CZ-504Dアンプの配線作業にかかってからだいぶたちますが、VUメータ関係の

回路見直しをした結果メータに整流回路を付加することにしました。

 その関係もあってVUメータアンプボードも一部改宗しました。

 

  [左側はメータに背負わせる整流基板、右は改宗したメータアンプ基板]

 

1.メータに付加する整流基板

  メータ端子にはんだ付けできそうな小さな基板を見つけたのでその上に組み込み

 ました。

  スイッチングダイオード2個、抵抗3個をはんだ付けするだけですが、基板の両面

 にプリントパターンがありそれをスルーホールでつないでいるのでどう利用するか

 のチェックと部品探しで時間がかかってしまいました。

  また加齢で眼が良く見えなくなってきており、ハンダ吸い取り線と虫眼鏡を片手

 に、やっと配線を終えました。

  細かい作業はもうできないと分かっていたので真空管アンプだけに絞っていたの

 ですが予定外の作業ができてしまって...

  目視チェックと導通テストはしていますが、メータに接続してから、オーディオ

 ジェネレータと真空管電圧計で感度とVUメータらしい針の振れをするかチェック

 するつもりです。

 

2.メータアンプ基板

  真空管ソケットを取り去り、結合コンデンサを小型のものに変えたりで配線の一

 部を改修しました。

  またメータに行く出力線の着脱が簡単にできるようにコネクタ接続に変えまし

 た。この手のコネクタには従来3mm径のバナナプラグコネクタを使っていました

 が、今回はPC系でよく使用されるピンヘッダとピンプラグを使いました。

  テストする時に何度もはんだ付けをはずしたり付けたりするとプリント基板が

 傷んでしまうので。

 

 また、このごろは物忘れすることが多いのでアンプ基板については記録の方も更新

 しました。

  今まで時間はいくらでもあるとのんびりやってましたが、今回の作業でこういう

 工作はあと一年くらいしかできないのではないかという気になりました。

  今年の夏は庭作業はほどほどにしてアンプ製作に集中したいなと思っています。

 去年はモグラ対応でだいぶ時間を取られたので、今年は出ないことを祈って

 います。

 

                            ー END ー

 

[追記]  CRカラーコード表を追加しました(3月10日)

 今回の作業では視力減退のため、抵抗器の値の読み取りに苦労しましたがそれだけでなくカラーコード表の小さな文字も読み取れず難儀しました。この表は雑誌に載っていたものを切り抜いて使っていたものですが、年月とともに色褪せてきたことも相まって虫眼鏡で見ても良く見えません。

 そこでWORDを使って作り直しました。

 

 

  ついでにカラーコードの覚え方も下欄に追加しました。

 語呂合わせで覚えたものはカラーコード以外にもいくつかあるのですが使わないの 

 であらかた忘れてしまいました。平方根の値とか、周期律表の元素の並び順とか

 不思議に覚えているものもありますが。

  口伝えで教えてもらっているので記録してないものはそれまでです。

 そこでカラーコードの語呂合わせを追加したというわけです。

 

                           ー END ー

 CZ-504D/2A5アンプにはVUメータを付けることにして作業してきましたが改めて検討してみました。

 もともと使用する廃シャーシ側面の穴隠しのために、AKAIのオープンリールデッキ

X-165Dから外して取っておいたVUメータをつけたわけです。VUメータアンプもプリアンプS-8760用に作っておいたものを利用するつもりでしたが本当にこれでいいのかと疑問が生じたというところです。

 

 [取り付けたVUメータ、メータ下のビス穴を隠すために銅板を貼り付けてます]

 [シャーシ側から見たVUメータの裏側]

 

 このVUメータについてはメータ感度と照明ランプの機能を確認していますが、音声信号を検波するダイオードは内蔵されていないようです。

 もともとオープンリールデッキの録音レベル調整のためのピークメータとして装備されていたので正規のVUメータと違うもののようです。

 

 残しておいたデッキの回路図を確認してみると、確かにライン出力を分岐して整流しVUメータにつないでいます。

 [X-165Dの回路図:1N60で検波し27KΩと33μFでフィルタしてVUメータに出力

  しています]

 

 結論としては、「駆動アンプかメータに検波用のダイオードを追加する必要がある」ということがわかりました。

 

 メータ駆動用のアンプ(カソードフォロワー)周辺は下の写真のように込み合っているので、ダイオード回路はメータに背負わせることにしました。

[手前のソケットがメータ駆動アンプのもので、側面に取り付けてあるボードにカソード周りのたくさんのCRを付けています。ソケットとメータへの配線はまだしていません]

 

[メータ駆動アンプの回路(再掲)、右側のボードを半分にカットして真空管ソケット近くに取り付けました。 駆動アンプは負荷抵抗10KΩのカソードフォロワーなので増幅率は1以下です]

 

 追加ダイオード回路は正規品と同じものを使い小さくカットしたユニバーサルボードに載せてメータの端子に直接つけてしまうつもりです。

 

 [メータに背負わせる小さなボード]

 

 今のところメータ駆動アンプの入力は初段増幅のCZ-501Dの出力から入れるつもりですが、実装後のテストでレベル調整をする予定です。

                        ー END ー

 

 

 CR部品を確認して実体配線図も作り、さて配線作業をと始めましたが途中で中断してしまいました。

  [配線途中のシャーシ内の様子]

 

 原因は、シャーシが手狭なため用意した部品ではサイズが大きくて配線が難しいと

判断したためです。部品のサイズを確認しながら実体配線図を作ったはずなんですが。

背景となるシャーシ内部写真の上にWORDの図形描画で作った部品を置いていったんですが、描画で作った部品のサイズがいい加減だったんでしょうか。

 

 ネックになったのは次の2か所です。

 1.琺瑯抵抗の取り付けが難しい

   低圧B+を作るためのドロップ抵抗に琺瑯抵抗2KΩ(R/Lに分けて2つ必要)を

   用意していたのですが、これをラグ板に直接接続する配線に無理がありまし

   た。 定石通り熱絶縁したビスナットで琺瑯抵抗をシャーシに立てて取り付け

   てラグ板との間を配線すればよいのですが新たにビス穴を開けるのが嫌でさぼ

   ったのがいけませんでした。

    結局3KΩ(10W)のセメント抵抗を購入してこれを使うことにしました。

 2.VUメータアンプ(サブボード)の取り付け方法の変更

   このサブボードは下の写真のように2階建てで取り付けるつもりでしたが、

   この下にあるCZ-501D周りのチェックなどに不便なためシャーシに取り付けた

   真空管の周りに直接つけることにしました。

 

          [当初は2階建てで設置する予定でした]

 

 [小さく作り直ししたサブボードをシャーシ側面につけることに変更]

 

 作り直すサブボードは、下の写真のように双三極管でカソードフォロワー回路を構成したもので、小さくするために真空管ソケットから左をカットしようと思っています。

 

      [写真左下のサブボードがVUメータアンプ基板]

 

        [VUメータ回路と基板配置図]

 

 もとの基板には写真のように黒色とメタルの大きなコンデンサ(いずれも0.1μF)がついていますが基板を小さくするには邪魔になります。真空管ソケットは既にシャーシに新設していますので不要であり、メタルのコンデンサは次の増幅段へのカップリングコンデンサなので今回は不要になります。

 そこで入力用の黒色のコンデンサを小さいサイズのものに変更して何とか半分にカットした基板に載せようと考えています。

 入力カップリングコンデンサはCZ-501Dのプレートにつながるので耐圧が必要になります。そこでフィルムコンデンサ 0.1μF 630Vを新たに入手しました。

 

 今回は部品の大きさと狭いシャーシが喧嘩して配線作業中段になってしまいましたので、今後に活かすためコンデンサの大きさ比較をしてみました。

 

 [コンデンサの大きさ比較]

 

 大きさはコンデンサの種類、容量、耐圧によってもちろん異なりますが、結合コンデンサとして使う容量に近いものを並べてみました。

 上の写真の右列 上から

・MPコンデンサ 1μF 250V

  結合コンデンサとしては容量は大きいのですが大きさ的には0.47μF 350Vの

 MPコンデンサと同じなので載せました

・オイルコンデンサ 0.1μF 400V

・MPコンデンサ(ガラス封止)0.022μF 300V

・MPコンデンサ(金属封止)0.1μF 150V

 

 写真の中列 上から

・金属フィルムコンデンサ 0.68μF 630V(オーディオ用となっていますが大きい)

・ポリプロピレンコンデンサ 0.22μF 630V

・フィルムコンデンサ 0.1μF 630V

 

 写真の左列 上から

・チタニウムコンデンサ 0.01μF 1.6KV

・スチロールコンデンサ 2000pF 500V

 この2つは一般に高周波回路に使われますが、大容量のものを大きさ比較として

 載せました

 

 カップリングコンデンサは音質に大きくかかわるとして諸説ありますが、私の場合は大きさ的に取り付けができるかできないかの低レベルな選択になってしまいました。もっとも今回はVUメータアンプへの接続コンデンサなので問題ないとは思います。

                                ー END ー

CZ-504D/2A5コンパチブルアンプの実体配線図を作りました。

 

[手順]

  1.主な部品を取り付けてから、シャーシ内の写真を撮る。

  2.必要な抵抗、コンデンサ、ラグ板などを取りそろえ、実際の大きさを確認

    する。ついでに抵抗値、容量値を確認して不良品はないかチェックする。

  3.WORDにシャーシ内の写真を貼り付ける。この時挿入した写真の「レイアウ

    トオプション」を「内部」または「外周」に設定しておくとサイズ、配置が

    自由にできる。

  4.実際のシャーシと用意した小物部品のサイズを見比べながら、WORDの描画

    機能を使って抵抗器、キャパシタなどの図を作る。

  5.高圧、ヒーター、ACなどの配線を写真上に描画する。

    作成したパーツ図(抵抗、キャパシタ、ラグ板など)を上記の図に追加して

    行く。

   6. 「切り取り/スケッチ」などを使ってWORD画面をJPEG画像として保存

    する。

 

 [実体配線図を作る効果]

  1.配線の順序、あらかじめラグ板上につけておいた方がよい部品、配線のため

    に一時取り外した方が良い部品などがわかる。配線作業シミュレーションを

    PC画面でやっていることになるので。

  2.シャーシ加工作業の不備の発見、手直し箇所などが発見できる。

    たとえば、既存の(例えばソケット固定用の)ビス・ナット場所にラグ板を

    付ける予定でいたが、よりよい配置にするためラグ板固定用のビスナット穴

    を新たに設けた方がよいことがわかったりする。

  3.端子がたくさんあってその表示が見にくいような部品、例えば可変抵抗器、

    リレー、ロータリースイッチなどの配線間違いを防止できる。

     今回は使っていませんが、バランス調整用のMN型二重ボリュームなどの

    配線はよく間違えてしまいそうになります。

 

[今回の配線図作業について]

    [実体配線線図 電源まわり]

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 [もとにした回路図ですが、整流管6X5-GTを6CA4に変更、またB2+は左右の

  チャンネルで分けることにしました。回路図は未修正です]

 


 [実体配線線図 真空管ソケットまわり]

 

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 [実体配線図を作る過程で回路定数の一部変更をしています。上記回路図には

  まだ反映されていません]

 

[今回の作業で気がついたこと]

  1.手持ち部品の活用を基本に考えていますが、どうしても足らない部品は新た

   に購入することにしています。今回はそれに手間取ってしまいました。

    その結果、部品取り付けからずいぶん時間があいてしまいちょっと熱もさめ

   てしまいました。やっぱり勢いのあるうちにやらねば駄目ですね。

  2.作図してみたところ、真空管周りが大変込み合うのでパーツ取り付け順序に

   もうひと工夫いるなと覚悟ができました。焦らずにゆっくり考えながら作業し

   ようと思います。実体配線図も2つに分けてしまいました。

    多層プリント基板の部品配置などの設計者の頭の中はどうなっているんで

   しょうかね。

  3.一応もとになる回路図は作っておいたのですが、手持ち部品などの関係で部

   品定数を変更するケースもありました。

                           ー END -

 

[エディター不具合について追記]

 今回この記事の作成には苦労しました。「見出し機能」が新設されたせいかもしれませんが、「ブログを書く」では有効な改行が「プレビュー」では反映されてなかったり、文字サイズが普段より小さくなっていて、サイズ変更の「標準」を押しても

直らなかったりしました。どこかで操作ミスしてるんでしょうか。

 もちろん複製やコピーで新しく作り直しても状況は変わりません。

 

 結局、本文の文字部分をコピーしてWORDに貼り付けて保存し、おかしくなった記事を破棄して新たな記事として作り直ししたらOKとなりました。写真はサイドバーに残っているのでそれを挿入すればよくて改めて保存する必要はありませんでしたが。

 今日は冷たい大風が吹いて大変でしたが、大雪でご苦労している方もたくさんいるので、泣き言は言ってられません。

 

 このところ、真空管を使ったチャンネルデバイダーを作ろうと準備しています。

チャンネルデバイダーはフィルタを使って音域をいくつかに、例えば3チャンネルデバイダーなら高音、中音、低音の3域に、分割するわけですからフィルターが要になります。

 私は簡単な2チャンネルを作ろうとしていますが、それでもフィルターを構成する抵抗とコンデンサの値ができるだけ正確である必要があります。

 そこで同じ値の抵抗とコンデンサをたくさん買って設計値にできるだけ近いものを選んでおくことにしました。

 抵抗については精度のよいマルチメータを使い、コンデンサ(キャパシタ)については手作りの容量計を使おうと考えていましたが、オークションで抵抗とコンデンサを探しているうちに安価なLCRメータを売っているのを見つけ考え込んでしまいました。

 

 [抵抗測定に使用するADVANTESTのTR6845ディジタルマルチメータ]

 

 [秋月のキットを使って作った容量計、2種類ありますが左側のものを使って

        コンデンサの選別をしようと考えていました]

 

ディジタルLCRメータの購入と試験

 ちょっと迷ったのですが、コンデンサの容量だけでなくコイルのインダクタンスも測定できることに惹かれて購入してしまいました。

 

 [コンデンサ選別に使うため購入したLCRメータ、写真下の黒いものは較正に使う

  メタル抵抗(精度 0.05%以下)その右の黄色のものは同じく較正に使う

  コンデンサ(精度 表示4桁)、その右は容量測定用の鰐口クリップ(自作)]

 

 購入したLCRメータは中国製と思われるもので GOLDCHAMP GC-4070と表示されています。添付説明書によると機能はつぎのとおりです。

 

 抵抗測定 9レンジ レンジ表示 20Ω~2000MΩ (解像度0.01~ )

 キャパシタ測定 6レンジ レンジ表示 2000pF~200μF(解像度1pF~ )

 インダクタンス測定 4レンジ レンジ表示 20mH~20H (分解能 0.01mH)

 トランジスタのhFE PNP/NPN 10~1000

 サンプリングレート 約2.5回/sec

 自動零調整

 

 回路内の浮遊容量も測定できるように長いテストリードと9V電池が付属していました。このテストリード(プローブ)を使って校正用の抵抗とコンデンサを測定してみましたが期待通りの表示が得られて満足しています。

 コンデンサ測定に付属のテストリードを使用すると浮遊容量による誤差が大きくなるのでバナナプラグに鰐口クリップをはんだ付けしたもの(テストベッド)を作りました。

バナナプラグをCOM/LC+端子とLCー端子に差し込み鰐口クリップ間に被測定コンデンサーをセットして測定します。

 

 [クリップを使ってコンデンサの容量測定中]

 

アナログテスターについて

 アナログテスターはまだ使っています。メータ針の読み取り誤差はありますが、針の振れ方で得られる情報もあり、何よりサンプリングによる表示のばらつきが無いので安心して読み取った数値を信じることができるので。

 古いケミカルコンデンサーの良否判定にはアナログテスターが便利です。

 

 今使っているのは SOAR社(株式会社ソアー)の SX-210というテスターです。

抵抗を測る時の零調整ボリュームがガリオームになってしまい零調整に苦労しますが

写真右のディジタルマルチメータの表示が疑わしいときこのアナログテスターでチェックしたりもします。

 

 [アナログテスター SX-210とディジタルマルチメータUT-30B]

 

 [SX-210の裏ブタを取ったところ]

 

 零調整ボリューム(添付回路図によると30KΩ)を交換しようと裏ブタを開けてみたら基板化されていました。この零調整ボリュームは今は使われていないタイプのものだったので結局交換はしませんでした。昔の携帯ラジオにはよく使われていたんですが。

 SX-210の前は三和のテスターでしたがこの時はまだロータリースイッチに抵抗がいくつもはんだ付けされている形式で、少し大き目なボリュームでも取り付けることができたんですが残念。

 話は変わりますがSANWAは海外では有名みたいでSUNWAという名前のテスターをガーナ在住時に見つけ面白くて買ってしまいましたが今は孫のところに行ってます。

 SOAR社は今はないようです。長野県発のベンチャー企業でディジタルテスターで世界第2位になるまで行ったそうですが1988年に倒産したとのこと。会社は無くなってもそこの出した製品は生き残っている、「いいなあ」と思います。自分は死んでもこの世に残すものは何もないなと反省しました。えーん

 

                            ー END ー