江戸時代は鎖国をしていたが限られたルート経由でも相当な海外情報を収集していた。明治時代になると、使節団を派遣するなどして積極的に情報収集、諜報活動を行っていた。
しかし、戦後の今日はどうか。きわめて内向きで、海外のことに興味がないのかわからないが、とにかく日本国内の理屈やら感覚で全てを考えてしまうという悪いところがあります。政治家も企業トップも海外の生活とか留学経験などで、外人の文化風土、考え方を肌感覚でわかる人が台頭しないと判断を誤ると思います。
さて、この本は歴代の中国大陸で王朝を開いた人たちのことが実に興味深く書かれています。
前漢の武帝は漢人の王朝でしたが、唐の太宗は鮮卑族の出身であり、元はチンギス・ハーンを祖とするモンゴル人、清朝をたてたヌルハチは女真族 というように、中華からみると東夷・北狄・西戎・南蛮などの”野蛮”人により侵略され、かわるがわる王朝が作られてきたことは知っていました。
でもそれぞれの人が本当はどんなだったのかはなかなか知ることもできなかったので、結構面白かったです。
毛沢東は大躍進とか文化大革命で8000万人とも言われている自国民を殺したが、これによく似ている人物が明の洪武帝朱元璋だったのは初めて知りました。
どちらも秘密結社の親分出身だが、自分が頂点に上り詰めると一緒に苦労し仲間だった兄貴分などを一族郎党片っ端から殺戮してゆく点もよく似ています。きっと現代においても本質的なところには変化はないだろうと思います。

