天空海闊(てんくうかいかつ) -12ページ目

7 草野 北斗

栄えある一番のくじを引いた部員は
少しウェーブのかかった髪に優しげな顔立ちの美少年だが
いちいちポーズを決めながらの立ち振る舞いに
かなりのナルシストぶりをうかがわせる
2年の草野北斗(くさのほくと)だ。
くじにキスをしながら
「あー悪りぃな。僕で決まっちゃうだろうなぁ。
いい男は運まで味方にしちゃうって事だな。じゃぁさくっと行ってくるか」

2年 草野北斗(くさの ほくと)の場合

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自分が大好きな草野北斗ではあるが、
それだけに自分の魅せ方も常に研究しており
何事にも決めポーズをつける為
同じクラスの女子には面倒くさがられてはいるものの
上級生からはそれがかわいく見え、
下級生は気軽に声をかけてくれるのが嬉しいらしく
これで実はなかなかの人気である。

海のクラスへ来た北斗は、近くにいる男子ではなく
わざわざ女子を見つけて前髪を掻き揚げながら声をかけた。
北斗「あーちょっとごめん、佐伯海ちゃんこのクラスだよね?呼んでもらっていいかな?」
クラスの女子「え?ちょっと、2年の草野さんよ~キャー!」


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海「あのー。佐伯ですけど、何か?」
北斗「え?君が空の妹の海ちゃん?」
海「はい。そうですけど。兄がどうかしましたか?」
空の妹だけにすごい美女がやってくると思っていた北斗は
地味な海を見て拍子抜けしたが、逆にこれならイケるだろうと思い
気合を入れ直し、自分が一番カッコよく見える角度へ向きなおした。


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北斗「あ、いや、僕は2年の草野北斗。空と同じバスケ部員なんだ」
海「あ、兄がいつもお世話になってます。」
北斗「君、バスケ部のマネージャーにならない?」
海に顔を近づけると最高のポーズと笑顔で決めた。
海「そのお話ならお断りします。では。」
何の反応もなくテクテクと去っていく海。


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そのままのポーズで残されている北斗を
陰で大笑いしながら部員達が見ていた。
「あははははは。そ、そ、即答」
「あんな自信満々だったのにー」
「あいつ、ショックで固まったままだぜ?ははは」

そして固まった北斗の姿を写メする女子の皆様
「きゃ~ステキなポーズ!」
「草野さーんこっち向いて~」


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草野北斗 敗北。





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