大河ドラマ『光る君へ』“勝手に解説”〜第十四回(2)ー③唐物の入手方法 | 愛しさのつれづれで。〜アリスターchのブログ

 大河ドラマ『光る君へ』に関して、勝手に、私感含めて書いております。ネタバレは~という方はご注意ください。

読み進む前に「はじめに」をご覧いただければ幸いです。

 



③唐物の流入ルート

具体的に宋や高麗からやって来る人々からどうやって唐物を入手していたのか、大宰府~中央政府への手続きを例に見てみましょうウインク

 

宋の商人が九州にやって来ると、まず大宰府が検査、尋問を行います。それが終わると、

商人が出す資料

ダイヤオレンジ乗組員名簿

ダイヤオレンジ朝廷への献上品の目録

ダイヤオレンジ宋の役所が作成した渡航許可証

大宰府作成の尋問日記etc.

が中央へ送られ、陣定(宋人定)が開かれます。ここで交易を許可するか、追い返すかを決めます。

宋人定では、送付された資料と、②で紹介したように年紀制(唐人の来航は2~3年以上の間隔をあける)という基準に沿って商人を留めるかどうかを判断し、この間隔以下での来航であるなら追い払うバイバイという措置が取られました。ただし内裏が焼けてしまったとか、天皇の代替わりとか、徳によるとか、その時々に応じて柔軟に商人(というか唐物)を受け入れていました。この窓口機関での審査と、それを受けて開かれる陣定によって、むやみに海外と私的交流することは制限され、また中央官人たちの専売権が確保されたのですお金

しかし、当時の舶来品、特に中国大陸からもたらされる「唐物」への欲求はつきません。各地にいる縁者であったり、荘園を通じて手に入れようとする者も現れます。それでも朝廷には正式な使節を受け入れたり、通商を開くという動きはありませんでした。


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