出張撮影専門 スタジオたいとう です。
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今回ご紹介するカメラはこちら。
Nikon F3P
ニコンF3Pは主に報道カメラマンに販売された特殊モデル。
一般には販売されておらず、カメラ店で配布されているカタログには掲載されていません。
ベースはF3HPです。
機材を酷使する報道写真の現場で迅速かつ正確に撮影できるよう開発されたようです。
左がF3P、右がF3HP。
F3PにはJIS規格のアクセサリーシューがあります。
実用上いちばん便利になった部分はここだと思います。
シャッターボタンはゴムでカバーし防滴性能をアップ(写真のボデイではゴムが破れています)。
多重露出レバーやセルフタイマーなどは付いていません。
このように、報道カメラマンが使いやすいように何かを付け足したり省いたりして完成したカメラがF3Pなのです。
さぞかし迅速な撮影が可能なのだろうと初めて借り物のF3Pを使ったときに、ひとつ困った点がありました。
それは「裏ぶた開閉ロックレバーの省略」です。
市販のF3では裏ぶたを開けるために開閉ロックレバーを操作する必要があります。
F3HP愛用者である私はいつも巻き戻しが終わると「ロックを解除して巻き戻しクランクを引き上げる」作業を行っていました。
そのような行動は深く意識しないでも手が覚えているもの。
巻き戻しクランクを引き上げる直前にはロックを解除する必要があると私の手は覚えていたわけです。
F3Pにはロックレバーがないため、巻き戻しが終わるたびに、私の指がロックレバーを探して動きが止まってしまいました。
そんなわけで、私にとってはスピードが要求される現場では使いづらいカメラとして印象に残っています。
参考：F3HP コマ速度変換機MK-1 TTLガンカプラーAS-17