配線と調整を待っている真空管アンプが3セットあるのに、なぜか はんだごてを取り出す気持ちになれず、部品整理の方ばかりしてしまいます。

 

 マルチアンプで音楽を聴きながら整理しているのですが、左チャンネル低音を受け持つウーファーから音が出ていない事象がおきました。調べてみるとLuxmanのチャンネルデバイダー FL-153の低音レベルボリュームがガリオームになっていることが原因のようです。ちょっと回してみれば復活するのでボリューム交換まではしなくて良いかと放置しています。

 

 しかし部品整理をしているうちに、かんたんな真空管デバイダーなら作れそうな部品を揃えられそうなことに気づきデバイダー試作を検討してみることにしました。

 

 回路は、「Amp Shop Mizunaga]さんのサイトにある「オーディオ知識」を参考にできるだけシンプルなものにしたいと思っています。下は転載資料です。

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[基本的な考え方]

 1.勉強、試作ということでできるだけ簡単なものにする。

   ・±100Vくらいの正負電源を使用する

   ・用意できる電源トランスが小さいので12AT7(12AU7)3球構成にする

   ・レベルセットボリュームは省略、メインアンプ側で調整する   

 2.フィルター素子となる抵抗、コンデンサ選定は入手可能度を優先する

   ・左右揃ってさえいれば、遮断周波数は800Hz±200Hzあたりに入ればよい

    ことにする

   ・フィルター素子(C、R)は変更、交換を簡単にするためプラグイン方式

    にする

   ・素子選別にディジタルマルチメータ、容量計を使用する

 3.周波数特性の測定を必ず行う

    測定に必要な器材は今までにそろえてきたはずなので活用したい

    RC発振器、真空管電圧計、オシロスコープなど

 

[利用できる部品の確認と配置案]

  ① 電源トランス(LV-76 VTVM取り外し品)

     6AL5(検波)×2と12AU7×1(メーター増幅)が使用されていたもの

  ② 平滑用コンデンサ 390μ(200V)×4

  ㉛ ACインレット

  ④ 6ピン端子付きMT(9ピン)ソケットとMT(9ピン)ソケット

  ⑤ ノンプレッシャーソケット+14ピンDIPソケット    

  ⑥ ソケット取付金具(要加工)

  ⑦ アルミケースとパンチングメタルシート(真空管放熱用)

 

 ④と⑤はこんな形です

 

[抵抗、コンデンサ選別に利用できる器材の確認]

 抵抗素子選別には高精度のディジタルマルチメータを使用する予定ですが、未校正なので絶対値測定には心配があります。

 

 コンデンサの選別には手作りの容量計を使用する予定です。

ガーナ在住時に秋月電子のキットを作ったものでアルミ板とかケースが入手できなくて木材とかプリントボードを使ってパネル・シャーシなど作りました。2つの方式のものがありますが、雑音評価着器材から外した高精度のコンデンサがたくさんあるので校正はできそうです。

 

周波数特性測定には、RC発振器、真空管電圧計、ディジタルマルチメータ、ディジタルオシロスコープなどを使用しますが、オーディオ用RCA端子のついてケーブル類を作る必要がありそうです。測定そのものはできる自信がありますが、対数グラフで表すにはエクセルの勉強が必要になりそうでちょっと心配。

 

[真空管周辺の部品配置 案]

 アルミケース内にすべて入れてしまおうと真空管を横向きにセットする予定です。

 市販の真空管プリアンプでも用いられているようなので採用したいと思ってます。

 14ピンのICソケットにフィルター素子がすべて載せられるかもチェックしました。

使用する抵抗・コンデンサのサイズにもよりますが結構厳しいです。

 最初にプラグインを作ってみて無理ならプラグイン方式はやめます。

フィルター素子の入手・選別が厳しそうなので順次グレードアップしたり、遮断周波数変更に対応したくてプラグイン方式を検討しましたが、シンプル イズ  ベストの原則に反していますので...

 

 

      ***上図のフィルター部は片チャネルだけ書いてあります***

 

[疑似正負電源]

 正負電源は疑似的なものを作って済ませるつもりです。+電圧の負荷と-電圧の負荷の差が大きい場合は、正負出力電圧の対称性が崩れてしまいそうです。

 今回、真空管の消費電流は合計でも10mAくらいで負荷変動もあまりなさそうなので、試運転時にバランス調整できると踏んでいます。

 

 思いついた時には、「要処分部品を使って簡単にできそう」と思ったのですがいろいろチェックしてみると結構手間がかかりそうです。途中で計画放棄になりそうな予感がしますが春には作業に着手したいと思っています。モグラが出なければ春以降も時間が取れますので。

                             ー END ー

 現在のマルチアンプシステムは真空管プリアンプ、真空管メインアンプ×2とチャンネルデバイダーで構成していますが、真空管アンプはいずれあちこちの親戚に嫁入りするのでその後の後継機として半導体アンプを用意しておく必要があります。

 

 だいぶ前にSTK407を使用した6チャンネルアンプを作ろうと計画していましたが、今回この計画を見直すこととしました。

 

 以前の計画のため作った電源部とアルミ製アンプケース

電源部は使わなくなった高周波電力計の外筐を使用してます、メータはワット目盛りですが直流電圧計として使っています。

 

 用意していたSTK407、放熱器、正負安定化電源ボード、CR類

STK407の使用回路例は下記に示す過去記事に載せています

 半導体アンプ作ろうかな その3 | アンティーク大好き

 

 製作した電源部があまりに重く大きいので、写真の下に写っているアルミケースに入りそうなトランスを探していました。そこで見つけたのが薄型のトロイダルコイルトランスのついているVictor A-E5のジャンク品です。

 

 ジャンクで入手したVictor A-E5の内部、右下の丸いトランスは高さ5cmありませんが、±28V、1.8Aの容量があります。マルチアンプといっても私の場合は合計アンプ出力が10ワット未満でしか使用しないので6チャンネル分を賄うことが可能と判断しています。

 

 ジャンク品ということなのでチェックしたところ、電源スイッチとソース選択スイッチが壊れていました。しかし、電源直結で入力位置 TUNER固定なら正常に出音するので捨ててしまうことができず長い間部屋の片隅に置いてありました。

(レコード再生用のイコライザはチェックしてません)

 

 真空管アンプ製作のめどがついたので改めて眺めているうちに、トランス以外の部分も活用できるのではないかと気がつきました。A-E5はスーパーA方式なので興味があるし、一応30W×2の出力もあるそうなので。

 

[現在検討中の計画]

 A-E5の電源とアンプ部、入力RCA端子(R,L7組)その他コントロールつまみなどそのまま利用しますが、アンプ部をプリアンプ部とメインアンプ部に分離してこの間にチャンネルデバイダーを入れる形になります。チャンネルデバイダーの出力は低音、中音、高音の3つがありますが、低音出力をA-E5のメインアンプ部分に、中音、高音の出力をSTK407に入れることになります。

 ケースの構造としては、A-E5にサイドウッドを取り付けそれを利用して2階建てのケースを作りSTK407関連は2階部分に納めるというイメージです。SP端子はA-E5に2セット分ついていますが2階部分に高音、中音、低音用の3セット分をつける予定です。

 STK407の6チャンネルとA-E5の2チャンネルで計8チャンネルのアンプになりますが、予備を考えてすべて実装しようと思います。

 

 

 そこでA-E5のアンプ基板を読み取ってプリアンプ部とメインアンプ部に分けるところを見つけなければならなくなりました。

 シャーシの裏側を覗いてみたらプリントパターンが複雑に入り組んでいて、機能ごとに島分けされているものの到底読み切れそうもないことがわかりました。

 

 アンプ基板のプリント面の様子

 

 そこで古い器材ですが回路図など参考になるものはないかとネットで検索していたら、英文ですがVictor A-E5のサービスマニュアルを見つけることができました。

Victorはだいぶ前にKenwoodに吸収されていたので、初めから海外用のマニュアルを探したことが功を奏しました。

 

 サービスマニュアルにあったブロックダイヤグラム

 

 回路図、PDFファイル上では分割ページになるので全体がわかりずらいので印刷して貼り合わせて見ましたが、虫眼鏡がないと細かいところが読めません。

 

 細かく見て行ったのですが、アンプ回路が一体化されておりプリアンプ部とメインアンプ部をきちんと分けるポイントをみつけることはできませんでした。

 しかし、音量ボリュームサブシャーシの出口付近ならなんとか分けられると判断してここに決めました。

 

 トーンコントロール機能がメインアンプ側に入ってしまいますが、マルチアンプシステムでトーンコントロールを使うことはないので問題なしとしました。

 なによりプリントパターンを削って取り出しポイントを作ったりする必要がないのが一番です。

 

 付箋を付けたケーブル部分でプリ、メインを分割する予定

 

 真空管アンプの製作が終わってないので、このアンプに取り掛かれるのはいつになるかわかりません。しかし、検討結果を記録してさえおけばいつでも始められると考えこの記事を作りました。 最近物忘れするようになって悲しい!けどえーん

 

                             ー END ー

 シャーシ加工が終わったので、部品を取り付けてみました。

取付穴などは現物に合わせてマークし穴あけしたはずなのですが、穴あけの時ずれたのか細い丸棒ヤスリで穴の位置を修正しなければならない所もでました。

特に電源トランスの傍の電解コンデンサはだいぶずれていました。

 

      シャーシ正面

 

 VUメータの下の穴はメータがあってビスナットでは隠せないので、薄い燐青銅の板をセメダインスーパーで貼り付けて隠しています。VUメータそのものも、もともと不要な穴を隠すためにつけたものですが。たまたま昔のAKAI製オープンリールデッキについていたものがあったので利用しました。

 

 

 CZ-504D/2A5の選択スイッチはヒーターの切替だけを考えて2回路2接点のスナップスイッチ用の穴あけをしていましたが、カソード抵抗の切替えもすることにして4回路3接点のローターリースイッチに変更しました。接点数が余分ですが。

 CZ-504Dも2A5もカソード抵抗400Ω程度の共通でよいと思いましたが、CZ-504Dは300Ωにしている作例もあるので、切り換えて差を聴いてみたいと思います。

 

     シャーシ後面

 

 私のアンプ作りは古い真空管のヘルスチェックも目的になっているので、プレート電流、バイアス電圧など測定できるように必ずメータを付けているのですが、このアンプではメータを付けていません。手持ちのメータがなくなったからですが代わりに

GTソケットを取り付けて各部電圧を引き出すようにしました。このソケットにテスターのピンを入れて測定するつもりです。使用した古シャーシにもともとあった穴を塞ぐだけのつもりでGTソケットを付けたのですが活用することにしました。

 

 トランスカバーも付けてみました

 

 シャーシ内部の様子

 

 出力トランスの下(ちょうどシャーシ中央あたり)が結構空いてますが写真右側の真空管付近は狭くて配線に苦労しそうです。古シャーシを利用しているのでやむを得ませんが。

 

 上の写真の右側に小さな部品がついたプリント基板がついていますが、これは以前作ったVUメータ用の真空管アンプです。今回シャーシ上面につけた12AX7用ソケットにこの基板上のソケットから配線します。それもあって立体的な部品配置になっています。プリント基板をはずして下の切替スイッチ、真空管の配線をしてから、プリント基板を取り付けることになります。

 ラグ板はまだ取り付けていません。実体は線図を作って位置を決めてから既存の穴を使って取り付ける予定です。

 

 真空管と他部品との間の距離を確認するため、ST管だけ挿してみました。

トランスカバーも取り付けてみましたが、ちょっと不格好です。

 

 トランスカバーを取ってみた所です。カバー取付金具2本と、CZ-501D用のグリッド配線サポーター2本がシャーシから立ち上がっていてまるで4匹のコブラみたいですが。(巳年?)

 テストしてから決めますが、出来たらトランスカバーは付けない方向でいこうと思っています。

 

 あるもので何とか賄って行こうとすると出来上がった部品配置もバランスが悪いしノイズなど性能にも問題が出そうですがなんとか克服していくつもりです。

 

 

                              - END ー

 前回シャーシ側面の加工が終わって、後はシャーシ上面の小さな加工を残すだけなので簡単だと思っていましたが意外に手間取りました。

 

 原因は、寒波襲来で屋外仕事がつらくて休み休みの作業になったこと、電源トランス補強材をL字アングルに交換したこと、またこの作業で失敗して作り直しをしたことなどです。

 寒いと丁寧に作業しなければいけないところをエイヤっとやってしまうので失敗します。スポーツもそうですが加工作業も基礎体力が大切と痛感しました。

 

 シャーシ正面

 

 シャーシの手前左は防磁用のトランスケース、右はCZ-501D用のトップグリッド配線ホルダーです。測定器を分解した時取っておいたカード(プリント基板)ホルダーと貫通端子を組み合わせて作りました。

 

 シャーシ背面

 

 前回、ACラインコネクタにオーソドックスな金属コネクタを使って取り付けに苦労したので、今回はPCなどで使われている3極のプラスチック製のものを使うことにしました。穴あけもそんなに大変ではないので。

 

                            ー END ー

 1月6日 恒例の初詣に佐野厄除け大師にお詣りしました。

これまた恒例で帰りにアウトレットモールに寄ったのですが、孫の誕生日祝いを探して入った店舗で発光信号器のディスプレイを発見しました。発錆などもなくステンレススチール製のレプリカと思いますが、実物大(発光部直径30cmくらい)でインパクトがあります。

 カメラを持っていなかったので店員さんの許しを得て娘のスマートフォンで撮ってもらいました。

 

 

 

 だいぶ以前ですがオークションで古い発光信号器を見つけ欲しかったのですが大きいので置き場所に困るとあきらめてました。今回レプリカですが見ることができて良かったです。

 発光機ライトの前のシャッターをレバーで開閉してモールス信号で近距離通信するわけですが電波による通信と違って秘匿性が高いので、現在でも船舶に載せているようです。姿 形も機能美にあふれていて心惹かれます。

 

 今回のものはレプリカなので実物をネットで検索したら次のものを見つけました。

 反射防止で灰色に塗装されていますが、やはりこちらの方がいい

 

 また、上記のネット検索で、自衛艦が手旗信号を送っている動画をYouTubeで見つけました。手旗信号部分を残して抜粋したものを下に転載します。

  

[状況]

 掃海艇を見送りに行った民間船が、旗旈信号 UW(ご安航を祈る)と自衛艦旗を掲揚して敬意を表したところ、掃海艇「宮島」が「帽フレ」と「手旗信号」の2つで返礼したそうです。手旗信号の内容は「「サヨウナラオゲンキデ みやじま ヲ ミオクリアリガトウゴザイマス」だそうです。(動画の説明文から)

 

 コミュニケーションツールにはいろいろありますが、原始的で使用に技術を要するものほど意思疎通できた時の感激はひとしおだと思います。

 私もアマチュア無線通信A1、いわゆるトンツーで初めて交信できた時は感激しました。

                               ー END ー