ボーはおそれている | kazuのブログ

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サラリーマン社長のムービートラベル

俺は3時間もの間、何を観せられてとったんや!と言うのが観終わったあとの正直な感想。精神疾患? マザコン? 発達障害? 自分が観ているのはこの男の悪夢? 被害妄想? それとも現実? 最後まで分からなかった。物語の筋道、展開も全く納得いきませんでしたね。けどこういう役をさせるとうまいんだ、このホアキンフェニックスは。悪逆非道、狂った男、精神薄弱...。映画の内容はさっぱりわからず、あと味悪い。延々と続きます、この男の真っ暗な世界が... 。

ボーワッサーマンはいつもおびえながら暮らしていた。精神科医のフリール医師のセラピーを受けたあと新しい薬を貰った。その薬は必ず水と一緒に飲まなければならない。ボーは資産家の母と別れて一人暮らし、彼の住むアパートの周りはホームレスや異常者、ストリートギャングたちが朝から晩までうろついている。一日中、不安で仕方がない。だが明日は父の命日、久しぶりに母のモナに会いに行くことになっている。早めにベッドに入ったのだがアパートの周りの騒音が騒がしい。おまけに自分はただ眠ろうとしているだけなのに誰かがドアの下から「うるさい!静かにしろ!」と書いた紙を何枚も差し入れてくる。耳をふさいだまま寝入ってしまったのだが翌朝寝過ごしてしまった。慌てて家を出ようとしたのだが、忘れ物を取りに家に入ろうとした時、ドアのノブに鍵を差し、ドアの外に荷物を置いたままにしてしまった。すると瞬く間に鍵も荷物も盗まれてしまう。母に事の次第を電話で母親に伝えるが分かって貰えない。カンカンである。どうすればいいかわからなくなったボーは気分を落ち着かせようと薬を飲んだが水がない。水道の水を飲もうとしたが断水だ。口に薬を入れてしまった彼は完全にパニックになった慌てて外にでて向かいのスーパーに水を買いに出てしまったのだがその間にボーの部屋は街の不良やホームレスたちに占拠されてしまう。

仕方なく窓の外で一夜を明かしてしまったボーは翌朝、母親が部屋のシャンデリアが落下して命を落としてしまったことを知る。またもや激しく動揺してしまったボーは気分を落ち着かせようと風呂に入るが、天井に見知らぬ男が...もはや正気を失ってしまったボーは全裸のまま外に飛び出し、走って来た車に跳ねられてしまう。

ボーが目を覚ました時、ティーンエージャーのベットで寝ていた。彼を引いてしまったロジャーとグレースが治療して娘の部屋に寝かせていたのだった。夫のロジャーは有名な外科医だったのだ。だが一刻も早く亡くなった母の元へ飛んでいきたいボーであったのだが、次から次へと彼に予期せぬ事態が起こる。

 

現実なのか、妄想なのか...延々と続く負のスパイラルに観ている方としてはほんとつらかった。けどなんか知らんけど最後まで観てしまうんやね。観ている方としてはイライラ、ウンザリのし通し。なのになんでか退屈と言うのはなかったな。けど常に「これ最後どない結末つけんねんやろ?」って思いながらずっと観てました。まあ、この物語の主人公に対する感情移入でしょうねぇ。このボーと言う男は常に生きていくことに、日々の生活に不安を抱えている。観てるこっちも常に不安を持って観ている。それがねぇ最後は怪奇映画みたいになるわ、現実かどうか最後まで分からん世界観みたいになって、ラストはドカンでしょ?いったい何が描きたかったんか?自分自身、今いろいろあって、仔細は言えませんが無茶苦茶、不安な日々をずっと過ごしています。まあそんなときに観る作品ではないことは確か。

この作品の監督、アリアスターって人は「ミッドサマー」と言う作品を作った人。この作品、コロナで映画館が休館になる直前に観た映画。時期が時期であり強烈なインパクトもあってよく覚えてます。まあ悪い意味でね。俗にいう「胸クソ映画」です。この作品と同様、非常にあと味が悪く、本当にウンザリする作品でした。それでも退屈もせず、居眠りもせず最後まで観てしまったのはこの人の腕なんやろね。この作品、この監督のいやーな腕前とホアキンフェニックスの陰気な演技力が妙にマッチした作品です。しかしそれにしても3時間は長い!