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命とお金どちらが重いか?
こんな命題をよく聞きます。
答えもそこに至る理論も様々あると思いますが、介護士をしている私個人としては『命』だと答えます。
ただ、介護の事業所も収入があってこそ成り立つもの、お金も当然大事です。
この記事ではそんな難しい問題にデイケアの責任者として答えを出さなくてはいけなかった。という話をします。
命か?お金か?
そんな局面に立たされた際の、判断材料のひとつにして頂ければ幸いです。
デイケアとは通所リハビリテーションとも呼ばれ、簡単に言うお高齢者の方などが家からリハビリの為に通う施設のことです。
デイサービスのリハビリ特化版みたいな感じです。
介護老人保健施設と併設されているデイケアも多く、私の働く施設も併設されていました。
家から通うという特性上、車で送迎をしているデイケアが多いのですが、その送迎が今回の問題になりました。
今から数年前、私が働く施設に十年に一度と言われるくらいの、超大型の台風が直撃しました。
微妙なのが直撃する時刻で、デイケアが始まる時間、送迎開始時間から少し後にズレる。そんな予想がニュースで流れます。
送迎時に何かあれば最悪の場合は利用者様の命に関わる。
反面、リスクが高いからと言って無闇に営業中止すれば、
①デイケアを利用するつもりの利用者様とその家族の生活に大きな影響が出る
②施設としての収入が減る
③リスクを見極めず、取りあえず営業中止という悪い前例ができる
そんなデメリットが予想されます。
当時、私は施設の管理者の補佐という立場だったのですが、運悪く施設の管理者が不在で、中止するかどうかの判断は私に任されていました。
冒頭に言ったように命とお金では命を取る人間なので、デメリット②③は正直あまり気にしていません。
私の気持ちは営業中止に傾いていました。
念のためにデイケアの主任や相談員と話したところ、彼らも同じ思いでした。
営業1時間前「さぁ、利用者様の家に営業中止の連絡をしよう。」そう思った矢先、電話が鳴ります。
電話をかけてきたのは本部の偉い人。
先程の3つのデメリットを挙げて、ドスの聞いた声で私に「絶対に営業しなさい。」と言います。
確かに本部の人の言う通り、現在の空模様は弱めの雨と通常よりやや強めの風が吹いている程度。
ただ直撃するのは数年に一度の台風。
一つ間違えれば失われる利用者様の命。
現場は営業に大反対です。
考えている間にも本部の人から私のスマホに「ビビるな」「俺が責任を持つから営業しろ」そういうラインが連続で来ます。
責任は重大。
同じ地区のデイケアは営業中止した。という情報も入ります。
迷った挙げ句出した答えは『送迎時間を遅らせること』でした。
大事なのは命、本部の人からのプレッシャーにはビビりましたが、台風のピークが去り状況を見極めてからの営業開始に決めます。
結果論で言えば台風の被害は大したことなく、そのまま営業しても問題がなかったので、営業開始時間が遅れた分の損失が出てしまいました。
非常に難しい判断でしたが、命に対するリスクを確実に回避し、お金の損失もギリギリまで抑えたと自分では思っています。
会社(法人)のために言っておくと、後年、超大型台風が直撃した時はデイケアを営業中止にしていたので、金の亡者と言うわけではないようです。
今振り返ると大きなプレッシャーと責任の中で判断を求められる。
とても良い経験をしました。
命か?お金か?二択ではなく、それぞれできる限り守る。
現実ではそういう選択もできます。
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