寄り道~Stories of my life~ -6ページ目

苦しみからの解放

一人で居ることに慣れてしまい、運転する車の中で感じる、時速160の高速道路。
entotsu

僕は笑っていた、その先の向こう側に見える、光を知って。


カーステレオから流れる曲は、一曲だけのリピートだから、


もう忘れることもできないんだ。


悪いことばかりしてきました。理由も無く、ただ、訳も無く。悪いことばかり。


左側の大型トレーラーが揺れて、僕はクラクションを鳴らしてしまう。


再び、生への執着を、またやってしまうんだ。


トンネルを抜けると、そこには何も無いと思ってしまう。


僕は、悲観主義者でもなく、ただ、少しだけ、諦めている社会の一部。


例え、この苦しみからの解放を待たなくても、孤独だと思っていても。


少しだけ、笑うしかない、社会の一部。


頭をよぎるのは、唯一つ。


生命保険の口座引き落としだけなんだ。


自立を求める社会の枠組みの中で、僕はアクセルを踏み込む。



30. Jan. 2007


希死念慮

その時、雪の町を僕は歩いていた。
train

車の排気ガスにまみれた灰色の粉雪。


かっこ悪くて涙も出やしない。


知る限りの幸福を頭に浮かべて。


フラットな心に。


「いつも楽しそう。」


「そうだよ。僕は楽観的だから。」


ずっと、こんな位置をキープしてるだろ。


あの日、真夜中の点滅信号に。


命を浮かべた。


うそつきだから。



26. Jan. 2007 II

存在定義

凶暴じゃなかったんだ。
kage

悩んだ時は、一人でいたから。


昨日も笑顔で、今日も笑顔で、


明日も作るよ、愛想笑いに歪みながら。


公園の砂場に居たよ。


僕は、ずっと。


好きな人を、困らせたくなかったから。


砂場に居たんだ。


僕は、ずっと。


一人になると、泣いてたよ。




26. Jan. 2007 I