夢といっても将来実現したい夢ではなく、ほんとに睡眠中に見た夢の中で忘れられないものを記録します。目覚めてからもしっかり覚えているので、どうしてこんな夢をみたのか、何か意味があるのかつい考えてしまいます。それも含めての記録です。
1.小型ヨットでサンゴ礁の浅瀬をかろうじて通り抜けた夢
小型ヨットに数人が乗り込み、自分が艇長で舵を握ってました。陸岸近くにきれいなサンゴ礁の連なりが見えたので近くに寄ってみることにしました。ところが近寄りすぎてサンゴ礁の列の間の浅い谷のようなところに入り込んでしまい、時々船のキールを海底にこすったりします。船首に見張りを出して通路を報告させながら操船するのですが、どんどん浅くなってしまいもうだめかと思った時、ヨットを傾ければ喫水が浅くなると思いつきました。幸い適度の風が吹いていて少しヒールしていたので、皆で風下舷に移動、全員半身を艇外に乗り出し喫水を浅くしてなんとか乗り切りました。
・若い頃ヨットに乗っていて結構怖い思いをしたのでこの夢を見たのでは
ないでしょうか
・覚めてから考えてみた夢の意味
「美しいものに近寄りすぎるな、遠くから見ているほうがよい」
「仲のよい仲間で力を合わせれば危機でもなんとか切り抜けられる」

2.荒れ模様の海で大波を乗り越えながらなぜか沖合に進んだ夢
台風の海を泳いでいると高さ10m以上もある大波の列が沖合からこちらに向かってきます。波の列に直角に泳いで、波の中腹では体を波の中に沈めて潜り、波頭近く
で頭を出して息をつぎながら手足を動かして泳ぐ、ということを繰り返して気持ちよく泳ぎ切りました。
・若い頃海で遊んでいて怖い思いをしたから見た夢かもしれないです
・覚めてから考えてみた夢の意味
「危難にあっても慌てずに経験に基いて行動すれば対応できるはず」
「危険には正対することで、楽しみながら切り抜けられる、逃げはだめ」

3.満州で不遇に終わった新開発の補給車両(チハ車)の夢
満州のチチハル駐屯の旧日本軍で新開発された補給車両チハ車1両が、初陣後
まもなくソ連の戦車に追いかけられて、活躍する場を得られないまま撃破されて
しまった夢です。
夢の中では、チハ車が主人公となった童話を見ているような形で現れ、チハ車の
開発の詳細は主人公の回想として吹き出しの中で語られていました。
チハ車は、戦場に近い場所にいた開発部隊が、現地の戦術的要求にあわせて
開発、現地にある故障した車両、土木機械の部品を再利用し試作した補給車両
です。吹き出しの中にあった開発経緯などを整理すると次のようになります。
(1)開発の背景:
・現地の戦車部隊は補給の不備から保有戦力の1/2程度しか発揮できていない
・補給品(燃料、弾薬など)の現地事前集積が必要だが、この補給ポイントは戦況
に応じて場所が変わる
・本土の開発部隊は、この種の補給車両開発要求を理解できず、また予算もない
(2)チハ車の特徴
要約すれば大型、大容量のリフトの付いた低床の装輪トラックです。移動倉庫と
しての利用を主目的として開発されたものです。
・荷台全面を蔽う広さと大きな耐荷重を持つ箱型リフトを持っている、昇降高さが
5m程度。また長期間積載のまま駐輪していられるよう固定補助脚を有する。
・泥濘地通過に適した多輪の装輪車
・ディーゼルエンジンを走行とリフト、固定脚 駆動に利用、ただし走行は低速
利用イメージは「動く補給ポイント」で、補給品積載のまま補給ポイントに駐輪
し、このトラックから別の通常の補給トラックに転載する。状況によってはリフ
トを活用して固定倉庫または野外集積場に補給品を卸下する。
(3)夢の内容
試作車1両は満州の戦車部隊に配属されて、補給ポイントに移動。戦況が動いてい
なかったので、補給ポイントにある倉庫と野外集積所に積載品を卸下します。
ソ満国境からソ連軍侵入との報が入って後方へ移動することにしたが、本来の
開発主目的である移動倉庫としての利用ではなかったので、降ろしてしまった補給
品を再度積むことになりました。この積載作業に手間取り、主人公(チハ車)が
移動できるようになった時にはソ連戦車部隊が数キロの近くまで迫っていました。
必死で逃げるのですが、戦車より遅い低速しか出ないのと、補給路の状態が良く
なかったことで追いつかれしまい、戦車砲弾を受けて主人公が悲しんでいるところ
で夢が終わりました。
(4)覚めてから考えてみた夢の意味
・「適材適所」は指揮官の責任、適時の状況判断(状況予測)がないと、折角の
リソースも努力も無駄となる悲しい結果で終わる。
・現場で観察、現場で判断、できなければ現場の当事者に状況を聞くまたは現場の
意見を聞く。その意見を信ずるためには平素からの信頼関係が大切。

4.発想の神様は、開け離した部屋にある懸案事項(書きかけの論文とか仕掛中の製
造物など)のそばに寄ってくるという夢
私の夢の中では、ある数学者未満が長年解けなかった数学的問題に関して夢の中
で啓示を受け問題の定式化(数学的表現で表すこと)の一例を考え付きます。
この人は学位を持ってなかったのですが、この一例を書いた論文を「数学好き好
き素人集団」のサイトに投稿します。
単にこの問題の数学的表現を論文にしただけですが同好の数学者未満の人たちの
間で話題になり、皆でこの問題を考えることになりました。結果として定式化の内
容に改良が加えられ、ひいては問題解決にまで至ることにできました。
最終的な結論は執筆者多数の正規学術論文としてまとめられて発表されました
が、その内容が評価されて著名な数学論文賞に選ばれたという感じです。
夢の最後の方で、関係者みんなが集まって喜び合うのですがその中でのことで
す。奥さんが「よくこんなことを考え付くものね」と褒めたらその主人公が、
「ドアを開けた部屋に書きかけの論文置いておいたら、神様が来て、こういうふう
には考えられないの?と教えてくれた」と答えます。それが印象的な夢でした。
・私もできれば数学者になりたいと思っていたからこの夢を見たのかもしれません。
でも単に数式の美しさが好きなだけで、それを考え付くような才能もなさそうだっ
たし努力もしませんでした。当時は高校の数学の先生のうちによく遊びに行って
ましたが、「数学はロシア」とのことで、もっぱら共産主義の宣伝をされてしまい
ました。
・覚めてから考えてみた夢の意味
専門外の人の発想でも素晴らしい内容である可能性があります。権威を振りかざ
して、発想の内容を精査もせず、表現、記述方法の難のみをあげつらって没にする
のは、日本国にとっての損失になる。
もっとフランクにまた作成者の書きたかった内容を洞察する論文評価者がいると
いいのでは?と思います。

最後に睡眠中の夢ではないのですが、子供の頃は布団に入って眼をつぶると、色彩豊富な渦巻き模様の点描のようなもの流れているのを見ることができました。きれいだなと思って見ているといつしか眠っていましたが。
また、昼間でも眼をぎゅっと閉じると同じようなものを見ることができました。
成長途上で、視神経とか脳の視覚認知領域が未発達だったからかもしれませんが
見えていた頃が懐かしい。あの頃に戻りたい。

もっと細かい点がゆっくり渦状に流れていました