映画『きさらぎ駅』スマッシュヒット! | 森岡利行オフィシャルブログ「監督日誌」powered by Ameba

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脚本家
舞台演出家
映画監督
プロデューサー
文教大学情報学部メディア表現学科非常勤講師

を観てきた。

先週、福岡に一緒に行った上野プロデューサーが終始ご機嫌だったのは

映画がスマッシュヒットを飛ばしているからに違いない。

福岡空港でスキップ踏んでいるプロデューサーを初めて見た(笑)。

 

 

 

映画『きさらぎ駅』は『忍道』という江戸村25周年の映画で
初めてわたしの監督補をやってくれて、

そのあとのわたしが撮った映画で永江が監督補についた作品は、

全て永江が監督したものだと言っても過言ではない。

 

https://youtu.be/fdZxthGp8SQ
 

本年、10月に公開される『向田理髪店』も気が付けばいつの間にか

永江が「よ~い、アクショ~ン!」と欧米なみの声をかけていた。

(わたしは「よ~い、はい」と言う)

もし、『向田理髪店』が面白かったら永江監督のお陰だと言っても過言ではない。

 

そんな永江監督のスマッシュヒットである『きさらぎ駅』を観に行った。

わたしはホラーに興味はない。

なぜなら生きている人間の方が怖いからだ。

人が話した企画を平気で盗む奴。

脚本料の約束をしたのに出来上がって渡して、営業したら、どこも引っかからず、

「払わない」と平気で言ってくるプロデューサー(払わないのと払えないのとは違うからね)。

あと、マスク警察も怖いな。

同調圧力も怖い。わけわからず右へ倣えでとりあえず、×××してる人たち。

 

ホラーを観たのは中学生の時に観た『エクソシスト』以来だ。

 

 

何度も言うが、わたしは幽霊やゾンビが怖いのではない。

なぜなら、今までずっと直感や霊感で生きてきたからだ。

でなければ、この業界で食べられるわけがない。

運とか縁、それしかない。

話は逸れるが、脚本家でデビューしたかったら、プロデューサーとか、

監督とお友達になって、一緒に遊んでればいい。

そして、下働きとかしていればいずれ仕事を回してくれる。

わたしはシナリオ学校なんかで勉強せず、そちらを選んだ。

 

映画館に入るところから、霊気を感じた。

客席はコロナ対策でひとつ空けになっているにも関わらず、

満員のような感じがするのだ。もちろん椅子は生きている人間で埋まっていた。

やはり、霊を扱う映画は霊を呼び込むのだ。

映画が始まって、スピーディな展開でヒミツが暴かれていき、そして……

という恐怖体験を味わえる仕組みになっていた。

流石、永江監督、と、心の中で拍手を送りながら、エンドロールを観た。

エンドロールの後も映画は続いていた。

 

 

 

出演している佐藤江梨子もどこか怖かった。

もともと怖い俳優であることは聞いていたが、年齢とともに、

怖さは増していた。

 

主演の恒松祐里も良かった。
(家に帰って全裸監督2を観ようとしたら、

配信がどこにも見当たらなかった……何故だ?)

 

出演者に芹澤興人という俳優が出ていたが、

地方創生映画(ご当地映画)にも出演していた。
その映画は『向田理髪店』のロケ地でもある大牟田で撮影された。

なんという偶然……プロデューサーは知っていたのだろうか?

断っておくが『向田理髪店』は××が繰り広げた地方創生映画ではない。

それはホラーとは関係ないか(笑)。

 

映画を観終わり、後ろに座っていた老人に声を掛けられた。

「あんた、見えるのかぃ?」

と、老人は言い捨て、出口に消えていった。

それが霊なのかどうかはわからないが、そういうことはよくある。

芝居の劇場でもある。

 

『エクソシスト』は撮影中も事故が絶えず、

公開されるまでに九人亡くなっていたと噂されている。

 

永江監督は大丈夫だ。

彼自身がホラーみたいな人間だからだ。

 

 

最初にやった『忍道』のクランクイン前のことだ。

わたしは他の仕事があり、遅れて現場に入った。

クランクインの前日、電車で江戸村近くの「きさらぎ駅」みたいな

「小佐越駅」に到着するとポツンと永江が佇んでいた。

まるで何かが憑りついたように佇んでいた。

周りには誰もいない。

「どうしたの?」と聞くと

「映画……降ろされるかもしれません」

と言う。

「なんで?」とわたし。

「江戸村のダンサーは菊池あやか(AKB48)のバックダンサーにしかすぎない……

と江戸村の社長と副社長に言ったら、激怒されました」

そら、激怒するだろと思ったが、とりあえず、

一緒に謝りに行こうと江戸村にハイエースで向かった。

途中、野生の鹿が現れた。

「永江、鹿だよ、鹿!」

永江はどんより落ち込んだまま、前を凝視(みつめ)ていた。

元気づけてやろうと少しはしゃいで言ったのだが、永江には通用しなかった。

江戸村について降りようとしたら、永江が降りてこなかった。

「永江、行くよ」と言ったら、それまで口を閉ざしていた永江が言った。

「僕の実家は……奈良です」

 

江戸村の関係者に謝り、すんでのところで許してもらい、

夜の道をハイエースで宿舎に戻ってる途中、永江はすっかり元気を取り戻し、

運転する制作部のSに

「夜道は気をつけろよ、ライトにつられて鹿が飛び出してくるかもしれなからなギャハハハ」

と大笑いしてると、ドンッ!と鈍い音がして急ブレーキがかけられた。

鹿が当たってきたのだ。

もしかしたら、永江は霊能力を持っているのかもしれない。

鹿を呼び寄せる力があるのだ。

「ほら、言わんこっちゃない! 奈良県人の言うこと聞いていれば間違いないんだよ!

ギャハハハ」

もう永江は別人格になっていた。まるで肥えたエクソシストだ。

 

宿舎に到着し、先に永江が降り、わたしが降りようとしたら、

運転していた制作部Sが、ポツリと一言。

「永江さん……兵庫の出身ですよ」

 

その後、永江とSとわたしが大浴場(と言っても小さい)に入り、

歓談していたら(永江は頭を洗っていた)プロデューサーが入って来て、

「S、おれの部屋の鍵はどこだ!」と××った。

Sは「今、××します!」と××××で扉を開けっ放しで飛び出して行った。

わたしは湯舟につかって××としていた。

永江がシャンプーで頭を洗っていた手を止めてフリーズしていた。

時間が止まった。長い長い時間だった。外から風が吹きさしてくる。

永江はゆっくりと、シャンプーで真っ白になった頭のまま、扉を閉めた。

永江には時間を止める能力もあるのだ。

 

本当に永江の周りには霊にまつわる話が多い。

それがホラー映画を撮り続け、ヒットさせる所以だろう。

 

一緒にロケハンに言ったときも、

朝からひと言も口を利かないときがあった。

どんよりした顔で落ち込んでいた。

意見を聞いてもうんともすんとも言わない。

制作部Sに「永江、何か憑りついてるな」と訊いたら、

「二日酔いなんですよ」と笑っていた。

「なんだよ、それ、使い物にならないじゃないか」と思ったが、

わたしは永江の霊能力を信じて疑わなかった。

 

これがもし、ウソだと思うなら、以下の動画を観て判断してほしい。

 

『向田理髪店』の衣装合わせの最中に、永江が意見を言って座ろうとしたら、

椅子が突然壊れたのだ。

 

 

また、違う日、一緒に居酒屋で酒を飲んでて、トイレに行くと、

永江が水道を破裂させていた。「キャリー」と同じだ。

きっと、居酒屋の店員の態度が気にいらなかったのだろう。

その後、平然と用を足していた。

 

 

そして永江は勘定になると消える力も持っていた。

(たまに出してくれるときもある)

 

極めつけはこの動画だ。

博多でADをしたときのことだ、

このスタジオには霊が憑りついてるらしく、

永江がカメラに向かって誰もいないのに挨拶を始めたのだ。

 

 

どうだろうか、ここまで霊能力ある永江が『きさらぎ駅』

をヒットさせるのは必然のことだったのだ。

 

どうか、そんな『きさらぎ駅』を是非、観て体験してほしい。

これからあなたの身の回りで起こる不思議なことを……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※このblogは全部フィクションです。真に受けないで下さいませ。
どの映画も問題なく撮影し、クランクアップしております。