VUメータに背負わせる「整流+ダンピング回路の基板」と「メータ駆動アンプの基板」ができたのでシャーシへの組み込みをしました。

 細かいものが見えなくなった上に狭いところに組み込むので苦労するのは目に見えています。ずるずると先延ばしして来ましたがやっと手をつけました。

1.VUメータへの基板の取り付け



 [メータ端子に小さな基板を取り付けたところ]

 まずメータ照明のための配線をメータのL端子につけて、次に駆動アンプへの配線

を小さな基板にはんだ付けしたあとその基板をメータに取り付けました。

 駆動アンプに行く赤・黄・緑の線には束線を使いアンプ側端末にはヘッダーコネク

タを付けておきました。

2.VUメータの簡易テスト
 (1)メータ照明ランプのテスト
   メータがついていたAKAIのテープデッキの回路図にはランプ配線が記述して

  いなかったので何ボルトの電圧がよいのか不明でした。

  そこで実験用直流安定化電源を使ってテストしたところAC6.3Vで良さそうだと

  わかりました。DC6.3Vではちょっと暗いし赤色系の照明でしたがAC6.3Vをかけ

  れば問題なさそうです。

 (2)メータ感度とダンピングのテスト
   下図のようにRC発振器から1KHzの正弦波をメータに加えメータ指針が
  0VUになる発振器の出力電圧をオシロスコープで測定しました。
   その結果VUメーターが0VUを示すには1.1V(RMS)の入力が必要という

  ことがわかりました。

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  VUメータの正式の規格では「インピーダンス600Ωの負荷回路へ1kHzの正弦波

 を加えて1mWの電力を消費した際の出力電圧をメーターに加える。その時の表示

 が0dBmを示すものとし、また+4dBmを0VUとする」のだそうですが、600Ωの

 負荷抵抗も持っておらず適当にやってしまいました。

  RC発振器には600Ω出力端子はあるのですが、分岐コネクタがないので50Ω出力

 端子を使っています。使ったケーブルも50Ωの同軸ケーブルです。

  また上図でダンピング抵抗が5KΩになっていますが、あるメーカーの例では

 3.6KΩを使っていました。使用している電流メーターの感度にもよるのでしょうが

 手持ちがなかったので5KΩで代替えしました。

  ダンピング効果は音声信号を加えてメータ針の動きをみるのが良いと思いました

 が、今回はRC発振器との接続をON/OFFして様子をみました。

 


 [左側メータが0VU表示]

 


 [右側メータが0VU表示中]


[RC発振器の出力電圧測定時のトラブルについて]
  はじめディジタルオシロスコープで測定したところ「Cycle RMS」、「RMS」の

 表示がともに2.4Vと表示されました。一方RC発振器についているメータは、1.1V

  RMSを示しておりRC発振器のメータは未較正とはいえあまりの違いにびっくりし

 ました。

 [ディジタルオシロスコープの表示]

 


 [RC発振器のメータ表示]
 

  そこで同じく未較正ですが真空管電圧計で出力電圧を測定したところ、RC発振器

 のメータ表示と同じ1.1V RMSを示しています。考え込んでしまいましたがオシロ

 スコープのRMS表示は正負の波形ピークの間の電圧のRMS(平方平均平方根)値

 ではないかと気がつきました。2.4V/2 なら1.1と誤差の範囲です。

  テクトロニクス社のTDS410Aディジタルオシロスコープは、「AUTOSET」

 ボタンを押せば自動的に同期がとれた波形を最適なスケールで表示してくれ、また

 「MEASURE」ボタンを押せば各種波形に応じたいろいろな測定値が自動的に表示

 されて便利なのですが、マニュアルが英語版なのであまりよく読まずに使っていた

 のがトラブルの原因だったようです。

3.VUメータの取り付けと駆動アンプ基板のシャーシへの取り付け

 


 [VUメータを取り付けたところ]

 

  メータをシャーシ」側面に開けた窓に入れ押さえ板で固定しています。

 手前の何本かの赤い配線はB+配線ですがテスト前なのでハンダ付けせずにテープで

 止めています。

 

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 [駆動アンプ関係を組み込みんだところ]

 

  他の配線もあらかた終わってますが、CZ-504Dと2A5の終段管切替スイッチの

 カソード抵抗関係は未着手です。


 今回の作業で、配線作業は入力関係(RCA端子、音量ボリューム、CZ-501Dトップグリッドのキャップなど)と管種切替スイッチを残すのみとなりました。
 そうえば外部から電圧測定をするためのGTソケットへの配線も残っていました。

 シャーシへのアースポイントも決め切らずに残していましたが、これについては
今回マイクロソフトの「COPILOT」に訊いてみました。今まではどうしても心配なところは「GOOGLE」で調べたり「教えてGoo」を利用したりしていたんですが。
 真空管アンプ関係の古い技術はわからないんだろうなと思いながら「一点アース」について訊ねたんですが、しっかり答えてくれました。いくつかの方法を提示して

実験しながら決めて下さいとのこと、ハム音チェックの方法まで教えてくれました。

 「これでないと駄目」と決めつける情報が多い中で客観的、論理的、実験的に より良い答えを探そうという姿勢に感心しました。
 さすがAI、たくさんの情報を集めて分析して行くと正解は一つではない、相手の技術力、対象システムの構造によって答えは変わるということがわかっているみたいです。
 スペクトラムアナライザーでハムノイズなどをチェックしてみたらという提案は

嬉しかったです。無線、高周波関係の物作りを止めて出番のなくなってしまったTR4120に活躍の場が与えられそうです。

 またTR4120内蔵のトラッキングジェネレータが100Hz以上しか出ないのでアンプの周波数特性カーブ表示は無理と思っていましたが、トライしてみます。

 今までの経験上私の作ったアンプでは100Hz以下はたいして出ないのでそれなりの表示ができるかもしれません。

 

 [TR4120でRC発振器の出力1KHzを表示しているところ]


                             ー 以上 ー