怒涛の一週間! | 森岡利行オフィシャルブログ「監督日誌」powered by Ameba

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脚本家
舞台演出家
映画監督
プロデューサー
文教大学情報学部メディア表現学科非常勤講師

無事、6月5日に『絶叫』全ステージを終えた。

元々、1月に10ステージやる予定だったのだが、4ステージを終え中止となった。

 

 

今回、感染者を出さず、最後まで走り抜けることが出来た。

気合入れもめちゃくちゃ気合が入っている(笑)。

 

 

きっと、公演前に亡くなった芝居仲間の墓参りをしたから、

ちゃんと天国で見守ってくれていたのだろう。

 

 

亡くなった芝居仲間……わたしは彼女と7年で舞台と映画併せて9本の作品を一緒にやった。

2020年8月28日、31歳の若さで逝ってしまった女優・階戸瑠李。

彼女のblogはわたしと一緒にやった『嫌われ松子の一生』で終わっている。
そして、階戸と何本か共演し、
公私ともに仲の良かった円谷優希が『絶叫』の主役だった。
 

 

『松子』で見せた階戸の芝居も凄かったが、

『絶叫』の円谷も何かが憑りついたような鬼気迫る演技を見せてくれた。

『絶叫』の主人公・陽子には亡くなった弟・純が憑りつき、すべての行動を肯定し、

陽子がどんな苦境に立たされても生きる道へ導いていく。

きっと、円谷にも亡くなった階戸が憑いていたのかもしれない、とさえ思えた。

 

 

そんなうまくいった公演の裏で、わたしは大変、申し訳ないことをしてしまい、

“STRAYDOG”の制作スタッフに滅茶苦茶叱られた。

それが何か、ここでは言えないが、反省しきりなのだが、

まぁ、優秀なリーダーから優秀なスタッフが育つのは当たり前で面白くもなんともないが、

クソみたいなリーダーから優秀なスタッフが生まれたらそれは面白いのではないだろうか?

今後は今一度気を引き締め考え改めるので、許してね制作部のみなさん(笑)。

 

千秋楽を終えた次の日、品川プリンスホテルに向かい、

センチュリー21のイベントでプロデューサー、出演者の鈴木大輝と『向田理髪店』の宣伝。

 

 

300人くらいいたのかな。

 

 

たくさん、前売券が売れればいいのだが……。

 

 

センチュリー21の上村社長(写真左端)に初号試写を鑑賞して頂き、

映画に感動され、今回の運びとなった。

若くてイケメンだ。

 

 

たくさん、前売券が売れればいいのだが……(笑)。

 

そして、その翌日の6月7日羽田から飛行機で福岡県大牟田市へ。
市役所で『向田理髪店』の取材を受けた。

 

 

映画は95%完成し、あとはエンディングテーマを入れるのみだ。

エンドクレジットも今までの映画では類を見ない、壮大なものになっている(笑)。

きっと大牟田でエキストラで参加してくれた方には喜んで貰えるに違いない。

お楽しみに!

 

取材が終わり、商工会議所の方々といつもの居酒屋「魚半」へ。

 

 

そこで、映画の話で盛り上がると思いきや、なんと井上尚弥とドネアのタイトルマッチを観る。

 

 

何が驚いたかって、井上尚弥の強さもさることながら、

ドネアがTKO負けを宣言されてコーナーに戻るとき、

井上尚弥の父(トレーナー)がドネアに素早く駆け寄り、彼の身体を心配していた姿だ。

この父がいたから、井上尚弥はこんなに強くなったと言っても過言ではない。

そして、ドネアもまた、涙ぐみながら控室に帰る通路で誰かが転び、
それを助け起こした姿にも感動させて貰った。
(ドネアも39歳で丸田陽七太と同じで減量がキツかったのではないだろうか)

 

そんな試合で盛り上がっていたら出演者のまこパーティさんがやってきた。

 

わたしと現場であまり話せなかったのでということで来てくれた。

次の日、まこパーティさんのラジオに出演するのだが、

そんなことおかまいなしに映画の裏話を話し、

最後はいつか一緒に九州で舞台やりましょう、という話で盛り上がった。

 

翌日、6月8日、FMたんとでプロデューサーの上野さんと一緒にラジオ出演。

上野さんとは映画『子猫の涙』から始まって『忍道』『帝王』『パンツの穴』

『いびつ』『女ヒエラルキー底辺少女』『ハダカの美奈子』など

かれこれ15年来の付き合いになる。

わたしのblogのファンで、「もっと書いて下さい」と進言される。

だから、書いている(笑)。

酒も強い。

「今日は風邪気味なんで一杯だけ」とか言って、

店が閉まるまで飲んでいる強者だ(笑)。

 

 

そして、福岡空港へ向かい、

いつものレストランで飛び立つ飛行機を眺めながらおつかれさまの乾杯。

 

 

ここでも豚足や鳥皮を食す。

 

 

いやぁ、福岡はメシがどこでも美味いね。

 

 

上野さんは飛行機で東京へ、わたしは『子猫の涙』で鈴木砂羽さんが演じてくれた

森岡栄治の姉、加代子、つまりわたしの叔母の葬式の為、大阪へ。

 

葬式は10日なので、9日は休養とし、『トップガン マーベリック』を天王寺で鑑賞。

1986年の第1作より36年ぶりの続編だ。

前作の映像も盛り込まれていて見ごたえ十分な映画だった。

しかし、あべのアポロシネマはカードやモバイルが使えず、現金しか扱っていないとは……。

帰りに高校生時代から通っていたラーメン店『古潭』で遅い昼食。

おあいそして帰り際、レジのおばさんがわたしが持っている映画のパンフレットを見て、

「それ、買えたの? わたしが行ったときは買えなかったのに」とか言っていた。

へぇ、けっこうはおばさんまで、トム・クルーズ観に行くんだと思った。

幅が広い。

『向田理髪店』もそういう映画に育ってほしいものだ。

 

6月10日大阪市立小林斎場で加代子の葬儀が行われた。

幼い頃も大人になってからも世話になった。

生涯、独身だった。

弟・栄治の面倒を母親代わりで見ていた。

いつも栄治の傍にいた。

わたしが映画のパンフレットをコレクションするようになったのも、

元はと言えば、加代子の友達に1973年の
スティーブ・マックイーンの『ゲッタウエイ』を

観に連れて行ってもらってからだ。



わたしは13歳だった。

そのパンフレットが、企画書の勉強になるとは……ありがとうだったなぁ……

葬式で「誰も泣けへんなぁ」とか誰か言ってたけど、

わたしはこっそり泣いていた。

亡くなった知らせを聞いたのが公演中だったので、

みんなに話させてもらった。

本番が始まる前、

控えで座っていたら、出演者の川本淳市が香典を持ってきてくれた。
川本は前回中止になった稽古中に母親が危篤になり、

公演が終わってから亡くなった。

川本は「公演終わるまで待ってくれてました」と言っていた。

 

みんな悲しみを抱えて生きている。

 

亡骸は6月3日に亡くなってから10日の葬式まで、冷凍されていたそうだ。

これでオヤジの兄弟(6人)は、残り一人となった。

 

亡くなった人の分まで、頑張って生きていかなければ……

そんなことを思いながら大阪をあとにした。

 

さぁ、気持ちを切り替えて、8月公演頑張るゾ!

 


 

上野さん、こんな感じでいいですか(笑)。