路地猫延期になってしまったが…… | 森岡利行オフィシャルブログ「監督日誌」powered by Ameba

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脚本家
舞台演出家
映画監督
プロデューサー
文教大学情報学部メディア表現学科非常勤講師

路地猫東京公演がまた延期になった。
出演者の中にコロナ感染者が出たからだ。

発症したのは大阪公演終了後で、

劇場でも稽古場でもなかった。
 

だから、大阪公演の出演者、スタッフ、観客のみなさんは
濃厚接触者に抵触しなかった(保健所の調査より)。

 

だが、“STRAYDOG”は万全を期して、
公演延期という判断を下させて貰った。

 

東京公演を楽しみにしていた人には申し訳ないが仕方ない。

延期公演は全員やる気まんまんである。

出演者全員に意思を確認させて貰った。

嬉しい限りだ。

みんな芝居に前向きでこの路地猫を楽しんでくれている。

そんな役者たちと一緒だとこっちもモチベーションがあがってきて、

この役者たちと映画を撮りたいと心から思った。

この出演者で新作を書いて、

映像にしてやる、意地でも。

自主映画になるが、

海外映画祭とか狙ってやる、意地でも。

構想はもう出来た。

早いのが私の取り柄だ。

延期公演より先に撮ってやる。

「待ってろよ。今にな」(『竜二 ~お父さんの遺した映画~』のセリフだ。

 

コロナパニックになっちゃいけない。

コロナパッシングをしてはいけない。

いつ自分がなるかもうわからない。

 

 

人生何があるかわからない。

めいっぱい平気で裏切る奴もいれば、

めげている自分を助けてくれる奴もいる。

味方だと思っていたのが、ちょっとしたボタンの掛け違いで

大きな敵になることもある。

 

人生はままならない。

 

しかし、どんな経験も無駄じゃないはずだ。

今日、一人の俳優が力尽きて俳優業を辞めた。

辞められる人はいい、違う何かがあるから。

それはそれで幸福だ。

 

 

本当の俳優は、根っからの河原乞食(昔の人は役者をこう呼ぶ)で、

これをやるしかないのだ。

転職出来ない社会不適合者なのだ。

わたしはそんな役者をたくさん知っている。

(わたしもそんな一人だ)

何よりも芝居を愛している人……そんな人をわたしは尊敬する。

そんな人と一緒に芝居をやりたいと常々思っている。

 

 

「甘えんのもたいがいにしぃ!

みんなシンドイんや!

みんな苦しいンや!

みんな淋しいんや!

あんただけが……自分だけが不幸やなんて思わんといて!

信じてやれる人がおるだけマシや……

心配してやれる人がおるだけマシや……」

 

 

これは拙作『子猫の涙』の広末涼子さんが言ったセリフである。

我ながらいいセリフ書くよネ(笑)。

自分で言うか。

舞台版にはない。

別のセリフを用意してある(笑)。

 

 

今、『子猫の涙』観ると、相当予算あったなと思う。

メキシコオリンピックのボクシングの試合再現してるんだもんね。

 

 

「人生の勝ち負けは他人が決めるもんと違う……

自分で決めるもんと違うか……」

 

祖父・作次郎のセリフである。

これを昭和の大漫才師・喜味こいし師匠に言ってもらった。

 

 

私の叔父・森岡栄治は人生を太く短く生きた。

栄光からどん底へ。

そして子供たちに立派な財産を遺し、

逝ってしまった。

甥っ子のわたしにもその面白い人生を遺してくれた。

 

 

人生、辛いこと苦しいこと、悲しいことはたくさんあると思う。

それはみんな同じだ。

幸福だけの人生なんて人、いるのかな?

出会いと別れを繰り返して喜びと悲しみの中で生きているはずだ。

それでも……

一生懸命、生きていれば、いいことって必ずあるはず。

幸福だけの人生もないが、

不幸だけの人生もないはずだ。

 

 

延期公演と路地猫出演者が織りなす

新しい映画に期待していて下さい!

最後に、

ツイッターやブログなどの返信で
路地猫のキャスト・スタッフと同じ気持ちで
感染した人間への心遣い、
また、キャスト・スタッフへの心遣いをされている
ファンの方々、野良犬倶楽部のみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。

わたしもみなさんと一緒に舞台を創っていますので、

今後とも応援、よろしくお願い致します!

本当にありがとうございます!

 

 

追伸……

これを書きながら拙作『子猫の涙』を見直した。
エンドロールを見て、あの頃(2006年)からわたしと付き合ってくれている

人たち(もっと長い人もいるが・笑)……“STRAYDOG”の人たち、スタッフ、キャスト……

(先日、結婚した武田真治さんとメールでやりとりしました・笑)
本当にありがとう、感謝します!

 

https://youtu.be/jlHNZW4p3UM