屋の友達もみんな家に帰り、そして、俺もまた彼女の部屋に戻った。
いや、ゲストハウスの門限が過ぎてたからね。
そして、2人で一緒に寝た。
Aom 『私、今とっても幸せよ。』
Aom 『I wanna stop the time.』
ハイスタの歌詞か!
まぁとにかく、とても甘い夜だった。
どうやら、彼女は、元カレのことを忘れられたようだった。
元カレの写真も全て捨てさせた。
それから、毎日彼女と過ごした。
彼女の大学にいったり、ゾウに乗ったり、ピザ屋に行ったり。
ピザ屋のテーブルで3時間もくっちゃべってた事もありました。
彼女が俺にタイ語を教えて、俺が彼女に日本語を教えて。
彼女はとても飲み込みが早い!
なんて頭がいいんだ。
タイで大学に行くってやっぱ凄いんかな。
Aom 『コレハ アオム ノ カバン デス。』
俺 『ポム チョウブ コーカイ』
3時間後には、これくらい話せるようになっていた。
彼女は、俺がタイ語を覚えるのが嬉しいらしく、ちょっとタイ語を話すだけで大爆笑して笑い転げていました。
好きな子と話したいって思うとやっぱ話せるもんだ。
恋をするのに言葉は必要ない!(by Kウジさん)
ピザ屋のみんなともすっかり仲良くなった。
みんなで屋台で飯くったり、バイクに乗せてもらったり、ナイトマーケットでしょーもないおもちゃ買ったり。
町の一員になれた気がした。
チェックインしてあるゲストハウスには、お金と着替えを取りにだけ帰って、夜もずっと彼女の部屋に泊まっていた。
片言の英語でしか会話できないけど、毎日が凄く楽しくて、彼女とこのままタイで暮らせたらどんなに幸せだろうか、なんて考えるようになっていた。
でも、俺は日本に帰らないといけない。
アユタヤ最後の夜、僕は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
俺は、何故日本に帰るんだ。
こんなに可愛くて、優しくて、頭が良くて、人気者で、俺の事を想ってくれてる人がいるのに。
俺は、この子に本気で恋しているのだろうか、それとも、ひょっとして俺は旅先のタイで恋をしているシチュエーションに恋しているのではないだろうか。
それなら、ただのヤリ逃げやね。
でも、俺は日本に帰るよ。
やるせない。
ゴメンな。
Aom 『私を忘れないで。』
彼女は、Enrique Iglesiasの"HERO"って曲をかけた。
カラオケで2回も歌ってしまった曲だ。
僕は、知っている。多分この恋がうまくいかないことを。
彼女の部屋で泣いてしまった。
彼女の幸せをブッダに祈っておいて、結局俺が彼女を不幸にしてるんじゃないか。
Aom 『before i go to sleep i'll look at the moon and say good night to you.』
。。。。
そして、俺はゲストハウスに戻った。
ゲストハウスのみんなには最高にひやかされた。
飛行機のチケットを破り捨てろと2万回くらい言われた。
プーさん(ゲストハウスのオーナー)『アナタのヘヤ、キレイスギルよ!ツギのキャクそのままトメソウなる。』
おわり
旅のヘビーローテーション
soundcream <Clash>