コンクリートユートピァ | kazuのブログ

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サラリーマン社長のムービートラベル

今週も連続投稿。

この作品て今、適切でないと思うんやけど...。東日本大震災が起こった時、津波や地震、火災などをテーマにした映画やテレビドラマが次々に上映、放送が中止、延長になりました。それから考えたらこの「コンクリートユートピア」はモロやろ...。と思ってしまうんですが、公開が1月5日。間に合わんかったんかな?それとも経済を回そうって方向転換?当然、地震のシーンは出てくるわけで被災した方や実際の映像を見てフラッシュバックを感じる方なんかはこんな作品みないやろうし...と何か後ろめたい気持ちになりながらも鑑賞させて頂きました。

当然、地震のシーンは出てくるんですがこの作品のテーマはアフターです。大地震が発生し建物が崩壊したその後の人間の狂気が描かれています。ソウル郊外のマンション群でたった一つ残ったアパートの一角。住居する者とそこに押し寄せる者。崩れ行く人間性を描いています。

韓国を未曽有の大震災が襲う。ソウル郊外の団地群の一角、皇宮アパートだけが辛うじて残ったのである。周りのアパート、マンション、ビルはすべて崩壊。冬のソウルは極寒の地である。外には凍死者があふれた。皇宮アパートに被災し家を失った者たちが押し寄せる。アパート内に潜り込み何とか暖をとるのだったが母親と幼子が602号室の若夫婦、ミンソンとミョンファを訪ね「子供が凍えています、何とか入れてください」と頼み込んできた。看護師の心優しいミョンファは渋るミンソンを説得し、中へ入れてやるのだった。

数日たっても救援隊が来る気配がなく、暫くするとアパートの中で盗難、殺傷、放火と行った事件が起こり始める。アパートの住人たちは会議を開き対策を考えた。誰か一人アパートのリーダーを立てたほうがよいだろうと言うことになり白羽の矢がたったのが902号室のヨンタクだった。彼はアパートの一室で火災が起こった時、果敢に火の中に飛び込みだ。住民を救って火を消したと言う自己犠牲の精神がリーダーに相応しいと言うものだった。居住者以外の者を追い出すのか、留めるのか、多数決で決めることになり、結果は出ていって貰うと言うことになった。追い出された者たちは憤慨しアパートの前で暴動が起こりそうになったが、ヨンタクがリーダーシップを発揮、追い出すことに成功する。住民たちはヨンタクに感謝し「このアパートは住民たちの者だ!」と連呼した。その中にミンソンの姿もあったがミョンファはそんな夫の姿を不安そうに見つめるのだった。

日に日に住民たちのヨンタクに対する信頼は増すばかりだった。ミンソンもそんなヨンタクに段々と心服していく。ヨンタクはミンソンに防犯隊長として自分の片腕になってほしいと言わる。ミョンファの心配をよそにミンソンは有頂天だった。食料や必需品が不足するとヨンタクはミンソンらと共に「補給隊」を結成し外の世界へ物資を探し求めて出ていく。最初は崩壊した無人の店舗から物資を集めていたがやがて生存者のいる店舗からも半ば強奪するようになっていったのである。ヨンタクたちのおかげで瓦礫の山の世界の中で一角だけ、皇宮アパートだけは「ユートピア」のようになっていったのである。だが、ヨンタクたちの「補給」は日に日に過激になっていく。そんな時、ミョンファは遂にヨンタクの本当の姿を知ってしまう。

 

まず、ですが...。おそらくこの作品は日本を舞台においては作ることはできないと思います。こんなこと言うのは非常に失礼だとは思いますが、本作を作る側としては韓国の国民性を知ってこの作品を作ったのでしよう。ゾンビやらオカルト現象やモンスターが登場する非日常的なことが起こってのパニックなら日本人だって「凶暴性」があるかもしれません。しかし大震災と言うのはあり得る話です。日本人は性格がいい、韓国人は性格が悪いと言うつもりは毛頭ありません。しかしこの作品は日本では考えられません。自分は本作を観終わった時、「ゴジラー1.0」の日本人の姿を思い出しました。「ゴジラ」と言う「災害」に民間組織が一致団結して戦うその姿とこの作品での韓国人の「自己主義」。非常に申し訳ないけどそれをものすごく感じました。この作品の制作者も監督さんもそれを感じたからこの作品を作ったんじゃないですか?この作品、本年度アカデミー賞の外国語映画賞、韓国代表作です。方や我が「ゴジラ-1.0」は欧米で大ヒットを飛ばしているそう。ハリウッドで「ゴジラ-1.0」VS「コンクリートユートピア」の一騎打ちなんてなったら楽しみやねんけどなー。

 

しかしこのような作品が出てくると言うことは日本だけでなく世界各地でも大震災が起こっているからです。地球が怒っとるのかもしれんね。平成年間は日本が戦争に巻き込まれずにすんだ初めての元号です。しかしその分、数多くの震災が起こりました。平成で起こった主な震災を挙げてみました。

 

1995年(平成7年)   阪神淡路島大震災

2004年(平成16年) 新潟中越地震

2011年(平成23年) 東日本大震災

2016年(平成28年) 熊本地震

2018年(平成30年) 大阪北部地震 北海道胆振東部地震

2024年(令和6年)   能登半島地震

 

まだまだあります。それに平成以前にも関東大震災を始め、わかっているだけでも5世紀から日本では東日本、阪神淡路島級の大震災が数多く起こっています。震災だけではありません。幾多の大戦を経験し、疫病も経験しました。その度に多くの尊い人命が失われ、多くの物が破壊されましたがその度に立ち上がり、よりよいものに建て直されてきました。それは素晴らしい指導者が存在したり、現在の様に指導者たちが無能の時は民間が立て直して来たからです。日本は今、減少傾向にあるとはいえ人口1億2千万と言う繁栄を築いております。我々日本人の力を信じてまた立ち上がりましょう。と、お恥ずかしながら無能経営者の戯言でございます。