この調査結果は決して特別なことではなく、

その後、立地についての選択肢が入っているアンケートでは、必ずこうした傾向になります。

 

つまり、お客さんが店に来る最大の理由は、「店の立地が良い」ことなのです。

 

その立地とは、「通りすがり」に来られる、「近い」ことです。

 

少し言い換えると、

「お店が人々にとって便利な場所にあること」なのです。

 

遠くて不便な場所にある店には行かない。これが来店客の共通点です。

 

では、

アルバイトなどの従業員がその店で働く理由は何でしょう?

働く理由ではありません。

店を選ぶ理由です。

 

これには大きく2つの理由があることが知られています。

 

一つは「働く環境が良いかどうか」、

もう一つは「便利な場所にあるか」です。

 

前者は、他の従業員に混じって働くからには人間関係が良好でなければなりませんので

当然のことでしょう。

この問題は飲食店に限らずどんな仕事でも共通することですね。

だから、何にもまして店としてクリアーしていなければなりません。

 

「働く環境づくり」ができていないのならば、

従業員の募集をすることや、

ましてや、客数増加を図ることなど思いもよらぬことです。

 

ですから、ここではこれができているとして話を進めましょう。

 

とすると、そうです。

またもや立地の問題が出てきました。

お店が働く人にとって便利な場所であるかという点です。

 

「別の職場から帰って来た時に寄りやすい」、

「学校帰りや用事のついでに行き易い」、

「働いた後にスーパーマーケットに寄りやすい」・・・

 

そうです。

こうした立地の利便性は、お客さまにとっての利便性とほとんど同じです。

 

つまり、

店はTG(トラフィックジェネレーター:交通発生源)に近い場所にあったり、

そうしたTGと往復する「行動線」上にあることが、「働く人」にとっても重要だということです。

 

逆に言えば、

お客さんが来ないような立地は、

働き手が来ないような立地でもあるということです。

 

人々から見えないような看板しかない店は

、働きたいと思う人からも「見えない・気づかない」のです。

店が誰からも見えるようにしっかりと看板が設置されていることも、

従業員のリクルートにとっては重要だということです。

 

東京、江古田1kmの年齢別人口

 

2 東京、江古田1kmの年齢別人口

周辺には、日大芸術学部、武蔵野音大、武蔵大学がある

 

 

 

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引用元:店長なら同時にできる、人手確保と顧客獲得 連載119-2


「商圏」という見方をすると、店で働く従業員の確保も、店に来られる顧客の確保もほとんど同じことだということに気づきます。

 

それは、働く側に立つ人も飲食する側に立つ人も、たいていは同じ「商圏」内にいるからです(注)。

 

ですから、客数を増やそうと思ったら、まずは従業員に働きかけてみることをお勧めします。

 

従業員に店の割引券やイベント参加券を渡して知り合いに配布してもらうと

良い顧客をたくさん連れてきてもらえます。

店 働く
その反対に、従業員をリクルートしたいと思ったら、

客席で食事をしているお客さまに声をかけてみて、

あるいは世間話のついでに、従業員募集の話しをしてみれば、

良い従業員を紹介してもらえたり、お客さまご自身が働いてくれるようになったりするものです。

 

お店に来てくれている人は、時にお客さまになってくれたり、時に働いてくれるようになったり、うまく切り替わってくれてるものです。

 

ですから、「うちは人手が足りなくて・・」とこぼしているのは、「うちはお客さんが少なくて・・・」とこぼしていることと同じなのです。

 

お客さんが店に来る理由

お客さんが来店する理由は何だと思いますか?

「良いメニュー(商品)・サービスがあるから」だと思う人が一番多いでしょう。

 

確かにそれは間違ってはいないのですが、お客さまが本当にこだわっているのは、別にあります。

 

300店以上を運営しているある大手の飲食レストランチェーンが来店するお客さまにアンケートした結果、

「お店を選んだ理由は」に対する答えで一番多かったのは

「通りすがり」の34%と

「近い」の27%で合計61%、

「料理」23%や「雰囲気」7%、「サービス」2%をはるかに上回っていました。

 

 

1anke-to

1 ある大手チェンレストランが調査したアンケート結果

 

 

注 購買流入がひじょうに大きな超広域マーケットや就業者流入が大きいオフィス性向が高い地域などはこうしたことが当てはまりません。

 

 

 

 

 

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引用元:店長なら同時にできる、人手確保と顧客獲得 連載119-1


しかし、

だからこそどの立地も取り合いとなり、

家賃はきわめて高い。

チャンスも大きい代わりに採算割れを起こすリスクも大きい。

生半可な覚悟ではやっていけない街です。

 

街の見つけ方

 

さて、

上に書いた街は実務的にはどうやって見つけたら良いのでしょう?

それは3つの統計項目を使えば良いのです。

 

1)人口、2)昼間人口、3)小売業年間販売額(以下「小売」)です(注1)。

 

調べたい街のどこでも好きな点を中心に半径500mで集計します(注2)。

統計値が出たら、次に指標を作ります。

まず、昼間人口を人口で割り比率を求めます。

これを「昼夜間比」と呼びます。

 

この昼夜間比と小売業年間販売額の組み合わせで、どの街か、わかります。

 

この組み合わせをグラフにしたものが図です。

 

5つの街

横軸が昼間比、縦軸が小売です。

 

「生活する街」は左下になり、昼夜間比が0・7から1・5で、小売が30から200億円未満の範囲になります。

 

「住宅街」はさらにその左下で昼夜間比0・7以下、小売40億円以下です。

 

「買う・飲食・遊ぶ街」になると、昼夜間比は1・3から7、小売200から2000億円未満の広範囲になります。

 

また、「働き稼ぐ街」は、

小売は0から500億円未満と割りに少ないものの

昼夜間比では最低でも1・5大きいと東京の官庁街「霞が関」のように120にもなります。

 

「何もかも大きい街」は、

小売は最低でも500億円以上で大きいと「銀座」のように5500億円にもなります。

そして、昼夜間比は7・0から80です。

多少、重なる部分もありますが、

東京だけではなく全国の街は同じように分類することができます。

あなたの店は、どんな街に当てはまりますか。

 

 

 

  • 注1 人口は国勢調査2015年、昼間人口は2012年、小売は商業統計2014年を用います。
  • ただし、昼間人口は国勢調査と事業所統計、学校総覧を元に次の式で算出します。
  • 昼間人口=非労働力人口 + 完全失業者+ 農林水産業就業者等 +第2次・第3次産業従業者数+生徒・学生数
  • 注2 集計は、GIS「統計てきめん2プレミア(期間ライセンス1ヶ月8,172円)」を用いて行った。
 

 

 

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引用元:店長がチェックする、街が持つパワー 連載118-3


住宅街

流出する人が多く店もほとんどないような場合、「住宅街」と呼びます。

朝夕の限られた時間以外には出歩く人が見当たりません。

しかし、こうした街であっても大きなパワーを秘めています。

 

やや開けた道路沿いに面積50坪以上の店ができれば客を送り込みます。

この恩恵を受けているのが、住宅街に出店したコメダ珈琲や星乃珈琲のような専門店です。

 

街は大きくなるにつれて、店が増えていくか、事業所が増えていくかで違っていきます。
住宅街

第三の街、「買う・飲食・遊ぶ街」

 

「買う・飲食・遊ぶ街」は、

大きな施設や大学などができたことなどをきっかけに大小さまざまな店が増えて大きくなった街です。

 

たとえば、

東京の下北沢なら「本多劇場」、明大前なら「明治大学」、吉祥寺なら「成蹊大学」と「前進座」といずれも若者が多く集まる施設ができたことがきっかけで大きくなった街です。
下北沢
また、

「とげぬき地蔵」がお年寄りに受けて大きくなった「巣鴨」のような街もあります。

流出より、流入が多くなる街。

こうした街は、商売相手を間違いさえしなければ、どんな店でも繁盛店にしてくれる大きなパワーを持っています。

 

第四の街は「働き稼ぐ街」です。

 

オフィス街

この多くは事業所街です。

 

住民が少ないが、昼間にはその数十倍もの人が集まる街もあります。

この街は特異的で、商売は主に飲食店やビジネスユーズの小売店に限られます。

平日の朝・昼・夕の限られた時間帯に極端に需要が集中します。

ですから、ふつうの商売をしようと思う人には難しいものがあります。

 

 

さて、

第三と第四の街はたいてい合体してもっと大きくなることがしばしばあります。

 

そうやって形成されたのが、「何もかも大きい街」です。

 

第五の街、「何もかも大きい街」

何もかも大きい街

 

関東では

東京、銀座や池袋、新宿、渋谷、横浜、川崎、大宮、関西の梅田や心斎橋、栄などが該当します。

 

働きに来る人も多い、遊びや飲食で来る人も多い。

それもとんでもない広域から集まってくる。

だから、ある意味、どこの立地に店を出しても人々は容易に来店します。

 

これほど大きな街の持つパワーは尋常ではありません。

朝・昼・夕・晩・深夜・早朝の24時間、

老若男女、有職者も無職者も、裕福な人もそうでない人も集まってくるので

千差万別のニーズ、需要が生まれます。

 

 

 

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引用元:店長がチェックする、街が持つパワー 連載118-2


「営業」ではなく、「立地」という見方をすると、

“お客さまが店に来られる”のではなく、

“街がお客さまを運んできてくれる”ことになります。

 

だから、

“お客さま”を大事にするように、店長は“街”を大事にする必要があります。

街の種類を知り、街の傾向を覚えて、街がより多くのお客さまを運んでくるように仕向けるようにしましょう。
生活する街

街の種類

 

街は、5分類することができます。

 

街の第一は、「生活する街」です。

 

朝は住んでいる人々が街から通勤や通学で出かけて行きます。

駅やバス停は有職者や学生・高校生が多く行き交います。

残った住人も昼頃までには、買い物に、用事に、遊びに出かけて行きますが、たいていは街の中にいます。

 

スーパーマーケットや市・区役所などが人で賑わうのが昼間です。

公園では小さな子供と付添いの大人が何組も見られるようになり、午後3時頃になると、小・中学生の帰宅が始まります。

 

6時頃からは、出かけて行った人達が街に帰って来ます。

こうした人々のふつうの暮らしが繰り返される街の特徴は、「いつも同じ人、同じ消費性向」だということです。

 

この街は日常品やふつうの価格の商品がいつも同じくらい買うようにしてくれます。

ドカ売れをさせない代わりに、ふつうの商品なら普通に売れてくれます。

TG(交通発生源)となる駅や商業施設、そしてそれらTG同士を結ぶ動線上にあれば、多少視界性が悪くても決して不振店にはさせません。

 

通勤・通学で住民の多くが外へ出かけてしまうと、流出する街となります。

しかし、別の人が外から通勤通学して入ってくる人が上回ると、流入する街です。

 

 

 

 

 

 

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引用元:店長がチェックする、街が持つパワー 連載118-1


階段

ビルの外に階段があるようなら、

雨天の際に滑りやすくなっていないか、

上り口、下がり口に昇降の障害となるもの(鉢植や看板など)を撤去可能かを考えることです。

 

お子様や高齢の方には階段に手すりが不可欠です。

それも子供用と大人用の2段式の手すりになっているとさらに安全です(写真6)。

 

手すり

写真6 子供用と大人用の2段式の手すりがある階段

 

改装のポイント(3)ピークカットの改善

 

ピークカットとは、

一番お客さまが来店する時間に対応がうまく行かないことが原因で

お客さまをみすみす帰してしまうことを言います。

 

オフィスが多い街の昼食時間帯の飲食店にありがちな光景です。

 

このピークカットを防ぐには、

人手やトレーニングも必要ですが、店の構造を変えることがもっと重要です。

 

客席を増やす

 

もっとも効果がある改装は、客席を増やすことです。

今まで必要以上にゆったりとしていたフロアーなら

ピーク時間帯に可能な限り多くのお客さまに座ってもらえるようにしましょう。

 

椅子が固定式ならこれを動けるようにする、

テーブルだったところを一人客用のカウンターに変える、

補助椅子を用意する、

店の外にベランダかテーブルを設置する、

さまざまな方法を考えてみて下さい(写真7)。

 

 

写真7 外に設置されたテーブル

 

死角をなくす

 

大きな柱があったり、コーナーが狭かったりして、

フロアー従業員が動きづらい、お客さまが死角に入ってしまう

などがありませんか。

 

これは、フロアー内のテーブルや仕切りを抜本的に変更すれば解決することがあります。

ふだんから、生産性を下げる配置になっていないかをチェックしておくことです。

 

 

 

 

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引用元:店舗改装のポイントは店長が進言しよう。連載117-3


では、お客さまに気づいてもらうため、

あなたはとっておきの工夫を考えましょう。

 

大きなスタンド看板を用意する。

壁面も使って、店をネオンかLED照明を巡らせるなどのアイデアも良いかもしれません。

 

 誘導看板の設置

 

店がどこにあるか、

店の近くにまで来ている人々を確実に店まで案内するものが誘導看板です(写真2)。

誘導看板

写真2 店があるビルの別の場所にネオンを設置している

 

これをどこに設置すべきかを進言できて予算も取れ易いのは、店舗改装のときがもっともチャンスがあります。日頃考えておけばすぐにできるでしょう。

 

 ビル屋上や壁面の利用

 

店の貸主に交渉して、テナントとして入居しているビルの屋上や壁面に自店の看板を設置してもらえるのも店舗改装のときが良いのです。

店子(たなこ)が売上アップすれば長く賃貸できるので無碍に協力を拒んだりはできないでしょう(写真3、4)。

 

屋上看板を実現した「はなの舞」

写真3 屋上看板を実現した「はなの舞」

 

 

壁に看板を付設した「タリーズコーヒー」

写真4 壁に看板を付設した「タリーズコーヒー」

 

改装のポイント(2)接近容易性の改善

 

店に入りたいと思ったお客さまが簡単に安全に店内に入れるように改善することです。

 

 段差をなくす

 

路面との間に20センチ以上の段差や窪みがある路面店は注意が必要です。

滑ったりつまづいたりしないように緩やかな傾斜にするとか、ステップ板が見えやすくする、

手すりを付けるなどの工夫が必要です(写真5)。

 

段差のある出入口に「てすり」を設けている

写真5 段差のある出入口に「てすり」を設けている

 

出入口の扉

 

自動ドアで異音が出ているなら修理・交換が必要です。

センサー式の場合、人や自転車が前を通りかかっただけで開いてしまうことがあります。

センサーの調整やタッチ式に変えることが必要です。

手動の扉なら、お客さまが引いたときに動きが滑らかか、重たくないかを注意しておきましょう。

 

 

 

 

 

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引用元:店舗改装のポイントは店長が進言しよう。連載117-2


チェーン企業の店なら、通常は3年に1度、どんなに長引かせても5年に1度は店舗改装をする必要があります。

 

店舗改装の目的は3つあります。

 

1の目的は、売上アップ。

改装を行うことで店の内外をキレイにして、

新店がオープンしたかのような印象を人々に持ってもらい離れたお客さまに戻ってきてもらうことです。

 

2の目的は、経費削減と生産性向上。

省エネタイプの機材に変えたり、

客席や厨房を従業員が働きやすい配置に変えたりして無駄な動きをなくすことです。

 

第3の目的は、従業員の士気と作業レベルのアップ。

店が営業中だとできなかったコミュニケーションやトレーニングを、

お客さまがいない改装期間に行っていきましょう。

 

ここでは、第1と2の目的に沿うように、

もっとも現場のことを知っている店長の目から、どしどし進言していきましょう。

そのポイントは次の通りです。

 

改装のポイント(1)視界性の改善

 

立地に関わることで、お店の改装時に、改善できることが3つあります。

視界性、接近容易性、そして、ピークカットです。

 

まず、視界性。

これには、店の前を歩いている人からの視界性と車で通るドライバーからの視界性の2つがあります。

 

 ファサード(店の前)をすっきりさせる

 

店の前にいろいろなポスターや置き看板、お品書きがあれば「人々からよく見えるはずだ」と勘違いしてしまう人がいます。しかし、店前がごちゃごちゃしていれば、人々の多くは「ごちゃごちゃしている」としか見えません(写真1)。

 

看板

写真1 店の周りは植栽・鉢植えやメニューポスターなどがあって視界性を妨げている

 

ですから、店前に掲出するものは一番見せたいものだけに絞る必要があります。

 

すっきりさせると分かることがあります。

今までごちゃごちゃしてたので、今度は反対に寂しく感じるのです。

「こんなにすっきりしてお客さまに気づいてもらえるのか?」

 

そうです。この点がポイント。

 

 

 

 

 

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引用元:店舗改装のポイントは店長が進言しよう。連載117-1


 ○間口を広げる
 

店の出入口に、

植木やビール箱、スタンド看板やノボリ旗、さまざまな余計なモノが置かれていませんか(写真⑤)?

店の入り口にさまざまな余計なモノが置かれている

 

そうしたものは、お客さまにとって「邪魔物」に過ぎません。すべて撤去しましょう。

 

 ○段差をなくす
 

外から店内に入る場所や、店内のあちこちに「段差」があるのは困りものです。

設計の明らかなミスと思われるところは、どんどん修理することです。

 

○階段
 

階段は意外な盲点です。

しかし、階段を踏み外せば大事故になります。

とりわけ、雨がふる日の外の鉄階段は滑りやすくなります。

 

急な階段であればなおさらです。

滑り止めや手摺りの安全性をふだんからチェックしておくことです。

 

○店内が見える工夫を
 

入ったこともない店内に、初めてドアを開けて入るのはたいへん「勇気」のいる行為です。

 

逆に言えば、それだけ「入りづらい」ということです。

 

この心理的負担を軽減するには、

予め中の様子がどのようであるかを外に見せておくが必要です。

 

それには、モニターを外に見えるように設置して店内の様子を見せるとか、

少なくとも、店内の様子を撮って大きな写真を外に掲出しておくことです。

 

 ○自転車の整理
 

店の前に放置自転車がたくさんあるという状況はだめです。

家主を通して、あるいは直接、市や区役所に出向き、取り締まりをお願いすることです。

 

行政は苦情の多いところを優先してくれるものだからです。

もちろん、ロープを貼ったりして店で対策することが重要です。

 

  • 夕暮れの存在感
秋から冬にかけては日没時間がどんどん早くなります。

ところが、それに気づかず、看板の点灯を忘れてしまう店長が少なくないようです。

 

看板が見えなくなれば、店がないのと同じ。売れなくなります。

夕暮れには敏感になりましょう。

 

 

 

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引用元:店内外でフォローする立地の弱点 連載116-3


 ○チラシ撒き
 

店前でチラシを撒くというのも視界性の改善におおいに貢献します。

「受け取らない人が多いから非効率的だ」と言うのは誤りです。

撒いている姿が大事なのです。

 

店のユニフォームを着用しているなら、

「この近くに○○店があるのだな」

と気づいてくれます。

何もしなければ全く気付いてくれないほど視界性が悪い店ならひじょうに効果的です。

 

 ○窓への文字貼り
 

もし、歩道に面して大きめの窓があって店内が良く見えるなら、

カッティングシートを切り抜いて、

その窓の面にも大きな文字を貼りましょう。

 

それらは、

「客席35席」、「全席禁煙」、「喫煙席あります」、「○○あります」のように、

その店のウリを強調する内容です。

 

また、外階段のステップごとに、文字を貼るのも効果的です(写真③)。

外階段のステップ

 

 

  • 周囲での存在感を向上させる
近くにTGがない。

動線からやや外れている。

といったように、周囲に対して存在感がない店に効果を発揮します。

 

例えば、民家の敷地になっている角地に、

10×30センチくらいの小さなプレートを貼らせてもらいます。

「○○店は、この先すぐ⇒」のような文を書いたプレートです。

 

もし、あなたの店が専用のロゴを持っているなら、

そのロゴを記載した長椅子や灰皿・ゴミ箱(写真④)を用意してバス停などに置かせてもらうと良いでしょう。

ロゴを記載したゴミ箱

 

ともかく周囲のあちこちであなたの店の存在感を示すのです。

 

  • 入りやすさを改善する
「店に入りやすい」ことも立地上の重要なポイントです。

それは、「◆6 店の間口や諸条件」で示した通りです。

 

 

 

 

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引用元:店内外でフォローする立地の弱点 連載116-2