立地は改善することが難しいと言われます。
たとえば、前回の“店舗立地報告書”にある、
「◆1 通行人の様子」の内容を見れば、変えることが難しいことがすぐ分かります。
通行人の男女比率やサラリーマンの比率を変えることはできません。
もちろん、「◆2 TG(交通発生源)」を変えることもできません。
だから、立地は怖いのです。
一度決まってしまうと「容易に変えることができない」からです。
でも、店長のやれる改善はあります。その方法をご紹介します。立地要因の中で、一番改善しやすく、効果がよく現れるのが「視界性」です。
視界性の改善
TGからの見え方を変える、人々が歩く動線上からの見え方を変えることです。
○看板
看板、とりわけ、スタンド看板から始めると良いでしょう(写真①)。
ただし、これを歩道上に置けば効果的かもしれませんが 道交法に抵触しますので無闇やたらに置いてはいけません。
自店の敷地内や近隣で許可を得た場所での設置、また、昼食などの時間帯を限って掲出するやり方があります。
他にもバナースタンドやメニュースタンド、イーゼルスタンド(写真②)、
ポスターなどいろいろな看板を試すことができます。
デザインはなるべくシンプルなものにして、大事な情報だけ入れるようにしましょう。
○スポットライト
通行人の方へ向けて光を発することで、人々の注意を引く方法です。キラキラ光るタイプの照明や動きを伴ったサインを使うのもありです。
○人間POP
道路上でどこにも看板を置けないようなときに、人間が看板を持って立っているのはどうでしょう。
立っているついでの、チラシや無料券を配布しても良いのです。
「恥ずかしくてできない」と思ったら本当にできません。
こうした努力を責める人はどこにもいませんからご安心ください。
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山942 有限会社ソルブ
林原安徳:有)ソルブは、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。
電話 03-3538-6603 メール問合せは、こちら
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引用元:店内外でフォローする立地の弱点 連載116-1
店の看板と同じような色や形の他の看板などがあると、
③TGからの直接視界性
TGが決まったら、- それらのTGから店がどのように見えるのかを3段階に分けてチェックします。
- スーパーマーケットであれば、その出入口付近で立ち止まって見てください。
- 自然に見えれば3ですが、
- この辺りに見えるはずだと探せば見えるなら2、
- 見えないなら1です。
- 見えない場合、
- その理由を「見えなくする要因」の中から選んでください。
- 視界を遮(さえぎ)るものがあるからが一番多いでしょう。
いっしょになってしまい見えなくなります
(これは「視界融合」と呼ばれる心理現象です)。
また、有名なブランドの看板や大きな看板があるため観察店舗が
まったく目立たず見えないということも起きます(同、「視界退行」です)。④動線視界性
複数のTGがあると必ずそのTG同士の間に、
人々が行動する経路(線)ができます。
それが「動線」です。
TGを3ヶ所選んでいますので、
動線も3つできます。
これらの動線上を歩く人々が、店舗がどのように見えるかをチェックします。
⑤記憶容易性
TGは強くないけれど繁盛する店があるとしたら、
この記憶容易性が高いことが考えられます。
どんなに商品やサービスが良くても、
お客さまが店に辿りつかなければ繁盛しません。
店に辿りつくには、店までの行き方が分からなければなりませんし、
記憶できなければなりません。
また、
店の良い噂を聞きつけた別の人は、
どのように行けばよいかをも理解できなければいけません。
これを容易にするのが、地理上の目印=ランドマークです。
さらに、「○○駅の東口に出て、吉野家のある角を右に入って3番目の角地」
というように場所の説明がかんたんにできることです。
この文章を考えてみて書けるようであれば、説明しやすいことになります
⑥店の間口や諸条件
入り口が狭いことは、どんな商売にとっても困りものです。
2階や地階もそうです。
鉄道や工事で騒音や振動があったり、日中は西日が入って眩しかったり、
店前を大型車両が通るため歩行が危なかったり、段差があって店に入りづらかったりするのも問題です
反対に、コンビニのように外から店内を見通せたり、
角地にあって3方向から来られたりするのはプラスです。
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引用元:ストアビジットで気づく店舗立地の優劣 連載115-3
こういう商圏は限られます。
通行人の様子を観察することは、商圏のことを知ることにもなります。
通行人の様子
- そこでこれを最初にチェックします。
- まず、通行人のなかで男女比を見てみましょう。
- 厳密に測定する必要はありません。
- 「男性ばかりが歩いている」と思ったら1です。
- 反対に、「女性ばかりが歩いている」ならば3です。
- この数字は大きいほど商売に向いていることになります。
- 消費性向は、男性より女性のほうが高いからです。
- そして、錯覚なのですが、女性が50%を占めているだけで「女性ばかり」に思えてしまいます。
- 東京なら渋谷109近くや原町田の商店街がそうです。
- サラリーマン・OLは仕事・業務と言う心理的に余裕がない状態にあるので
- あまり消費性向は高くありません。
- これに対して良い商圏というのは、
- 赤ちゃんや高齢者まで年齢に関係なく、
- また、家族ずれや学生など多くの人々がミックスした感じで歩いている地域です。
- 吉祥寺や自由が丘が良い例です。大学や高校があって、その学生たちが歩いているというのもまた行動が制約されています。
- 記載がありませんが、そうでない場合には2を選びます。
- 商圏の良否は、
- 通行人の歩く速さでも分かります。
- 早足で歩く人や走る人が多いところは要注意です。
- たいていの人はお客さまになってはくれません。
- 前だけを向いてただひたすらに目的地に向かっているというような人の足を止めさせることは容易ではありません。
- ゆっくりと歩く人や立ち止まる人が多いなら商売には絶好の場所です。
- レジャー施設周辺や観光地、公園近くに多く見られます。
②TGはどれか。
立地でもっとも重要なことは、- TG(TrafficGenerator、交通発生源)です。
- これがぜんぜん見つからないならば、そこは「悪立地」と言うべきです。
- 家賃がいくら安くても手を出してはいけない立地です。
- TGには一般的に、
- 鉄道駅、スーパーマーケットや量販店のような大型小売店、そして、交差点があります。
- 店の回りを見回して、人々がどこに集中しているかを観察します。
- 店から100m以内でそういう場所があるはずです。
- そして、その名称を書き入れます。
- 交差点の場合は、用紙の右下に地図を書いて位置関係がわかるようにしておきます。人々の集中度合い(人数の多さ)によって、TGを3つ上から順に記入します。
③TGからの直接視界性
TGが決まったら、- それらのTGから店がどのように見えるのかを3段階に分けてチェックします。
- スーパーマーケットであれば、その出入口付近で立ち止まって見てください。
- 自然に見えれば3ですが、
- この辺りに見えるはずだと探せば見えるなら2、
- 見えないなら1です。
- 見えない場合、
- その理由を「見えなくする要因」の中から選んでください。
- 視界を遮(さえぎ)るものがあるからが一番多いでしょう。
ストアビジットで気づく店舗立地の優劣 連載115-3 へ進む
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引用元:ストアビジットで気づく店舗立地の優劣 連載115-2
ストアビジットとは、
多くのチェーン店で使われている「店舗訪問レポート」のことです。
新しい店や他店、競合店などを月1回以上、
お客様として訪問し、
そこで得た役立つことや勉強になったこと、
さらには、店の問題点などをありのままに書いて提出します。
商品やサービス、清潔さ、安全管理や食品衛生などをチェックしていますが、
このストアビジットにぜひとも加えてほしいのが、「立地」についてのことです。
そこで、本邦初公開、
これだけチェックすれば立地の達人になれるという優れものを用意しました。
それは「店舗立地報告書(StoreVisitationReport of Location:SVR)」です。
店長のうちに何度も使えば、
起業した時に助かること間違いなしです。
もし、チェーン店であれば、
このチェックを30店以上で行えば、売上予測モデルも作れるようになります。
では、さっそく見て行きましょう。
このSVRでチェックする立地の内容、
①通行人の様子、②~④TGと視界性について、⑤記憶容易性、⑥店の間口や諸条件の6つです。
商圏の大きさや統計データなどを除くと、この6つだけ把握すれば立地の良否が判断できます。
通行人の様子を観察することは、商圏のことを知ることにもなります。
通行人の様子
- そこでこれを最初にチェックします。
- まず、通行人のなかで男女比を見てみましょう。
- 厳密に測定する必要はありません。
- 「男性ばかりが歩いている」と思ったら1です。
- 反対に、「女性ばかりが歩いている」ならば3です。
- この数字は大きいほど商売に向いていることになります。
- 消費性向は、男性より女性のほうが高いからです。
- そして、錯覚なのですが、女性が50%を占めているだけで「女性ばかり」に思えてしまいます。
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引用元:ストアビジットで気づく店舗立地の優劣 連載115-1
立地の効果(4)
年がら年中、人手不足になる店とそうならない店の大きな違いは何でしょう?もちろん、それは時給の高さや労働環境、人間関係などの違いを挙げることはできるでしょう。でも、それらをすべてクリアしたとしても人手不足が起きるとしたら、やはり「立地」を疑うべきです。学生が必要ならば、学校と自宅との間に位置しているでしょうか?駅から近いということは、どこからでも容易に寄れるため絶対条件です。自宅から通える成人女性に働いてもらいたいならば、徒歩や自転車で来られる1km圏内に住宅地が広がっていますか、店からの帰宅時にスーパーマーケットやドラッグストアに寄ることが自然にできますか、遠回りになっていませんか。逆に言えば、スタッフ募集のチラシをそうした日常行動のし易さを考えて便利な地域に撒いた方がより効果的だというわけです(図3)。ただやたらに、リクルート情報を出しているだけでは経費の賭け損になります。
図4 地域(A)は全体の世帯数は少ないが、700万円以上の世帯が多い地域。地域(B)は全体は多いが、700万円以上は少ない。デフレ期はどちらを狙うかで販売促進は違ってくる。(商圏分析ソフト「統計てきめん2プレミア」で描画)
立地の効果(5)
デフレ経済では、国民の大多数が貧乏になります。それでもお客さまに来てもらおうとするなら、店の経営は2つしかありません。貧しくなったお客さまに合せてメニューを「安く」するか、それとも、今の価格でも安い、適正だと思ってくれる可処分所得の高いお客さまに絞っていくかです。さあ、あなたの店はどちらでしょう。
どっちもやっていない、というのはお先真っ暗です。前者の「メニューを安くする」をとるなら、さあ、「本日のめだまメニュー」を考えましょう。しかし、後者の「所得の高いお客さまに来てもらう」というのでしたら、さっそく商圏分析をしましょう。本部、本社にお願いして安い商圏分析ソフトを導入してもらい、「年収別世帯数」を調べ、年収700万円以上の世帯が多い地域を探し出します。その後は、その地域に出かけて「ご案内チラシ」をポスティングしてきましょう。この効果は大きいですよ。
立地の効果(6)
店から歩いて5分以内(300m以内)で、タワーマンションのような階数30以上あるビルを建築していませんか?もし、そうならそのマンションの住人はだいじなお客さま予備軍です。近くの民家などの辻々に許可を得て、自店舗の案内看板を付けましょう。
それも1ヶ所だけではなく、3ヶ所以上。そして、あなたの店のお客さまになってくれる最初の1人を作ります。その1人がヘビーユーザーになってくれたらしめたもの、次々に新しいお客さまが増えていきます。人口減少が続く時代にあって、この増加はたいへんありがたいものです。タワーマンションが一棟建つと600~1000人分の需要が生まれます。それによって、スーパーマーケット1店の採算が採れることもあります。人数が多いのでその自治会も活動的なことが多く、人々の繋がりが形成されやすいと言われています。あなたが招くのをマンションの人達が待っています。
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引用元:店長が無視しがちな立地の効果 連載114-3
立地の効果(2)
販促チラシを配ったり、ポスティングしたり、新聞折り込みをした経験はありますか?あるいは、SNSや販促ウェブでイベントを公開したりしてませんか?これらは、店からお客さまの自宅、勤務先、スマホへ積極的に働きかけて来店してもらう大事な活動ですね。しかし、この効果はいかがでしょう。来店数や来店頻度が確実に上がっているでしょうか。ここがポイントです。来店数が増える、あるいは新しいお客さまが増えているというのは、実は、立地の効果なのです。
なぜかというと、ふつう人間は滅多に自分の行動を変えることはありません。よほど強い動機、インセンティブがないと変えません。仮に変えるとしてもその変え方はほんの少しです。ですから、お客さまは、あなたの店から一所懸命アタックされても、駅に行くついでに、とか、○○に出る時についででしか行きません。これらを「ついで来店」とか「効率来店」と呼びますが、この「〇〇のついで」の○○はやはりTGのことです。
また、「ついで」でなくても、「近いから行ってみるか」と思える人なら目的来店してくれるでしょう。この「近い」も、あなたの店の立地のことです。
立地が多くの人にとって良ければ、そうした販促活動は実を結びやすい。TGがあって、多くの人から「近い」と思われていればこそ、反応率も高くなります。
図3 店の回りに4つの住宅地域がある。どこで募集チラシを撒くと効果的か?
暮らす人の見になって考えれば、Bに住む人々ならいつもの行動線上に店があるので、店は働きやすい。しかし、AやC、Dの人は、遠回りをしなければならない。
立地の効果(3)
ロードサイドの店舗で昼間の営業中に、にわかに空が暗くなり強い雨が降ってきて、それに伴い客足がぱったり無くなった。そんな経験をしたことはありませんか?
なぜ雨が降ってお客さまが来なくなってしまったのでしょう?「そりゃ雨が降ったから」という答えは答えになってません。
なぜなら、ロードサイドは自動車で来るお客さまがメインです。その自動車が雨が降ったから減るなんてことは、ふつうはありません。では、なぜ来なくなるのか?
理屈は簡単です。雨が降って空が暗くなったので、「店が見えなくなった」のです。暗くなって、本来なら看板を点灯しなければいけないところを、それをしないため、店はドライバーから見えないのです。店が見えないのは、「店がない」のと一緒です。
来店客は激減します。こんなことにならないよう普段から、看板の点灯スイッチの場所を、店のみんなに知らせておきましょう。
店長が無視しがちな立地の効果 連載114-3 へ進む
店長が無視しがちな立地の効果 連載114-1 へ戻る
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引用元:店長が無視しがちな立地の効果 連載114-2
例えば、売上が好調だと日頃の営業努力が実を結んだと思い、逆に、不調で低迷しているとこれは立地が悪い、競合店のせいだと思って納得する、こんなことはありませんか。もちろん、営業努力が実を結ばないと言いたいわけではありません。
大事なことは、実を結んでいるかどうかは、立地をよく見ればわかるということです。実は、店が変化しなくても、立地が変化することがあるのです。こうした立地の変化に合せて、店の営業方法を変えるだけで大きな成果が生まれることさえあります。今回はこの話をしましょう。
立地の効果(1)
立地の要因として大きいものは、すでに話しましたTG(ティージー)です。そのTGの中でもショッピングセンターやディスカウントストア、百貨店など大型の商業施設が代表的なものです。これらがあるおかげで人々は集まってくるのでその周辺が絶好の商売立地になるわけです。でも、TGの影響で自店が繁盛しているという気がしないと思う店長もいるかもしれません。
そこで、きょうから冷静にお客様の持ち物をよーく観察してみて下さい。すると似たような紙袋やビニール袋を持って訪れているお客さまが必ず見つかるはずです。そして、それらに書かれたロゴなどを見ると店から遠くない商業施設で使われていることに気づくはずです(図1)。
図1 椅子の下に有名ブランドの紙袋が・・・
あなたの店が街中ならばスーパーマーケットや百貨店の袋を持ってきているかもしれません。
実は、近くに商業施設はないようなロードサイドの店であっても、店に来る直前で自宅以外にいたお客様の中で「買い物をしていた」比率は50%もあることが分かっています(図2)。つまりTGから離れた場所に店があってもTGの影響を必ず受けているのです。
図2 飲食店2万人調査の結果1998年
(小見出し含め 字)
キャプション
店長が無視しがちな立地の効果 連載114-2 へ進む
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引用元:店長が無視しがちな立地の効果 連載114-1
(4)周りが競合店だらけの店
競合店といえど、
切磋琢磨し合えるうちは良いのですが、
自社を含めて4店以上の同業店が
至近距離に出店しているとなると、
これは問題です。
競合店の弱点と
それに対応する自店の長所を見出し、
販売促進を積極的に仕掛けていくのも
相手がせいぜい1店か2店までです。
相手が3店ともなると打つ手がなくなるでしょう。
互いに営業コンセプトが
微妙に違っている程度で、
それを強く差別化して
お客さまに訴えていくのは困難です。
ちなみ、
同業店が2店になると、
その立地でのマーケット(人々の需要)は1.4倍になります。
そのマーケットを2店で2分しますので、
「競争力」が同じなら
互いに売上は、
1店舗しかなかった時の
0.7倍になります。
つまり、
2店舗は互いに30%の売上ダウンが生じます。
これが3店舗になると、
マーケットは1.7倍ですので、
1店舗は同様に0.57になり、
4店舗になるとマーケットは2倍になりますが、
各店は0.5と半分になってしまいます。
これでは損益分岐点を下回った売上げにならざるを得ず、
お互い共倒れしてしまうのです。
図5 同業店が増えるにつれて、減る売上げ(5)3重苦の店、最悪の店
これは上記の(1)から(2)が
2つ以上複合したような場合です。
店が見えないし入れない。
店が見えないし、
狭い。
これは6通りあります。
これならどんな店長でも頑張れます。
問題は、
「店が見えないし、入れないし、狭い」
という3重苦の店が4通りあります。
そして、
「店が見えないし、入れないし、狭くて競合店だらけ」
という最悪の店です。
この5通りは、
とても並の店長ではかないませんし、
そもそも出店してはいけません。
もし、
今の時点で、
売れない、人がいない、活気がない、楽しくない
と感じたらどれかに該当している可能性があります。
図6 店長に運営させたくないのは立地3重苦以上の店
店長に運営させたくない店舗立地ワースト5 連載113-2 へ戻る
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引用元:店長に運営させたくない店舗立地ワースト5 連載113-3
売上予測コンストラクターの林原琢磨です。
私たちは常々、
「お店や看板が障害物で隠れてしまわないよう、自然に見える位置に設置してください」
としつこいくらいに申し上げております。
そんなこと言われなくても分かっている、と言われてしまいそうですが、
それでもしつこくこのことについて言及し続けているのは、
「お店が見えていないことに気付かない人が多い」からに他なりません。
お店のオーナーとしては、自分のお店ですから、普通の人以上に物件に意識がいきます。
その結果、多少見えにくくてもちゃんと認識できるので、「見える」と思ってしまうのです。
しかし、お客さんとなる人々のほとんどは、街を歩いている時、そのお店のことを意識してはいません。
したがって、「無意識に視界に飛び込んでくる」ようなものでなければ、認識することができないのです。
そうした現象の中でもよくあるケースのひとつが、
「店前を往来する車が多くてお店が隠れてしまう」
というものです。
一般的な乗用車ならばそんなことはありませんが、バスやトラックなどの大型車は、
建物の1階部分をまるまる覆い隠してしまうくらいの高さがあります。
ですから、店前道路が、そうした車両が多く通る道であった場合、
頻繁にお店が見えない状態になってしまっているのです。
特に、交差点に近いとその分車が店前で停車する可能性も高まります。
交差点角地であればそこまで問題ではありませんが、
角地から2~3軒離れた位置になると、交差点にいても、向かい側からは見えない場合があります。
一般的には、「店前交通量が多い」「交差点角地に近い」という要素は、
プラス要因で語られることが多いでしょう。
しかし、私たちが見てきた中では、こうした要素があるがゆえに、
往来する車でお店が遮られて見えなくなり、来店を妨げているケースも多々見られました。
あなたのお店は、いかがでしょうか。
大丈夫と思っても、今一度、チェックしてみるようにしてください。
なお、もしも車によって1階部分が見えなくなる恐れがあるのであれば、
2階部分に看板を設置する、という方法が、シンプルですがとても効果的です。

「うちは1階路面だから視界性には何の問題も無い」
と油断せず、念入りに調べて、看板の掲出場所を検討してくださいませ。
売上予測に使うデータなら商圏分析ソフト”統計てきめん2プレミア”
統計てきめん2プレミアのダウロードサイト
統計てきめん2プレミアの紹介動画5分
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林原安徳:有)ソルブは、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。
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(2)入れない店
入れない店がよくあります。
出入口があるから物理的に入れるはずの店であっても
入れない店もあります。
それは心理的なものです。
たとえば、
怪しい雰囲気のある店には近寄ることさえしません。
もちろん、
信頼のおける友人らがいてくれたり、
酒に酔っていたりして
正常な判断ができなくなっているなら別です。
図3 狭すぎる間口は、見えないばかりか入りにくくする
ふつうは、
怪しいファサード(間口デザイン)の店、
暗がりの店、
看板があっても何屋かわからない店、
急な階段になっている店、
見知らぬ人が回りにたむろしている店、
・・・こうした店に人は入りません。
そして、
もちろん、
物理的に入れないような入口では入りようがありません。
入口にビール瓶の空き箱が詰まれていたり、
たくさんの放置自転車に取り囲まれていたり、
狭い廊下や別の店の中を通り抜ける必要がある店です。
あなたの店の入口をよーく確認してください。
図4 物理的に入れなくする放置自転車
(3)狭い店
確かに1坪や2坪ときわめて狭い店があるのは事実です。
しかし、
本来なら最低でも15坪~20坪の標準的な広さで
出店している業種業態の店が
1坪とか2坪で営業するとなると事情は大きく変わってきます。
何であれ売り方がまったく異なるので、
通常のオペレーションでは不可能になるからです。
それに、
人数配置が全く違います。
通常の店なら複数のスタッフで多い時には
10人ほどのチームワークが不可欠な飲食店であっても、
1坪2坪では1人か2人でしょう。
もちろん立地も大きく異なります。
1坪2坪で店を出せるのは、
大きな流入のある繁華街の1等地しかありません。
一方で、
やや狭い程度の広さでありながら、
厨房や客席の配置の拙さのために
多くのお客さまにじゅうぶんなサービスができない店もあります。
こうした場合、
多くのお客さまが重なった時間に
そのお客さまを帰してしまうことが頻繁に起きます。
すると、
「あそこは何時行っても入れない」
という不満が蓄積していくことになり、
気が付いたときには
お客さまの多くが離客してしまったというようなことが起きます。
来店してくれたお客さまのほとんどに
サービスが行き渡る広さ、
客席の余裕がなければなりません。
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引用元:店長に運営させたくない店舗立地ワースト5 連載113-2






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